スカパー!生中継 Ch184 12:50〜(解説:戸塚哲也、実況:梨子田友和、リポーター:木村雅子)
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前節千葉戦で敗れ開幕4連敗となった後、草津の選手たちの目からは涙が流れていた。結果が出せない悔しさ、サポーターの声に応えられないもどかしさ…そんな感情が涙となって表れた。だが下を向いてしまうわけにはいかない。草津は今節ホーム熊本戦で2010シーズンの初勝利を目指す。
過去2シーズン、草津にとって熊本戦はなぜかターニングポイントだった。2008年は熊本の記念すべきホーム開幕戦となった2節で対戦、1−2で敗れてJ初勝利を献上した。2009年は開幕戦で再び激突、草津が2−1で熊本を下し敵地でリベンジを果たした。熊本戦で弾みをつけたチームは開幕3連勝を果たし絶好のスタートを切った。だが悪夢は第3クールに待っていた。ホームで熊本に6ゴールを叩き込まれて完敗。チームの立て直しを余儀なくされた。
そんな両チームの対戦となるが、開幕4戦までの状況は正反対だ。副島博志監督が就任した草津が開幕4連敗と苦しんでいる一方で、高木琢也監督が指揮を執る熊本は2勝2分の勝点8で5位につけリーグ序盤のダークホースとなっている。草津は前節千葉戦で逆転負けを喫したが、熊本は開幕・千葉戦で後半ロスタイムにゴールを決めて貴重な勝点1を奪い取った。この差が成績として表れている気がする。現時点でのチームの完成度は熊本が一歩先を行く。草津は挑戦者として、今ゲームに挑まなければならない。
草津は前節、メンバーを大幅に入れ替えてゲームに臨んだ。開幕3戦でCBに入っていた戸田和幸をボランチへ配置転換したため、CBとして田中淳と梅井大輝が新たにDFラインへと加わり、左SBには御厨貴文がまわった。また高田保則を左MFで起用し、4−2−3−1のシステムを採用。守備に比重を置いた選手選考とシステムは千葉戦で一定の成果を上げ、J1降格チームを土俵際まで追い詰めることに成功した。
しかし、攻撃に関して言えば整備がまだ行き届いていない。ゴールまでの道筋はまだ確立されておらず、得点は前節で戸田が挙げたセットプレーからの1点のみ。流れの中からゴールを奪うことはできていない。3節から熊林親吾、前節から櫻田和樹の2選手を外し昨季までの中盤を「解散」したことで、チームはこれまでとは別の道を選択したと考えることができる。ただ、過去3シーズンで築いてきたチームをリセットすることは当然リスクも発生する。試行錯誤が続くチームの雰囲気を変えるのは、勝利しかない。
対する熊本は、昨季のポゼッションサッカーの延長上に新指揮官の色を植え付けている印象だ。攻守の切り替え、ハードワークをベースにしたチームに「スピード」をはめ込み、開幕4戦で2勝2分。勝点8という結果以上に、選手たちの中に生まれる自信が最大の戦果だ。2006年に横浜FCを昇格へ導いた高木監督は、勝点を重ねることが最大のチーム強化につながることを知っている。今節で是が非でも連敗を止めたい草津にとっては、本当に厄介な相手となる。
今カードの対戦成績は2勝2分2敗の五分。熊本には何か因縁めいたものを感じるが、現在開幕連敗のクラブワースト記録タイとなっている草津はこれ以上負けるわけにはいかない(草津はJ2に加入した2005年に開幕4連敗を記録)。高田が「いまは内容よりも結果が大切」と話せば、副島監督も「どんなブサイクなゲームでもいいから最後は勝点3を取る」と必勝を誓う。草津は、勢いづく熊本を迎撃して反撃の狼煙を上げる。
以上
2010.04.02 Reported by 伊藤寿学














