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【ヤマザキナビスコカップ 京都 vs 大宮】プレビュー:西京極で迎えるヤマザキナビスコカップ開幕戦!相手は台所事情厳しい大宮。京都は貪欲にゴールを狙えるか、注目の一戦!(10.03.31)

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3月31日(水)ヤマザキナビスコカップ 京都 vs 大宮(19:00KICK OFF/西京極チケット販売はこちら
★ヤマザキナビスコカップ特集ページ
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J1第4節。舞台は磐田・ヤマハスタジアム。後半37分、逆転に向け勇気を与えた2点目を決めた柳沢敦を下げ、宮吉拓実を投入する。勝負に出るぞ。ベンチからの明確な意志表示。
安藤淳はこう振り返る「(宮吉が)攻撃的な選手なので監督のメッセージだと理解しました」。遅れること後半43分、磐田もFW荒田智之を投入し勝点3へ執念を見せる。何が何でも点を取る。両チームの意地が強烈に伝わる。そしてロスタイム2分、勝負を手繰り寄せたのは中山博貴。「最後の方でもまだ走れた。走ることでチャンスが出来ていると思う」という言葉通り、チャンスの瞬間に足を止めず何の迷いもなく前に出るとノーマークでボールをもらう。そして、スタジアムの時間の流れを遅らすかの様なループシュート。
京都逆転! これまで未勝利のヤマハスタジアムでしびれる様なドラマを演じた。
選手たちの攻撃への意志、得点への渇望、執念がプレーに現れてきている。京都のサッカーが面白くなってきた。

2010ヤマザキナビスコカップがいよいよ開幕する。11月3日の決勝へ向けての激闘が幕を開ける。昨年は決勝戦のチケットが20分で完売。その関心の高さを裏付けた。
だが、クラブにとってはリーグ戦もあり、このカップ戦の位置付けをどうするかで戦い方も変わってくる。京都・加藤久監督は「リーグ戦が一番大事になるが、例えばACL(AFCチャンピオンズリーグ)へ出場するチームになるとその全てのタイトルを目指す。京都もその仲間入りをしないといけない。タイトルにチャレンジしていく」と意気込む。「レギュラーチームだけでなく出場機会の少ない選手にとっても自分の存在感を示せるチャンスが広がる大会」と総力戦となることも明示した。

鈴木慎吾ら、そして、若手なら宮吉、金成勇、中村太亮、さらに加藤弘堅らが出場機会を貪欲に狙うことになる。
今節の相手、大宮から移籍してきた片岡洋介もその1人だ。同じく新加入のチエゴがチームの連勝と共にパフォーマンスを上げてきているため出場の優先順位を下げてはいるが、ディフェンスリーダー水本裕貴も「人に強いしプレスもしっかりとかけてくれる。危ない所を消してDFラインの前で壁になってくれる」と賛辞を惜しまない。能力でチエゴに劣るということは全くない。
しかし、京都が勢いに乗り、さらに「郭泰輝、水本、チエゴのコンビネーションも試合を重ねるごとに良くなっている」と指揮官は話し、実際その通りなだけにポジション争いは激戦と言えるだろう。
古巣との対戦は選手にとっても思い入れの強いもので、柳沢も古巣・鹿島との戦いについて「感謝の気持ち、愛着、古巣の皆と今度は敵として会って、戦える楽しさ、そういった様々な感情を強く感じる。そういう思いをプレー、結果で表現したいと思う」と話してくれた。片岡自身も常々「(古巣・大宮との対戦は)楽しみにしていたし、元気な姿を大宮のサポーターに見せたい」と話していた。今はポジション争いでチエゴがアドバンテージを取っているが、シーズンは始まったばかりだ。先発への決意を京都で存分に見せて欲しい、そして、古巣との対戦のめぐり合わせを、両チームのサポーターも楽しみにしているはずでもあるし、それを願うところだ。
だが、チエゴの次は片岡とも思っていない。アンカーのポジションは激戦区だ。チエゴ、片岡以外にも、安藤、角田誠、加藤弘堅、そして、まだコンディションは上がっていないが染谷悠太もこのポジションはこなせる、それだけ選手は揃っているのだ。要は出場した選手がどれだけ勝利に貢献できるかである。ポジション争いは本当に厳しい。

大宮の台所事情はかなり厳しいものだ。ラファエルが肉離れですでに戦線を離脱。J1第3節で攻撃の中心・藤本主税が負傷で途中退場。第4節で、その藤本はベンチにも入れず今節も出場が危ぶまれる。そして、この4節でアンヨンハとマトが退場。2人は今節出場停止、大宮にとってはまさに飛車角抜きの戦いとなる。
セットプレーでマトがいないのは京都にとって有利となるが、この状況が逆に大宮の結束力を高めることもあるだけに十分な警戒が必要だろう。そして、守備を固めてカウンターという戦い方もより明確になるはず。4節の磐田とはまた違う守備意識の高いチームを相手にどう仕掛けるか、京都の攻撃への意識がまた、問われる一戦となりそうだ。

京都の攻撃が面白みを増している。それは、連携とか攻撃の形がいいといった理由ではなく、「絶対に、何が何でも点を取ってやる」という意識がプレーにそのまま表れ、ガンガン仕掛けようという気持ちが伝わるから。そして、それを後ろで支えている水谷雄一、水本、郭泰輝、チエゴのカルテット、彼らの気持ちもまた伝わってきている。
ピッチ上の11人が個性を主張し始めている。
磐田戦の劇的勝利を見聞し、同じだけの試合を期待して足を運んでくれるお客さんに対し、選手たちがその期待を裏切らず歓喜を与えられるか。先発の11人、交代を含めて14人の勝利、ゴールへの強欲、貪欲に期待したい。

以上

2010.03.30 Reported by 武田賢宗
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