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【J2:第37節 徳島 vs 草津】プレビュー:第3クール初勝利を手にするのは徳島か、草津か!? 3試合ノーゴールの徳島は時間をかけ過ぎない攻撃がポイント(09.09.01)

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9月2日(水)J2 第37節 徳島 vs 草津(19:00KICK OFF/鳴門大塚
スカパー!生中継 Ch173 18:50〜(解説:田淵龍二、実況:三宅きみひと、リポーター:藤原美佳)
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前々節から突入した第3クールは、どのチームにとっても勝負の時。昇格争いへ絡んでいるか否かにかかわらず、今季を懸命に闘い抜いてきた自分たちの着地点を少しでも高い位置へ押し上げるため、毎試合がこれまで以上に重要な戦いと言えるだろう。それ故、この時期求められるのは内容よりも結果。そう言い切っても決して間違いではないはずだ。
しかし、今週のミッドウィークに激突する両チームはともにその勝負の時を連敗中と苦しんでいる。徳島と草津─。果たして今節、喉から手が出るほど欲しい第3クール初白星を頭上に掲げるのはどちらか!?

徳島は前節・横浜FC戦でも敗戦。第2クール最終節から数えて今季初の3連敗を喫してしまった。しかもスコアは3戦とも0-1…。美濃部直彦監督も前節終了後の会見で認めていたが、現在のチームは攻撃に大きな問題を抱えていると言わざるを得ない。そしてその問題となっている具体的な部分は、アイデア不足。敗れた3つのどのゲームにおいても、相手守備組織を崩しにかかる際の変化と工夫を欠いたことで得点を奪えないという状況を招いてしまったのは間違いないだろう。
しかし少し視点を変えると、現状を引き起こしている要因はもう少し前段階にあるようにも思える。それは、奪ったボールを前へ運ぶまでに時間が掛かり過ぎているところだ。事実そうして相手に時間的余裕を与えることで整った守備ブロックを作られているからこそ、簡単でない攻撃の変化と工夫が必要となっている。

とすれば、今節で言うなら草津が守りを固め切らないうちに仕掛けることが徳島にとってはゴールへ繋がる道筋。手数をかけないシンプルなカウンター、また厳しいプレスによる高い位置でのボール奪取によって素早くフィニッシュまで持っていく形をチームは狙うべきだろう。そしてそのキーマンとなってくる1人目は柿谷曜一朗に違いない。最近こそやや得意のドリブルに精彩を欠いているが、とは言え状況判断にも長けた彼がカウンターの機会を見逃さずギアを上げてボールを前へと運べれば間違いなくビッグチャンスが生まれる。実際に24節の甲府戦( /jsgoal_archive/game/2009/20090200030320090627.html )や26節の岡山戦( /jsgoal_archive/game/2009/20090200030620090708.html )などでは見事なまでにそのシーンを実現し、きっちりと決勝点を奪っているのだ。
さらに、徳重隆明もカギを握る1人と言えよう。今季を通して観て分かることだが、徳重は守備に入った時、相手DF陣のボール回しの先を非常に細かく読みながらポジショニングを取っている。そして的を絞った時の思い切ったアプローチは素早く、それによってこれまでにもたびたび高い位置でのインターセプトに成功。わずかな手数でフィニッシュにまで持っていく場面をチームにもたらした。もちろんそれには周囲の連動した追い込みもあったが、いずれにしても徳島としては豊かな経験に培われた彼の鋭い読みを前線で活かして草津ゴールに近いところでボールを奪いたい。

対して草津だが、こちらは先ず何より前節で札幌( /jsgoal_archive/game/2009/20090200030320090830.html )に嫌というほど切り裂かれた守備を補正し直すことが必要だ。特に「ギャップに入ってくる選手を捕まえられずフリーにした(佐田聡太郎)」部分を繰り返すわけにはいかず、今節も出場停止となる松下裕樹の穴をどのようなシステムと動きと選手で埋めるかが注目される。ただ、決してネガティブな話題ばかりの草津ではない。いきなりの5失点こそくらったものの、前節ではGK本田征治がピッチに戻ってきた。この百戦錬磨の守護神なら今節には実戦カンを取り戻し守備組織を安定へ導けるだろう。しかも戦いの地が自身の故郷(徳島県出身)となれば、なおさら燃えるものがあるはず。きっと気迫溢れるパフォーマンスでゴールマウスへ立ちはだかるに違いない。それだけに、その本田の働きと修正した守りでゲームの序盤を落ち着いて過ごしつつ、草津としては本来のパスワークを発揮して主導権を握っていきたいところだろう。

今節の一戦がシーズンの全てを決めてしまうわけではない。とは言え、ここで敗れ連敗を引きずるようなら、この大事な最後の第3クールで負のスパイラルに陥る危険性もある。だからこそどちらも譲れないのは他でもない、勝利という結果─。ちなみに今季の両者の対戦成績は1勝1分で草津がリード。しかも2戦ともゲームを支配したのは草津で、徳島としてはほとんど自分たちのサッカーをさせてもらえなかった内容であった。今季最終決戦のこの一戦では徳島の意地も見ものとなる。

日付は秋を実感する9月に入ったが、水曜の夜の鳴門では真夏のように熱い激戦が繰り広げられるであろう。目の離せない戦いであるのは間違いない。

以上


2009.09.01 Reported by 松下英樹
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