8月23日(日) 2009 J2リーグ戦 第35節
東京V 0 - 1 富山 (18:03/国立/5,656人)
得点者:44' 桜井正人(富山)
スカパー!再放送 Ch185 8/25(火)21:00〜(解説:都並敏史、実況:関根信宏、プレーヤー解説:遠藤雅大、リポーター:大竹七未)
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内容で勝って結果で負ける。東京Vにとって、まさにそんな試合だった。
得点源である大黒将志、平本一樹という両ストライカーを出場停止で欠いた東京Vは、この試合で2トップを組んだ林陵平、飯尾一慶の特長をいかに得点につなげるかが1つのテーマであった。そのためか、ゴール前でターゲットとなり、ヘディングシュートでも強さを発揮する長身・林の高さを生かすべく、高木琢也監督はクロスの精度が高い福田健介、那須川将大を起用し、両サイドバックにも変化をつけた。
指揮官は「自分たちの良さを出せば相手を封じることができる」と語っていたが、立ち上がりから東京Vの良さは出ていたと言えるだろう。スタイルとする、細かくパスをつなぎながらのゲーム運びで完全に主導権を握っていた。
特に前半、「東京Vの細かなパスワークとロングフィードに、ウチはずっと後手で、守って守ってという展開だった」と、富山・楚輪博監督も認めるほど、明らかにゲームを支配したのは東京Vだった。
「守備での貢献は当たり前」と話していたFW飯尾のハードワークも利き、MF河野広貴、福田らと右サイドで絡んで好機を生んだ。
また、林をめがけて両サイドからクロスが上がる場面も何度も見られ、攻撃の狙いはハッキリと表れていた。
0−1とリードされて迎えた後半も、押していたのは東京Vだった。90分間を通しても、シュート数は富山の5本に比べて12本と大きく上回っていたし、意図するようにボールは非常によく回っていた。
だが、GK土肥洋一やDF土屋征夫、大黒をはじめ、多くの選手が常々「ボールを回すことが目的ではない。何のために回すのか?」と指摘している通り、その目的が『得点』、『勝利』である以上、どんなにキープして相手を圧倒していても、最終目標は達せなかったということだろう。
「例え内容では勝っていても、2、3本しかなかった枠に飛んだ相手のシュートのうち、1本を入れられてしまったらダメ。自分のミスです」と、土肥が猛省した、前半ロスタイムでの失点が「全てだった」。守護神は肩を落とした。
後半30分、高木監督は、ボールへの反応に長けているDFの要・土屋をトップ下に上げるという大胆な策を打って出たが、結実ならず。また、途中から入った永里源気も積極的な仕掛けを見せたが、富山の堅い守備を崩せるようなコンビネーションは、最後までチームとして見せることができなかった。
富山にとっては、快勝だったに違いない。「東京Vと仙台には2連敗しているので、何とか頑張ろう」(楚輪監督)という強い思いが、最後まで集中力を高めたようだ。
ここ2試合は、先にリードを許し後半で追いつくという試合が続いていたが、この試合は違った展開となった。序盤から東京Vに主導権を握られたが前半ロスタイム、相手の攻めているボールを奪うと、右サイドで朝日大輔、桜井正人、野嶋良の3人が上手くボールをキープし、最後はペナルティエリアの外から桜井が右足で決めた。「旬だから」と、第19節以来に先発起用した楚輪監督の采配が的中した。
結果として、この1点を守りきった富山が勝利。これで8戦不敗となったチームの好調の原因を、GK中川雄二は「第1クールからやってきた守備のベースが浸透し、第2クールになってポゼッションしながら自分たちのペースでボールを回せる時間帯が徐々に長くなってきた」と話す。ただ、後半の粘り強さについては、「逆に言えば前半の入り方が悪いということ」と、今後の課題の1つだと捉えているようだ。それでも、「以前のように変な時間帯に失点しなくはなっているので上を向いていい」とも。今後、さらに上積みを続ければ、チーム目標の10位以内は十分可能ではないだろうか。
昇格を目指す東京Vにとっては、実に痛い敗戦となってしまった。
試合前、飯尾が語っていた「失点したからといってDFだけのせいではないし、点が取れないのも攻撃の選手だけのせいじゃない。全てチーム全体の問題」という言葉が思い出される。
次節まで1週間。課題修正にじっくりと時間をかけ、チーム力を高めたい。
以上
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2009.08.24 Reported by 上岡真里江













