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【J1:第16節 柏 vs 新潟】レポート:“負の筋書き”から抜け出せない柏がホームで大敗喫す。新潟は上位の力を誇示しての3連勝。(09.07.05)

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7月4日(土) 2009 J1リーグ戦 第16節
柏 0 - 4 新潟 (19:04//9,615人)
得点者:7' オウンゴ−ル(新潟)、44' マルシオリシャルデス(新潟)、47' ペドロジュニオール(新潟)、89' ペドロジュニオール(新潟)
スカパー!再放送 Ch185 7/6(月)18:00〜(解説:柱谷幸一、実況:西岡明彦、リポーター:川上直子)
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スポーツは時に「筋書きのないドラマ」と言われることがあるが、今季の柏はそんな言葉に反し、まるでシナリオや台本でも存在するかのように同じ試合展開を繰り返している。新潟戦もまた今季の柏を象徴する「筋書き通り」のゲームだった。

ゲームの入り方は悪くなかった。トップの菅沼実が左サイドへ流れ、大津祐樹とともに新潟DF陣の背後を狙い、高い位置でポイントを作ろうとする動きが見られる。ところがまたしても早い時間帯の失点が、チームの歯車を狂わせた。7分、新潟MF松下年宏の蹴ったフリーキックに、足を伸ばした柏DF村上佑介がオウンゴールを献上した。
失点の影響か、トーンダウンした柏の攻撃は連動性に欠け、ボールを奪っても切り替えの速さで新潟を上回ることができないために、全体のスピードが上がらずに攻めあぐねてしまう。さらに積極性も失ったのか、つなぐだけでシュートまで持ち込む場面も少なかった。
早々と先制した新潟は、アウェイということもあり、大きなリスクを冒してまで前に出ていく必要はなくなる。その試合展開については「引くところはしっかり引いてゴール前を固め、攻撃も速い攻撃やサイドを変えたり、メリハリをつけることはできた」と鈴木淳監督も、「ただつないでいるだけじゃなく、次の展開を狙いながら」と新潟DF永田充も振り返っているように、新潟は後方でボールを動かしながら、一本のパスでサイドへ展開し、容易に攻撃のスピードを上げる。柏の村上が、ペドロジュニオールに付いて中まで絞るために、新潟から見て左サイドのオープンには絶好のスペースが空いていた。22分、中野洋司の左クロスにマルシオリシャルデスがボレーで合わせる。これは柏GK菅野孝憲がキャッチして事なきを得たが、この飛び出しに対して柏の守備陣はマーキングを掴み切れておらず、柏からすれば非常に危ない場面だった。

効率の良い攻撃を見せる新潟は、前半ロスタイムに加点する。マルシオリシャルデスのロングシュートが柏DF小林祐三の足先に当たり、シュートの軌道が変わると、逆モーションとなったGK菅野も懸命に左手を伸ばして触りはしたが、ボールはポストの内側を叩いた後、ゆっくりとライン上を転がってゴールを割った。

逆転のためには、もうこれ以上の失点は許されない柏だったが、後半開始早々に致命的なミスから失点を喫してしまう。47分、柏DF古賀正紘のパスミスを拾ったペドロジュニオールが、柏DFを2人抜き去る爆走でゴール前へと突進した後、左足の強烈なシュートでネットを揺らした。

51分、柏は攻撃の切り札ポポを投入、反撃を試みた。左サイドは大津のドリブル、右サイドはポポがスピードを生かしたアグレッシブな突破を見せ、柏にもようやく得点の気配が漂う。しかし、壁となって立ちはだかったのが新潟GK北野貴之だ。60分、大津の反転右足ボレー、64分、ポポのミドルシュート、67分、大谷秀和の右隅を狙ったコントロールシュート、そして69分、シザーズフェイントで切り込んでからのフランサのシュートなど、いずれも決まってもおかしくはない場面ながらも、これらを北野がことごとくストップする。しかもボールを弾く位置が、前に落とすのではなくコーナーキックへと逃げていたために、柏にセカンドボールへのチャンスを与えない見事なセービングだった。
柏は64分に李忠成、81分に北嶋秀朗と、ストライカーを入れて前線の枚数を増やした。後半は8本のシュート、8本のコーナーキックという数字にも示されているように、チャンスは得たが、今季15失点というリーグ屈指の守備力を誇る新潟の堅陣を破るには至らず。逆に89分にはPKを与えていまい、0−4と今季ホーム最多失点で敗れた。

試合後、柏の選手たちの口からは「不運な失点」という言葉が飛び出した。たしかに前半に新潟が挙げた2点はオウンゴールとDFに当たってコースが変わったというものだったが、それらを生んだひとつ前のプレー、松下のフリーキックの弾道の質の高さ、マルシオリシャルデスの思い切りのよいチャレンジがあったからこそ生まれたものである。杉山浩太も「その前のプレーに原因があると思う」と話しているため、選手たちも重々承知だとは思うが、柏が今季演じてしまう“同じ筋書き”を変えるためには、その根本を改善しなければならない。

そしてアウェイで大勝した新潟だが、攻守両面でポイントを押さえた試合運びは見事と言うべきか。押し込まれてもチーム全体、選手それぞれが個々の役割を十分理解しており、後半の北野のファインセーブ連発も、マーキングのDFがコースを切っていたために、北野に読みやすい状況を作っていたゆえのものだろう。統率された強さを持つ新潟が、これからどのように上位戦線を賑わしてくれるのか、非常に楽しみである。

以上

2009.07.05 Reported by 鈴木潤
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