7月12日(日) 2009 J1リーグ戦 第17節
磐田 3 - 1 大分 (19:03/ヤマハ/10,008人)
得点者:44' 駒野友一(磐田)、62' 前田遼一(磐田)、69' エジミウソン(大分)、82' 前田遼一(磐田)
スカパー!再放送 Ch181 7/14(火)14:00〜(解説:名波浩、実況:大石岳志、リポーター:松永直子)
勝敗予想ゲーム | JOMO CUP 2009応援メッセージ募集!
----------
2試合前(第15節・柏戦)の磐田が相手であれば、大分が勝っていたかもしれない。だが、この日の磐田は、イ・グノ不在のゲームでは今季もっとも勝負強い試合運びを見せた。それは、大分にとっての不幸でもあった。
前半は、アウェイでも攻撃的に行こうと意思統一していた大分が、立ち上がりから攻勢をかける。システムを3バックにするのか4バックにするのかという点も注目されたが、フタを開けてみると4-4-2の布陣をとり、2トップはウェズレイと高松大樹。右MFの家長昭博と左MFの鈴木慎吾も幅広く動きなから積極的に仕掛けて、両サイドバックの攻め上がりも引き出す。ボランチの1枚の清武弘嗣も積極的に攻撃に絡んで、アウェイながら迫力十分の攻撃を見せた。
対する磐田は、成岡翔と上田康太のコンディションが懸念されていたが、2人とも先発でピッチに立ち、前節・広島戦と同じスタメン。とくにエンジンのかかりが悪かったわけではないが、気合いに満ちた大分の攻勢に押されて、結果的に受け身の展開となった。
11分にはウェズレイの右CKから高松がヘディングで競り勝ち、まず先にビッグチャンスを作るが、ここは守護神・川口能活が鋭い反応でビッグセーブ。これで川口が乗ったことも、磐田の勝因のひとつと言えるかもしれない。
その後も大分が、前線のウェズレイ、高松、家長らのキープ力を生かしながらパスをつないでしっかりとゲームを作り、主導権を握る。その中で磐田は、「相手のボランチ(エジミウソン)がかなり下がってボールをさばいていたので、あまり行きすぎると間延びしてしまうと思った」(成岡)と、無理に前からプレスをかけにいくことを避け、コンパクトな守備のブロックを作って対抗。ボールを奪ってからの速い攻めを軸に、15分には西紀寛、25分には那須大亮、42分に再び西と決定機を迎えたが、ここは決めきれずに0-0のまま試合が進む。
大分は37分に鈴木がうまく左の裏に飛び出し、折り返しからニアに高松が飛び込むが、ここは茶野隆行のスライディングと川口の素晴らしい反応でセーブ。磐田は劣勢に立たされながらも、最後のところでは全員がよく身体を張ってゴールを守っていた。
そして1分と表示されたアディショナルタイムに入ったところで、ウェズレイへのクサビのパスを、新婚ほやほや(前日に入籍したばかり)の大井健太郎が出足良くカットして磐田がカウンター攻撃。ジウシーニョのドリブルからペナルティエリア手前の良い位置でFKを獲得した。そして、このFKから左サイドバック・駒野友一が右足で狙ったシュートは、きれいな弧を描きながらゴール右上に決まり、前半のラストプレーで磐田が貴重な先制点を奪った。
後半も、立ち上がりは1点ビハインドの大分が猛攻をかけ、磐田がしのぐ展開。大分は、後半の頭からウェズレイに代えて金崎夢生を右MFとして投入し、家長をトップに上げるという変更を加えたが、これが前半以上に流動的な動きとボールの流れを生み出し、続けざまに決定機を作った。だが、ここはフィニッシュの甘さと同時に、GK川口のビッグセーブや磐田DF陣の身体を張ったシュートブロックにも阻まれ、なかなかゴールを割ることができない。
そうした苦しい展開の中で、磐田はボランチにケガ上がりの山本康裕を投入して、反撃のチャンスをうかがっていたが、17分に後半初めてのチャンスを作る。エース前田遼一のポストプレーを基点に大分陣内に攻めこみ、駒野が左からクロスを入れると、前田がヘディングで左に落とす。それを左MFに上がっていた上田が折り返し、前田が押しこんで2点目をゲット。鮮やかな攻撃でワンチャンスをしっかりと生かした。
だが、大分もけっしてあきらめることなく攻勢を続け、24分に左クロスのこぼれ球を拾ったエジミウソンが、シュートフェイントでうまく1人かわして左足シュート。これがゴール右に決まって反撃の狼煙を上げた。
その後も大分が必死に攻め続けたが、山本康がよくボールに絡むようになった磐田も、落ち着いて自分たちの時間を作り、防戦一方の展開にはさせない。そして37分には、右のコーナーフラッグ付近で粘り強くキープしたジウシーニョが、一瞬のスキを見逃さずに左足でクロス。ここで中央の前田が強さを発揮し、ヘディングでゴール右隅に決めて、またもワンチャンスから貴重な追加点を奪った。
これでスコアは3-1。その後も磐田の集中力は衰えることなく、前半から飛ばしてきた大分には、2点差を逆転する体力は残っていなかった。
たしかに大分のサッカーは、とても13連敗しているチームとは思えないほどクオリティが高かった。だが、決めるべきところを決めきれないことによって、試合の流れを引き寄せることができなかった。普通のチーム状況であれば、「1年のうちにはこういう試合もあるよ」と言って切り替えられるゲームだが、そうは言っていられないのが大分の苦しいところ。磐田戦が終わったから言えることだが、個人的な思いとしては、何とか今の体勢、今のやり方で1勝をつかみ、チームを立て直すきっかけをつかんでほしいと思う。
もちろん、勝った磐田にとっては、非常に価値のある1勝だった。前田がエースらしい仕事をきっちりとこなし、守備陣もキャプテン茶野と、進境著しい大井をはじめとして、全員が身体を張って粘り強い守りを見せた。これで7勝3分7敗とついに五分の成績に戻し、後半戦のスタートに向けて、まずまずの手応えをつかんだ。
その初戦の相手は、開幕戦で大敗を喫した山形とのアウェイゲーム。今度は大きな借りをきっちりと返さなければならない。
以上
J’s GOALニュース
一覧へ【J1:第17節 磐田 vs 大分】レポート:クオリティの高いサッカーを見せた大分に、要所をきっちりと締めた磐田が完勝。これで大分は14連敗、磐田は折り返し点で勝敗を五分に戻した。(09.07.13)













