★ヤマザキナビスコカップ特集ページ
----------
ヤマザキナビスコカップ予選リーグが開幕する。昨年は、決勝戦で川崎Fとの多摩川クラシコを制したF東京が5年ぶり2回目の王者に返り咲いた。今シーズンも、11月3日の国立霞ヶ丘競技場を目指してしのぎを削る。まずはAFCチャンピオンズリーグ参戦の4チームを除く14クラブがA,B2つのグループに分かれて予選を戦う。F東京は、名古屋と初戦を決勝の舞台となる国立で戦う。約7ヶ月後、再び同じ舞台に立つために、F東京の連覇を目指した戦いが始まる。
F東京は昨シーズン、5年ぶりのカップウィナーとなったが、その過程で若手選手が台頭した。ニューヒーロー賞とMVPをダブル受賞した米本拓司、さらには田邉草民、椋原健太の予選リーグでの貢献度は高かった。今シーズンも、予選リーグ数試合は日本代表選手を欠くこととなる。昨シーズン以上の総力戦で臨まなければいけない。リーグ第4節大宮戦では、U-18から今季昇格を果たした重松健太郎がデビュー戦でプロ初ゴールを決めた。キム・ヨングンも順調に試合経験を積んでいる。プロ3年目となる大竹洋平も、好調をキープしている。昨シーズンの米本に続く、若手選手の台頭にも期待だ。
F東京は連戦が続くため、負傷を抱える選手らの体調面を考慮しなければならない。羽生直剛は日曜日のリーグ第4節大宮戦で右すねを負傷したが順調に回復し、明日のゲームには間に合う。逆に昨シーズンの大けがから復帰して間もない森重真人には、まだ連戦を避けさせたいところだ。「毎試合が今シーズンの総決算」と城福浩監督。一戦一戦の課題は、リーグもカップ戦も関係ない。直近の大宮戦までの課題をこの名古屋戦でぶつけたい。
一方の名古屋は、リーグ第4節はACLの影響により、先週末はゲームがなかった。第3節磐田戦で出場回避したダニルソンが復帰。玉田圭司も全体練習に合流した。右足甲を負傷した増川隆洋の出場は微妙なところだが、千代反田充も控えている。質の高い選手が揃っているだけにリーグとカップ戦でローテーションを組むことも可能だろう。
今シーズンから新たに取り組む4−3−3システムも、徐々にチームにフィットしつつある。ただ、4−3−3システムは押し切る展開に持ち込めれば、その強さを発揮するものの、守備には穴が開きやすい難点が存在する。逆三角形の中盤3枚には、常に適正な判断と、攻守の切り替えが求められる。F東京としては相手の陣形が崩れているボールを奪った瞬間をどれだけ見逃さずにつけるかがゲームのポイントとなるだろう。しかし、名古屋も磐田戦で、今季初完封勝利を挙げるなど、ウィークポイントを埋めつつある。名古屋が素早い帰陣で穴を埋めたときは、F東京も速攻から遅攻に切り替えなければいけない。
連覇を目指すF東京が、豪華タレント陣を擁する名古屋を迎え撃てるか。試合は、明日19時、国立霞ヶ丘競技場でキックオフする。
以上
2010.03.30 Reported by 馬場康平













