本日、福岡市内のホテルで、九州にホームタウンを置く5クラブ(福岡、北九州、鳥栖、熊本、大分)による監督記者会見が行われ、ウェブサイトJ's GOALで募集した「九州ダービーの新ネーミング」の候補作の中から選ばれた「バトル オブ 九州」の新ネーミングが発表されました。
以下は、出席したJリーグ・鬼武健二チェアマンと九州5クラブ監督のコメントです。
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●Jリーグ 鬼武健二チェアマンあいさつ
「2日前にJリーグのキックオフカンファレンスが行われました。そこでも申し上げたのですが、今年は何としてもイレブンミリオンを達成する年であります。2007年のキックオフカンファレンスの時に、2010年までの総入場者数を1100万人にしたいという目標を発表し、少しずつ積み上がげてまいりました。いよいよ、今年は1100万人達成の年ということで、Jリーグ全クラブがそれぞれに立てた目標をやりきってほしいと思っています。もちろん、この1100万人という数字は高い水準であると私も思っていますし、皆さんもお思いのことと存じます。いろんな施策を講じて達成しようと思っておりますけれども、中でも、何といってもピッチの中で奮闘する選手諸君が昨年以上に、あるいは自分の持っている全てのパフォーマンスを見せるということが、サポーターのみなさんに感激・感動を与えることになろうかと思います。それがファン・サポーターにスタジアムへ足を運んでいただき熱狂のスタジアムを作っていただける要因になるのではないでしょうか。臆することなくトライ、チャレンジをしてほしい。ここに九州の監督5人がおいでになっています。監督が全ての采配を振るうわけですから、ぜひ選手たちにその気持ちを表現させてほしいと期待しております。
今季はギラヴァンツ北九州を新たに仲間に迎え、Jリーグは37クラブで戦います。九州について考えますと、残念ながら大分が降格し、一方で北九州はJリーグに新加入して5つのクラブがJ2に揃いました。その中でどのように戦ってくれるのかと見守っています。本日は、それぞれの監督が2010年のJリーグをどのように戦おうか、どのように采配を振るおうかという熱い思いを語ってくれるのではないかと思っています。どうか、九州全体が大いに盛り上がるように頑張ってもらいたいと思いますし、多くのファン・サポーターにいろいろなメッセージを送り続けて、またゲームで戦い続けてもらいたいと思います。
九州ダービーの新ネーミングは『バトル オブ 九州』に決まりました。この『バトル オブ 九州』の名が全国に広がるよう、精一杯頑張ってほしいなと思います」
Q:今シーズンの意気込みを聞かせてください。
●篠田善之監督(福岡):
「今シーズンは、アグレッシブでスピーディなサッカーを展開したいと考えています。昨年の悔しい思いをいつも胸に刻んで、勝ちたいという気持ちをピッチの上で表現できたらと思います。また九州にはJ2に5クラブがいるわけですけれども、我々がいち早く上へ抜け出せるように、一戦一戦大事に戦っていきます。チーム全体も若返りましたし、その若さとアグレッシブさとチャレンジする気持ちを忘れずに、全員の力で九州、福岡を盛り上げて、一生懸命頑張りたいと思います」
●与那城ジョージ監督(北九州):
「昨年は選手たちが一生懸命に戦ってくれて、その結果、Jリーグ昇格を果たすことができました。今年もまた、サポーターのみなさんと一緒にいい試合ができるように、九州のサッカーが盛り上がるようにと常に考えながら、みんなでやっていくつもりです。ひとつひとつの試合を大事にしながら、我々の良さである粘り強さを90分間で出し切って、毎試合一生懸命走って、いい試合が出来るように頑張っていくつもりです」
●松本育夫監督(鳥栖):
「7年間、サガン鳥栖で仕事をさせていただいている間に2度目の監督ということで、いつまでやるつもりなんだとご批判も受けるのではないかと思っております。しかし私が7年やってきた中で、今年は最も充実したチームができたと感じております。
みなさんにご報告させていただきたいことは、これまでのサガン鳥栖の歴史の中で、地域密着ということを唱って経営してまいりましたが、一昨日のベアスタで行われた仙台との練習試合で、約6000人のお客さんを集めることができました。これも我々のクラブが行ってきたことが、ようやくここへきて実ってきたかなと感じております。さらに、それを推進していくためには、公式戦に入りましてから白星をお客様にプレゼントできるチームにならなければいけないわけですが、今年の補強は120%の成功だと思っています。11人入りました選手は非常に質が高く、各ポジションで2人ずつ競争できるチームになりました。これまで12試合の練習試合をしましたけれども、7勝2分3敗とそれなりの結果も出し内容も伴ってきました。その中で特筆すべきは、昨年のACLのチャンピオンであります浦項スティーラーズに100分のゲームをやって2−0で勝ったこと。現在、ACLを戦っている水原三星に前半2−0でリードされましたけれども、後半同点に追いついてあと一息で逆転という内容のあるゲームができました。選手も自信を持って、この1年戦ってくれると思っています。
そして、我々は基本的には考えるサッカーを目指しています。サッカーは局面で選手のアイデアが生かされるスポーツですから、選手たちの考えを重要視したサッカーをやらせてもらえればと思っています。
また、クラブは私が来ましてからスローガンに『夢』という文字を入れておりましたが、そろそろこの文字を外し、『夢J1昇格』ではなく『J1昇格』へのチャレンジを、今年1年間行いたいと思っております」
●高木琢也監督(熊本):
「我々は、多分ここにいらっしゃる5クラブの中で規模としては一番小さなクラブかなと思っています。ただ、そういう状況でも勝敗というのは最後まで戦って見なければわからないですし、最後の15分を選手たちに大切にさせて、その15分のなかで何かを起こせるようなチームにしていきたいなと思っています。せっかく九州の監督が集まり、メディアのみなさんが集まっているということで、九州勢同士の戦いということで言うと、たとえばヨーロッパでは新しい選手があるクラブに加わった。そのクラブがダービーを戦っている町にあるとすると、その選手はダービーの位置づけをよく理解して、生まれも育ちもずっとそのクラブであったかのように戦える。九州内の戦いもそのようにありたいと思っています。熱い思いの中で試合をして、今はJ2同士になっていますけれど、いずれはJ1の中でたくさんの九州のクラブが関わっていけるようになれたらと。そこへ少しでも早く近付いていけるよう、頑張っていきたいと思っています」
●皇甫官監督(大分):
「去年は多くの方々にご迷惑をおかけし、はたして大分トリニータは今シーズンのスタートを切れるのかと心配させてしまいました。そういう状況だったにもかかわらず、今週末に試合ができることを非常に幸せに思っています。大分トリニータは今年からJ2で戦うことになりましたが、若い選手がチームに残ってくれましたので、若手を中心にして、サポーターが喜んでくれるサッカーをしようと思っています。大分は三位一体のチームで、地元から非常に盛り上がっていますし、九州勢との戦いを楽しみに待っています。そこでの勝利をサポーターに見せながら頑張っていきたいと思っています」
Q:具体的に目標とする順位を教えてください
●皇甫官監督(大分):
「今年選手たちに話しているのは、どういう状況にあれ、どういう環境であれ、我々はグランドの上で表現するしかないということです。これは今年の始動日である1月19日にも選手たちに話しました。相手を尊重しながらも、我々がピッチの上で表現することは、来年J1で戦うということですから、順位でいえば3位以内です」
●高木琢也監督(熊本):
「順位に関しては、正直に言って決めていません。何故かと言うと、1つ1つの試合を大切に戦う、こだわりを持って戦うということで、その中でいいゲームができれば結果は転がってくるし、結果が出れば順位は上がっていく。そういう意味で、順位は設定していません。それには理由があって、順位や成績を具体的に設定したときに、たとえば5試合を残して目標が達成できなくなる、もしくは試合を残してクリアした、そこでひょっとしたら人間は甘さが出るんじゃないかなと思うからです。とにかく1つ1つの試合を勝て、戦え、結果を出せというイメージなので、僕自身は順位を設定しません」
●松本育夫監督(鳥栖):
「勝負は水ものなので結果はわかりませんれど、目標ということでの言葉であれば、3位以内、J1昇格です」
●与那城ジョージ監督(北九州):
「我々の現在の位置づけは19チーム中19位です。とにかく1つ1つ大事にしながら、できるだけ上に行けるように頑張っていきたいと思います」
●篠田善之監督(福岡):
「選手に僕が伝えたのは3位以内。昇格を目指して頑張ろうと。それを達成するためには、高木監督が言ったように、一戦一戦大事に戦うこと。目標を目指しながら一戦一戦を戦いたいなと思います」
Q:『バトル オブ 九州』の中で、ここだけには負けたくないという相手がありましたら教えてください。
●篠田善之監督(福岡):
「どのクラブにも負けたくないです。ここだけに負けたくないということではなく、目標を達成するためには、ここにいる4つのクラブ全部を倒さないとクリアできないので、そこを目指したいと思います」
●与那城ジョージ監督(北九州):
「Jリーグに昇格してから、いろんなところで『とにかく九州には負けるな』と毎日のように耳にしています。とにかく頑張ります」
●松本育夫監督(鳥栖):
「『バトル オブ 九州』という名前ができたということは、これは戦争です。そこでは負けてはいけませんから、全てのクラブに勝ちたいです」
●高木琢也監督(熊本):
「我々も同じです。みなさんがおっしゃったように、全てのクラブにできるだけ勝ちたいと思います」
●皇甫官監督(大分):
「監督としては勝ちたくない試合はありません。それが答えです」
Q:九州のサッカーの地域性とか九州が持つ空気感とか、チェアマンがこういうところに期待しているということがありましたら教えていただけますか?
●鬼武健二チェアマン
「九州全体ということでは、同じ形でサッカーをするというのではいかんと思いますね。5人の監督がいるわけですから、それぞれの個性を出してほしい。それと、クラブ、チーム、選手というふうに考えてみますと、それぞれの地域には個性があると思います。地方自治体のやり方も違いますし、地域にお住まいのそれぞれの方たちの気質も違うと思うんですね。ですから、佐賀は佐賀で、熊本は熊本で、福岡は福岡で、大分は大分で、それぞれの気質にあったサッカーがあると思います。また、ここにいらっしゃる監督についてよく考えてみると、すごい人ばっかりなんですよ。それぞれ素晴らしい経験を積んだ方ばかりです。選手としても指導者としても。ですから、自分がやってきたやり方というのがあると思います。自分のやり方、地域に合ったやり方、チームに合ったやり方、いろいろあると思いますけれども思いきって個性を出しながら独特なチームを作ってほしいですね。とことんまで攻めるんだとか、とことんまで守るんだとか、とことん個人の個性を活かしていいところを徹底的に伸ばして隣と結び付けていくんだというように、いろんなやり方があると思いますから、それを出してほしいと思います」
Q:高木監督は高校時代まで過ごされた九州という土地で、そして九州のクラブを初めて率いるという立場で、九州人として、この『バトル オブ 九州』への思いを聞かせてください
●高木琢也監督(熊本):
「高校時代も長崎で過ごして、もちろん関東のチームには負けたくなかったですし、ライバル心を持ってやっていましたけれど、まず近くのエリア、特に当時は鹿児島実業や熊本のチームも強かったし、福岡のチームも強かったので、そういう近くのエリアに負けたくないという気持ちがありました。
今日のこの場にいて、あの当時と同様の湧き上がるような感情というか感覚がすごく出てきました。ただ、クラブへ敵対心を持っているわけではないので、いいゲームをして、九州の、またはここから中央の、もしくはサッカー界全体を盛り上げるような土壌が出来ればいいなと思っています。そういう意味でも、『バトル オブ 九州』という名前だけが先行しないように、内容がリンクできるように、しっかりと頑張っていきたいなという気持ちです」
Q:鬼武チェアマンにお聞きします。Jリーグとしての目標で観客動員数1100万人ということでしたが、九州としての目標はありますでしょうか
●鬼武健二チェアマン
「イレブンミリオンに対して、それぞれのクラブが作ってくれました数字を言いますと、2010年の1試合平均の観客数目標が、福岡12000人、北九州は6000人、サガン鳥栖は11000人、熊本は8000人、大分は19000人です。相当高い数字ですけれども、Jリーグの発展のため、それからクラブの経営を強化するため、この数字はやらないといけない。ぜひ、頑張ってほしいと思います」
Q:九州ダービーをご覧になって、鬼武チェアマンはどのような印象をお持ちですか。その中で勝ち残るには何が必要だとお考えですか
●鬼武健二チェアマン
「ダービーの意味はいろいろあるんです。近くの地域だけれども、お互いに気質も違うし経済的にも違う、あるいは考え方も違うだろう、そういうことが原点なんですよね。近く同士が戦うからお互いにスタジアムが一杯になる、盛り上がる、どうしてもこのチームには負けたくないという気持ちのぶつかり合いが、ひとつの大きな出来事だと思います。九州では、それが5つもあるということですから盛り上がりがきっとあるはずだと。それを見て、地域の人々がスポーツってすごいんだな、サッカーって美しいんだなと感動してもらえると、お年寄りから子どもたちまで大きな夢がつながるんじゃないかなと思います。九州ダービーの過去の印象でも、そういうものがございました。ダービーらしい、よい雰囲気になりはじめているし、大きくなっていく過程だろうと思います。イレブンミリオンというのも最終目標ではなくて、マイルストーンと言いますか道標です。イレブンミリオンが達成できたから終わりではなく、さらに次の年、あるいは5年先、10年先のベースになるだろうと思います。そういう意味で、九州で大いに盛り上がってもらうのは素晴らしいことだと思います。
それから勝つというのは、先程も言いましたように、それぞれのクラブ、それぞれのチーム、それぞれの選手が、それぞれの目標を持って、特長をいかに出していくかという、独特なやり方があると思うんですね。それを自分たちが思うようにやりきったほうが勝つんじゃないのかなと。両方がやりきったときには引き分けているんだろうなと思います。計画通りに、あるいはその前の準備が十分であって計画通りに事が進行したときには勝ちにつながっていると思いますね」
Q:「バトル オブ 九州」の戦いで勝利するために必要なものは何だとお考えですか?
●篠田善之監督(福岡):
「九州勢との戦いでは、町の誇り、サポーターの思いなどを背に受けて選手たちはピッチ上で戦っています。どうやったら勝てるかという答えを言葉で言い表すことはできませんが、いかに選手たちの緊張感を保ちながら、ピッチ上で精一杯自分たちの力を発揮させるかということが大事だと思っています。過度な緊張感を与えると自分たちのサッカーができなくなる場合もありますが、そのプレッシャーをはねのけながら90分間を戦い抜くということも選手には求めながら戦っていきたいと思っています」
●与那城ジョージ監督(北九州):
「遠いクラブでも気になることはあるんでしょうけれども、特に近いクラブの存在というのは気になるし、それがダービーだと思います。サポーターもダービーを楽しみにして、試合が近づくにつれてサポーターのエネルギーが選手たちに伝わって、それが試合で爆発する。いい刺激を与え合うのがダービーであって、それによってクラブのレベルが上がり、その中で勝敗の大切さが出てくると思います」
●松本育夫監督(鳥栖):
「ずばり、11人でプレーする戦術が相手を上回れば勝てると思います」
●高木琢也監督(熊本):
「これだけみなさんも、そして各クラブの監督も九州内の戦いについておっしゃっている中で、全体が煽られている雰囲気もあるんですけれども、そういった中で、11対11でゲームができるチームが勝てるんじゃないかと思います。周りが煽る中で、選手たちにも気持ちが入って、レッドカード、イエローカードをもらって人数がいなくなれば試合もつまらなくなるし、サポーターとしても見ていておもしろくない。そういう意味で、11対11で必ず最後までやることだと思います。九州のダービーは私自身は初めてなので、これから味わっていきたいと思います」
●皇甫官監督(大分):
「何年か前に福岡とアウェイで試合をした時に、まるで大分のホームじゃないかと思いました。そのくらい大分のサポーターが福岡まで足を運んで、スタジアムを青く染めてくれたんです。やはりサポーターの存在は大きな力になると思います」
以上















