四国・徳島は普段ゆったりとした時間の流れる街。いい意味でスローな空気が漂っていると言える。だからこそ、移籍してきた選手たちも「住みやすいですよ」と口を揃え、サッカーへの集中とオフの日のリラックスが上手く出来ているようだ。

しかしそんな徳島もこの時期の４日間に限ってはその雰囲気が一変。街全体は鉦（かね）や太鼓、笛が奏でるアップテンポのリズムに包まれ、人々みんなが流れる汗も全く気にせず体全部で踊りを楽しむ。そこはさながらリオのカーニバル会場のようで、これ以上ないほどの熱気が渦巻くと言えよう。
そう、毎年８/12〜８/15は徳島の夏の風物詩、「阿波踊り」。

そしてクラブもその「阿波踊り」とは積極的に親密な関係をもっている。開催が間近に迫るとホームゲーム会場で阿波踊りイベントを実施（※写真は８/８甲府戦時）したり、開催期間中の１日は選手・スタッフらもファンやサポーターとともに連（ひとつの踊りグループの呼称）を組んで踊りに参戦。自らもしっかり楽しみながら、地元の誇る一大祭りを盛り上げている（今年は最終日の15日に参戦予定）。

さらに選手の中にはそれをゴールパフォーマンスに取り入れる者も現れた。チーム得点王の津田知宏選手がその本人だが、得点を奪った時にはホーム限定で披露してくれるのである。その踊りが上手いかどうかは別にして（津田選手、失礼！）、今季移籍して来たばかりの彼がそうして徳島への愛情を見せてくれるのは本当にうれしいこととしか言い様がない。

それだけに、いつか勝利の後の挨拶時にでも選手たちみんなが揃って「阿波踊り」をしてくれたりすればスタジアムが大盛り上がりになるのは間違いなしだろう。

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2010.08.11 Reported by 松下英樹