9月2日(水)ヤマザキナビスコカップ 川崎F vs 横浜FM(19:00KICK OFF/等々力)
★ヤマザキナビスコカップ特集
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昨季のヤマザキナビスコカップでは、ベスト8で敗れ去った横浜F・マリノス。ただ、07年大会までの直近3年間は、3年連続ベスト4進出を果たす。しかし、01年以来の決勝進出は実現できず、苦杯をなめ続けた。
その07年大会で対戦したのが、今回激突する川崎フロンターレだ。当時の結果はホームで1-2、アウェイで2-4と完敗。今回、その借りを返すチャンスがついに訪れた。
ドローに終わった先週のジェフユナイテッド千葉戦後には、すでに多くの選手が川崎F戦を見据え、「切り替えて臨む」と口にしていた。特に"熱い"のは、01年大会で優勝を経験した松田直樹だ。
「ヤマザキナビスコカップは絶対に獲りたい。ボンバー(中澤佑二)が日本代表の遠征でいないけど、彼の分までチーム一丸となり、決勝へ行きたい」と、力強い眼差しで語っていた。
松田は、中澤の代役としてセンターバックに入ると予想される。今季もボランチでの出場機会が多い松田だが、心配はいらない。チームメイトの小椋祥平が「マツさんは佑二さんと違い、身体能力の高さを生かして守るタイプ」と言うように、「速さ」と「強さ」は健在。さらに今季、中澤が代表戦やケガで抜けた試合では、センターバックとして、経験に裏付けされた巧みなラインコントロールでDF陣を統率。松田なら十分、中澤の穴を埋めてくれるはずだ。
むしろ不安なのは攻撃陣の方。J1リーグ戦でここ4試合、2点以上を奪えていない。その要因はいろいろ考えられるが、1つ言えることがある。それは下位、またはカウンター主体のチームとの戦いが続いた影響があったということ。先週、先々週に戦った千葉、柏レイソル、大宮アルディージャなどは、基本的には中盤と最終ラインで守備ブロックを形成。強固な壁を築き、ポゼッションが得意な横浜FMに対抗しようとしてきた。無論、その守備を打開して得点するのがベストだが、ゴール奪取に難が出るのは仕方ない部分もある。
だが今回は違う。川崎Fは攻撃が主体。敵が前がかりになってくれれば、逆に速攻も仕掛けられる。事実、5月2日の前回の川崎F戦(J1リーグ戦第9節)でも、カウンター2発が炸裂し快勝。1点目は山瀬功治、2点目は坂田大輔が決めている。だが当然、当時と今とではチーム状態は違う。それは選手も承知済み。田中裕介は「今の川崎Fは攻撃だけでなく、守備も安定している」と把握する。
川崎Fは、前回の対戦の際にはサブだった菊地光将が、粘り強い守備で、今やセンターバックとして不動の地位を築いている。またチーム全体としても、前線からの守備の連動性がアップした。J1リーグ戦で現在2位の実力は、やはり本物だ。
ただし、大黒柱の中村憲剛は日本代表戦で不在なだけに、川崎Fの攻撃力は極端なことを言えば、半減する可能性も。横浜FMはその分、守備に労力をかけず、攻撃に注力したい。そして準々決勝のガンバ大阪戦同様、アウェイゴールを奪うこと。それが、ホームでの第2戦を有利な状況で臨むための重要な布石となる。
以上
2009.09.01 Reported by 小林智明(インサイド)













