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【J2:第37節 富山 vs C大阪】プレビュー:上位キラー富山、首位たたきへ虎視眈々。C大阪は意地でも落とせない一戦(09.09.01)

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9月2日(水)J2 第37節 富山 vs C大阪(19:00KICK OFF/富山
スカパー!生中継 Ch182 18:50〜(解説:安井孝志、実況:牧内直哉、リポーター:豊田麻衣)
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 充実期を迎えた富山がホームで首位C大阪に真っ向勝負を挑む。現在10位ながら上位4強との対戦で3勝2分4敗と健闘している。8試合続いていた負けなし(5勝3分)は前節ストップしたが、強敵を迎えてチャレンジ精神を高めている。C大阪は、ここまで富山から勝利がなく(1分1敗)、今度こそ落とせない一戦だ。

 攻めと守り。個人と組織。対照的な特長を持つC大阪と富山の3度目の対決だ。8月31日、富山は練習の多くの時間を組織ディフェンスのチェックに当てた。「乾」「香川」「カイオ」の名前を何度も挙げて、楚輪博監督と副島博志ヘッドコーチが注意を与える。
 秋を感じさせる冷たい雨の中、ハンドパスでの攻防で中央突破を許さない横の連係やボールホルダーへの寄せなどを確認。実戦形式では、楚輪監督が途中でメンバーを集め、選手に見立てて給水ボトルを並べながら熱心に指導した。選手たちはきびきびとした動きを見せ、ゲームキャプテンのMF長山一也は「マークの受け渡しやディフェンスのスタート位置など、よい意見交換ができた」と話す。GK中川雄二は「相手には個人技に優れた選手がいるが、これまでと同じように組織で対応したい。もちろん怖さはあるが、それ以上に対戦が楽しみ。前半を無失点で乗り切りたい」と話した。

 富山が好勝負を演じるにはハードワークして粘り強く守ることが大前提。そのうえで、より長く攻撃の時間をつくり、得点できるかが焦点となる。前回の対戦時は、それまで連続5試合無得点と苦しんでいたが、開始直後にFW石田英之がPKで先取点を奪い、DF舩津徹也、MF朝日大輔のゴールで3−2と競り勝った。今回も流れを引き寄せる1点がほしい。
 得点力アップはチームのレベルアップを示すバロメーターでもある。前節の甲府戦は0−1で7試合ぶりに無得点に終わったが、セットプレーからの攻撃や相手バイタルエリア付近でのワンタッチプレーには少ない好機を生かそうとする集中力が感じられた。楚輪監督は「第3クールは引き分けが減ったり、負けが増えたりしても『勝ち』にこだわる」と宣言しており、果敢な攻めでホームの観衆を沸かせたい。

 C大阪は前節2−0で熊本を下して4試合ぶりに勝利を挙げた。勝点1差以内で3チームに追われる激戦だが、第29節から首位をキープしてきた。前節のハーフタイムでレヴィー・クルピ監督は「『優勝するんだ』という強い気持ちで戦うこと」と指示。長丁場51試合のリーグ戦も残り15試合となり、いよいよ勝負の時が来たという合図なのだろう。
 チームの要だったMFマルチネスが第35節の水戸戦で負傷。前節は7月に鹿島から期限付き移籍したMF船山祐二が、初先発して安定したプレーを見せた。富山との対戦では第1クール第10節でスポンサー看板が危険防止のため撤去されるほどの風雨に見舞われ、第2クール第21節は前半だけで2人が退場して劣勢に陥った。今季まだ勝っていない相手は湘南(2敗)、甲府(2分)、富山。次節には甲府との直接対決も控えている。J2の18チームで唯一1試合平均2点以上を挙げている攻撃力で意地をみせ、ラストスパートに入りたいところだ。

 1日〜3日、富山市八尾町では豊作を祈る伝統行事「越中おわら風の盆」が開かれ、全国から大勢の観光客が訪れる。試合当日はスタジアムでも、おわら踊りの披露が行われる。両チームにとっても実りの秋を迎えるために重要な試合。熱戦を期待したい。

以上

2009.09.01 Reported by 赤壁逸朗
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