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【J1:第9節 名古屋 vs 山形】レポート:指揮官が下した決断が、勝敗を分ける試合の分岐点に。勝利への執念を見せた名古屋が山形の迷いを突き、土壇場で勝点3を手にした。(10.05.02)

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5月1日(土) 2010 J1リーグ戦 第9節
名古屋 2 - 1 山形 (14:03/瑞穂陸/13,206人)
得点者:7' ケネディ(名古屋)、41' 北村知隆(山形)、89' 田中マルクス闘莉王(名古屋)
スカパー!再放送 Ch308 5/4(火)06:00〜(解説関塚隆実況八塚浩)
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「ゲームを読むこと、アイデアを出すことが私の仕事」(名古屋・ストイコビッチ監督)
「欲張って前線のカードを切った、私の失敗です」(山形・小林伸二監督)
互いの采配についての試合後のコメントが、そのままこの日の試合の勝因と敗因となった。指揮官の意図が勝利につながった名古屋と、その意図が逆にチームを迷わせた山形。勝点1を分け合うかに思われた試合は、鮮明なコントラストを描いて終了の笛を聞いた。

ケネディ、玉田圭司という2人のエースが戦列に戻った名古屋は、前節で採用した4-2-3-1からベースシステムである4-3-3に回帰。しかもアンカーに三都主アレサンドロを起用する攻撃的なメンバー構成を組んできた。8節までで8得点と攻撃面でふるわない山形が相手とはいえやや前がかりな布陣には、ホームでの勝利にかける意気込みが伝わってくる。

山形もまたひとつのチャレンジをこの日のスタメンには施していた。「選手の疲れと、前節でレベルアップを確認できた選手がいた。良い機会だった」とする小林監督は、DF園田拓也とMF下村東美、キム ビョンスクの3名をスタメンで起用。GWの過密日程を見据えたマネジメントを見せてきた。

試合はまず名古屋が主導権を握った。金崎夢生、玉田の両ウイングがことごとくサイドでの1対1を制し、守備面でもインサイドハーフの中村直志が高めの位置からのプレッシングで山形のビルドアップを阻止。完全に後手にまわった山形を尻目に、7分には早くも先制点を挙げてみせた。中村が敵陣で奪ったボールがケネディを経由して右サイドの金崎へ。落ち着いて上げたクロスを再びケネディが頭で叩き込み、電光石火の速攻を完成させた。
早々のリードでスタジアムにはさらなる加点の期待が広がったが、しかしここで試合を決められないのが名古屋の課題だ。先制後も金崎や玉田を起点にゴールを脅かし続けたが、あと一歩のところで得点に至らない。逆に落ち着きを取り戻した山形がペースをつかみ、徐々に試合は五分の展開となっていった。名古屋もDF陣はそのことに気づいていたが、追加点を取りたい前線は前がかりの攻撃を継続。そこで間延びした布陣を、山形のカウンターが襲った。ペナルティエリア前のゾーンを右から左サイドまでつながれ、キムが1対1から中央へパス。DFを背にうまく反転した北村知隆が流し込み、前半終了間際という最高のタイミングで、試合は振り出しに戻された。

後半は開始からほぼ全ての時間帯で名古屋が支配するも、追加点がなかなか生まれない。名古屋は54分に金崎が負傷し小川佳純と交代。その後三都主を左サイドに張らせる4-4-2に布陣を移行し、ゴールへの圧力を高めていったが、山形GK清水健太の好守にことごとく阻まれた。対する山形は宮沢克行、秋葉勝と前節までのスタメンの選手を投入し、組織力を強化。スコアのキープを粛々と進めていった。

だが81分、ストイコビッチ監督が胸を張る「アイデア」が実行に移されたことで、試合は急激に動き出す。ブルザノビッチに代えて千代反田充。千代反田と増川、阿部翔平で3バックを組み、前線でケネディと闘莉王がコンビを組むパワープレーだ。田中隼磨と三都主を高くワイドに位置取らせ、ゴール前のスペースを空ける作戦つきである。その効果は高く、さらに87分の「私の失敗」(小林監督)と言う采配がふるわれたことで、さらに加速した。果敢に攻め込んでくる名古屋の裏を突けると踏んだ小林監督は、北村に代えてFWのハン ドンウォンを投入。これが裏目に出た。「前半あれだけ回されていたし、パワープレーで守備がきつくなっていて、勝点3を獲りに行くパワーはなかった」(山形・石川竜也)と、山形の消耗度は想像以上に激しく、また意図を汲んでしまったがために守備に全精力を傾けることができなくなった。そして89分、左サイドで玉田とのワンツーで抜け出した三都主が上げたクロスを、“FW”闘莉王がDFの上からヘディングシュート。GKの手を弾いてゴールマウスに飛び込む気迫のゴールで、名古屋が勝ち越しに成功した。その後の5分のロスタイムは、闘莉王が本職のDFとして堅守を指揮。山形の反撃も及ばず、名古屋が土壇場で勝点を1から3へと増やしてみせた。

これで名古屋は2位の座を堅持。「僕が上がらなくても大丈夫なようにお願いします」と闘莉王は試合後に語ったが、今季のパワープレーの破壊力は実証された。理想追求のサイド攻撃をカバーする、実効性の高いセットプレーとパワープレー。闘莉王が出場停止の次節でパワープレーは使えないが、長いシーズンを戦う上で心強い武器となることは間違いない。名古屋はまたひとつ、強引にでも勝点を引き寄せられる武器を手に入れた。

以上

2010.05.02 Reported by 今井雄一朗
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