9月2日(水)J2 第37節 東京V vs 仙台(19:00KICK OFF/西が丘)
スカパー!生中継 Ch181 18:50〜(解説:都並敏史、実況:加藤暁、プレーヤー解説:名波浩、リポーター:大竹七未)
勝敗予想ゲーム | 皆の投稿で作るスタジアム情報
----------
全員が全勝を胸に期して挑んだはずの第3クールだが、東京Vはまさかの2連敗を喫してしまった。8月の成績をみても、1勝1分4敗と苦しい状況が続いていると言わざるをえないが、とにかく今やるべきは一戦一戦勝利を目指して戦うことしかない。
前節・愛媛戦の敗戦を受け、選手たちは話し合いの時間を設けたという。「連動してみんなで動くこと、人のために動くことなど、今までやってきたことをもう一度確認した。それに、FW、DFそれぞれの立場から『こうしてほしい』と要求し合って、チームとしてしっかりと意識統一を図った」(DF土屋征夫)。中2日と時間はないが、2位・仙台を相手に「下手な試合はできない」と、今一度気合いを入れ直してこの一戦に臨む。
ここ数試合、ボールは保持できているものの決定的な『1点』が挙げられないところが、今の東京Vの最大の課題と言えるのではないだろうか。DF那須川将大も「ゴールに向かうためのプレーでもう一工夫が必要だと思います。チーム全体として点を奪うためにどうしたらいいのか、しっかりと声をかけ合いながらやりたい」と話す。FW大黒将志、平本一樹、MF河野広貴ら得点力が高い攻撃陣は揃っているだけに、いかにそれぞれの良さを生かし合いながら、アイデアをもってゴールに結びつけていくかがポイントとなりそうだ。
また、高木琢也監督は「パスミスやコントロールミス、切り替えの遅さや判断ミスなど、ミスが多いゲームは勝てていない」と、これまでの敗戦の傾向を振り返る。その上で「でも、それは、例えばスローインからのボールを相手に奪われてしまったり、取られてはいけない位置でボールを失ったり、決定的なところでクロスの精度を欠いたりと、心がけひとつでなくせる部分が多い」という。まずは、こうした基本的な部分でミスを犯さないことが、勝点3を得るための必須条件と言えるだろう。
この試合は、東京Vにとって今季初の西が丘サッカー場での試合となる。ピッチとスタンドが近く、独特の雰囲気を持つ会場に、DF富澤清太郎は「みんな『やりやすい』って言うけど、僕は気合いが入りすぎちゃってあまり…」と苦笑する。だが、「逆に言えばそれだけテンションを上げてくれる場所だということ」とも。仙台は富澤にとって古巣でもあるだけに、絶対に負けたくない相手だろう。しっかりと落ち着いたプレーでシャットアウトし、今季2戦1分1敗のリベンジを果たしたい。
対する仙台は現在、勝点70で湘南、甲府と並びつつ、得失点差で上回って2位につける。首位・C大阪との勝点差はわずか『1』。この試合に勝てば、他会場の結果次第では首位に立てる可能性もあるだけに、是が非でも勝利したいはずだ。
チームはここ4試合負けなしと、しっかりと結果を残している。その要因は、やはりリーグ最少失点を誇る手堅い守備ではないだろうか。第30節から3試合は、連続して試合開始早々に失点するという守備面での課題が発生したが、その後はしっかりと立て直し、以後4試合はいずれも最少失点以下に抑えている。
また、守備だけではなく、前々節、前節と相手に先制されながらも同点、または逆転に持ち込めるだけの攻撃力もしっかりと兼ね備えているのも大きい。
中でも好調なのが、ここ8試合で5ゴールを挙げているFW中原貴之だ。前節も決勝ゴールを決めており、今季すでに自己最多の7点目をマークした。その7ゴールのすべては、途中出場ながら挙げているという点も興味深い。後半途中から流れを変えることのできる中原は、東京Vにとっても非常に厄介な存在となるに違いない。
また、前節は4試合ぶりに戦列復帰を果たしたFW平瀬智行もしっかりとゴールを決め、結果を残している。このように、周囲の期待にきっちりと応える『ノッている選手』がいるところも、仙台の現在の強さを象徴しているのではないだろうか。
これまで、毎年夏場に苦しむ傾向にあった仙台だが、今季は一転。最も苦手としていた8月を4勝1分1敗で乗り切ったのも、昨年からの成長の証だろう。この先、取りこぼすことなく勝点を積み上げていけるか。まず9月最初の試合をしっかりと勝ちきることが、悲願達成への何よりの弾みとなるのではないだろうか。
以上
2009.09.01 Reported by 上岡真里江













