3月28日(日) 2010 J2リーグ戦 第4節
福岡 5 - 0 富山 (13:03/レベスタ/8,214人)
得点者:30' 永里源気(福岡)、43' 大久保哲哉(福岡)、51' 永里源気(福岡)、78' 高橋泰(福岡)、87' 鈴木惇(福岡)
スカパー!再放送 Ch183 3/30(火)08:30〜(解説:吉村寿洋、実況:南鉄平、リポーター:森田みき、プレーヤー解説:中払大介)
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「福岡さんの過去3戦のビデオを見たが、アーリークロスやクロスをピンポイントに目がけて上げてくる。福岡の1点目のシーンは、そのピンポイントを目がけた素晴らしい精度のゴール。福岡さんは早いクロスが今シーズンの特長だと思うが、その特長をしっかり出されたということだと思う」(富山・楚輪博監督)
富山の指揮官が認めざるを得なかった永里源気の先制ゴール。全てはこのゴールで決まったと言っていい。
この日の福岡はボールを支配しながらも、守備をベースに流れを作る富山のサッカーを崩せず。続く膠着状態は、富山のペースに引き込まれつつあることを示していた。永里のゴールはまさにそんな時間帯に生まれた。30分、永里から打ち込まれた楔のボールが、高橋泰、末吉隼也、そして左サイドに流れた大久保哲哉へと少ないタッチでリズミカルに回る。そして、持ち味のフリーランニングでゴール前に現れた永里が、大久保が送ったクロスボールにピンポイントで合わせた。福岡は、ここから一気にゲームの流れを引き寄せた。
そして、43分の大久保のPKで2−0とリードを広げた後の51分、永里が再びゴールを陥れる。ゴールの始まりは右サイドからのスローインから。スローインを受けた大久保から、中町公祐、田中佑昌、山形辰徳とワンタッチパスを繋いでラインの裏へ。そのスペースを突いた田中佑昌のクロスに、ファーサイドから猛然と突っ込んできた永里が、胸トラップしたボールを左足で流し込んだ。永里が締めくくった2つのゴールは、いずれもゆったりとしたリズムから瞬時にスピードを上げて相手を崩したもの。その切り替えの早さに富山は対応することができなかった。
その後、富山は61分に石田英之が、73分には濱野勇気が、それぞれ2枚目のイエローカードを提示されて退場処分に。そして福岡は、高橋泰が今シーズン初ゴールを挙げ、鈴木惇がCKを直接ゴールネットに突き刺し、立ち上がりに苦労した試合も終わってみれば5−0の完勝。3週間ぶりのホームゲームを待ち侘びていたサポーターに、最高の勝利をプレゼントした。
富山は、これで3試合で10失点。昨シーズン、J初参戦ながら51試合で58失点という固い守備の面影は見られない。この日は2人の退場と言うアクシデントもあったが、それにしても11対11の状況でも3失点を喫している。
守備面に大きな変化が生まれたわけではない。この日の試合でも、先制点を浴びるまでは福岡のシュートを3本に抑え、福岡を富山の流れにはめ込みつつある印象もあった。前節の大分との対戦でも大きく崩された印象はなかったが、やはり失点は3。細かな部分にズレが生じているのか、「マークの付き方で連係がうまくとれていない」と話すのは堤健吾。「アプローチからの連動ができていない感じはする」と西野誠も現状を振り返る。
攻撃面に目を転ずれば、対戦相手にとっては常に注意すべき存在である朝日大輔や、コンディションの良さを窺わせる黒部光昭、そしてスーパーサブ的な存在として使われている苔口卓也など、昨シーズンに比べて迫力あるメンバーが揃う。しかし、昨シーズンのベースであった守備に綻びが見える現状では、その攻撃力を活かすことが出来ないでいる。まずは昨シーズンの守備を取り戻すこと。それが富山にとっての最優先の課題と言えるだろう。
反面、「いい守備が、いい攻撃を作る」というサッカーの鉄則を表現しているのが福岡だ。決して盤石な守備態勢を敷いているわけではない。この日の試合でも、立ち上がりの時間帯、先制点を奪った直後、後半の立ち上がり、そしてロスタイムと、失点してもおかしくないシーンは随所にあった。しかし、いずれも無失点で凌ぐことでリズムを取り戻し、自分たちに流れがやってきたところで得点を奪い勝負を決めた。これは甲府、札幌との試合でも見られた傾向。「守備をみんなで頑張っているからこその得点」と永里は話す。
だが、長いリーグ戦を勝ち抜くためには結果だけではなく、守備の内容を更に安定させることが求められる。大久保哲哉は話す。「自分たちが最高にいいという勘違いはしてはいけない。また明後日からの練習で足元を見つめて、よりよいサッカーを出来るように修正していかなければいけない」。
次なる試合は4/3に駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場で行われる東京V戦。福岡は、いつもと変わらぬ真摯な姿勢でアウェイの地に乗り込む。狙うはもちろん勝点3だ。
以上
2010.03.29 Reported by 中倉一志
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