7月29日(水)ヤマザキナビスコカップ 川崎F vs 鹿島(19:00KICK OFF/等々力)
★ヤマザキナビスコカップ特集
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川崎Fにとっては非常に難しい状況である。
7月15日に県立カシマサッカースタジアムで行われたヤマザキナビスコカップ準々決勝第1戦で、川崎Fはアウェイゴールを奪いに行く。森勇介を出場停止で欠くという状況ではあったが、攻撃と守備とをバランスさせた布陣で試合をスタート。0-0で折り返した後半に攻撃的な交代策をとるのである。ただ、それでも鹿島の壁は破れず。逆に小笠原満男の決勝ゴールを浴びてしまう事となった。
その第1戦を受けて行われるこの準々決勝第2戦は、ホームの川崎FがJ1リーグ戦最少失点の鹿島を相手に、最低でも1点を奪わなければならない試合となる。ただ、1点を奪ってもまだイーブンな状態であり、もし仮に鹿島に得点を許してしまうと、アウェイゴールルールが適用されるため、川崎Fが勝ち上がるには3点が必要になる。点は欲しいが、失点すると一気に追い込まれるという難しい状況にあるのである。
そんなアウェイゴールを重視する大会の規定の上に、J1リーグ戦・ヤマザキナビスコカップを含め、ここ5試合で勝ち星から遠ざかっているという川崎Fの不調が影を落とす。
引き分けた16節の鹿島戦から振り返ると、公式戦の5試合で連続失点を喫しており、特にJ1リーグ戦の19節の京都戦ではAFCチャンピオンズリーグを含め、今季ワーストタイの3失点と守備の安定感を失ってしまっている。コンスタントに得点はできているのだが、失点も止まっていないため、かなり難しい戦いになる事が予想される。
関塚隆監督は試合毎にフォーメーションと選手とを柔軟に入れ替え、あらゆる状況に対処できるような戦い方を推し進めている。その時点でのベストメンバーによる戦いはチーム内の競争意識を高めるとともに、チームとしてのコンディションを一定の水準に保つ役割を担っている。ただその一方で、失点が増えているという現実が、何らかの問題が存在する可能性を示していると言える。ただ選手たちは、勝てていないという現状を認識しつつ改善するべく前向きに取り組む意欲を見せており、それがこの試合に向けて昇華できれば鹿島を抑え込む事も不可能ではないだろう。
鹿島のJ1リーグ戦19試合での13失点という数字はすばらしいものであり、その相手に対し、大量得点は計算しにくい。だからこそ、川崎Fにしてみれば失点はしたくない。しかし、アウェイで0-1で敗れている以上、点を奪わなければ勝ち上がる事は出来ない。そうしたジレンマに陥っている今、改めてアウェイでの無得点という結果が悔やまれるところである。
川崎Fはケガで京都戦を回避した鄭大世が、どこまで回復できているのかがポイントとなりそう。京都戦では前線に動きがなかった事も敗因として挙げられており、そうした縦方向の動きで揺さぶりたい。ラインの裏への走り込みという点では、京都戦で後半からの出場となったジュニーニョのフリーランニングにも期待が集まる。もちろん先発のピッチを踏むかどうかは現時点ではわからないが、出番が与えられればチャンスメイクしてくれる大黒柱である。彼自身のシュートもそうだが、左サイドをえぐってからのクロスには注目したいと思う。
鹿島の堅守を支えているものの1つとして、興梠慎三とマルキーニョスの2トップの働きが上げられる。スピードを持つ興梠が前線をかき回す一方、マルキーニョスの落ち着いたボールキープが前線でタメを作っている。彼ら2枚が作り出す攻撃は対戦チームにとっての脅威であり、2人で仕事を完結できる力強さを持っている。そんな彼ら2人のコンビネーションと決定力はJ1リーグ戦第16節に嫌と言うほど見せつけられており、同じ轍だけは踏みたくないところだ。とはいえ、この2トップをケアしていても、中盤以降の小笠原を筆頭に怖い選手が控えており、結局は90分間集中を切らさないように戦うしかないのだが。
前述の通り、川崎Fは第1戦を0-1で落としており、まずは点を取らなければならない。しかし今大会は得失点差が同じ場合、アウェイゴール数で勝敗が決まるというルールが適用されている。繰り返しになるが、川崎Fにしてみれば失点しないようにしながら得点する、という当たり前だが難しいタスクを達成しなければならないのである。現地で観戦される方も、速報をチェックされる方も、そうしたアウェイゴールルールを念頭に置いて試合の行方を見てほしいと思う。
悲願の初タイトルに向け、川崎Fにとって難しくも大事な一戦となる。
以上
2009.07.28 Reported by 江藤高志
J’s GOALニュース
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