スカパー！生中継 Ch183 12:50〜（解説：鈴木武一、実況：松尾武、リポーター：村林いづみ）
☆勝敗予想ゲーム
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仙台と札幌は、今季の開幕戦で激突している。共に優勝候補に推されながら迎えた注目の開幕戦だったが、この時は仙台がアウェイ札幌ドームで0-1と勝利。決勝点を決めた菅井直樹が、札幌ドームのゴール裏段差に消えていった光景が遠い昔のように感じられるのは、今季のJ2があまりにも過密スケジュールだからだろうか。
あれから3ヶ月半が過ぎた今、少なくとも順位や勝点においては、両チームの置かれた状況は対照的だ。仙台は首位湘南と勝点2差の3位と好位置につける一方、札幌は8位、昇格ラインである3位仙台との勝点差は15と、現在大きく離されている状況である。札幌としてはここを浮上のきっかけとするために、開幕戦の借りをアウェイで返したいところだろう。
仙台は前節、アウェイの栃木で苦しみながらも、終盤の中島裕希のゴールで逆転勝ち。勝ち無しを2で止めて今節を迎えた。だがゲームの中身としては、3試合連続、相手に先制点を奪われるという苦しい展開を強いられている。栃木戦も勝ったことは勝ったが、中2日の3連戦の中、必要以上に疲労を溜め込む試合となってしまった。この点に関しては、監督も選手も、先制点を自分たちが取る必要を感じている。
そこで期待が託されるのが、おそらくスタメン復帰となる中島だ。前節は後半途中から出場し、1ゴール1アシストの大活躍でチームを救った。前線での動き出しに長けていて、それを武器に過去2試合では、投入後から仙台に流れを取り戻す上で大きく貢献している。中島起用について聞かれた手倉森誠監督も「結果を出したのは大きいし、彼自身、今はすごく自信がありそう。前節の前半、前線に裏への動き出しが少なかったのも、彼を入れれば改善できる。さらにホームで先制したいし、前からプレッシャーもかけたいという理由もある」と、とても大きな期待を託している様子を見せた。
当の中島も「先に点を取られると苦しい状況になる。自分が点を取りに行って、チームは楽なゲーム運びをしたい。（おそらく試合当日も）暑いし、リザーブのFWが後はやってくると思うので、最初から飛ばして、ゲームに入りたい」と意気込む。先制さえすれば、チームが連勝を続けていた頃の手堅い試合運びが自ずと戻ってくるだろうから、仙台は復調著しいFWの活躍を待ち望んでいる。
一方の札幌は、なかなかチームの形を作れずにいる。基本は4-5-1なのだが、前節の横浜FC戦もミスが相次ぎ決定打は打てず。中山元気を投入してパワープレーを始めて、ようやく西嶋弘之のゴールで追いつくという状況だった。キリノ、クライトンと、攻撃で脅威となる選手がいないわけではないだけに、早く攻撃でも安定した力を発揮できる戦い方を見つけ、ハイペースで勝点を伸ばし続けている上位陣への追撃態勢を整える必要がある。
その助けとなるかはわからないが、CBに吉弘充志が戻ってくるのは、チームとしても好材料の一つ。彼が最終ラインに戻ることでDFラインが安定し、そのことが中盤より前のバランス改善に繋がることもあるわけで、札幌がキックオフ時から落ち着いた戦いをこなせるかにも注目したい。
試合前日の26日、仙台は気温32度の快晴という、梅雨空はどこへ行ったと言わんばかりの高温となっているが、明日の宮城スタジアムも現時点で予報は27度と、暑い中での試合となりそう。石崎信弘監督率いる札幌はもとより、中島を投入した仙台もまた、戦う上での基本線は前線からのプレッシングとなるのだろうが、いかんせん暑さ（何よりこの対決は、J2で最も北国をホームとする2クラブの対戦である）も考慮する部分も出てくる。となればなおさら、試合を楽に進める上で、先制点は重要。仙台は3試合連続、札幌も2試合連続で最近は先制点を奪われているだけに、のどから手が出るほど欲しい1点をどちらが奪うのかは試合の鍵となる。
ところで、ユアテックスタジアム仙台のピッチ改修工事のため、今年は開幕当初から、宮城スタジアムをホームとして使用してきた仙台。しかしこの札幌戦が、少なくとも今季は、宮城スタジアムでの最後のホームゲームとなる。
昨年まで、ここをホームとした試合で通算7戦して1勝もできていなかった仙台だが、今季ここまで10回の宮城スタジアム開催で仙台は6勝2分2敗と、過去を踏まえれば上々の数字。最後となる一戦もしっかり勝利し、有終の美を飾りたい。
以上
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6/27(土)は愛媛と横浜FCのゲーフラを取材予定です。
