スカパー!生中継 Ch184 後06:20〜
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最初の対戦は2005年の入れ替え戦。その時は6−2で甲府が大勝し、敗れた柏がJ2に降格した。2度目の対戦となった2007年J1第33節は柏が勝利し、甲府が降格の憂き目を見た。日立台での柏と甲府の試合は、過去2度しかないにもかかわらず、中身は極めて濃厚である。
柏は前節の愛媛戦で、中断明けから続いた4戦未勝利という悪い流れを断ち切り、上向きの状態で難敵を迎え入れる。まず注目点は、ネルシーニョ監督がどういう布陣を組むかにある。前節はレアンドロ ドミンゲスとパク ドンヒョクの出場停止によって、システムと選手の並びにかなりの変更点が見られたが、出場停止が解けることで以前の布陣に戻すのか、それとも好調を維持する林陵平や、愛媛戦で移籍初ゴールを決めたホジェルと、レアンドロ ドミンゲスを組ませるのか。そして組ませるのならば、ネルシーニョ監督がどのシステムを使い、いかに融合させるかなど興味は尽きない。
注目のホジェルは徐々にチームにフィットしてきているとはいえ、まだパスの出し手からボールを引き出すタイミングやポイントがずれてしまい、愛媛戦では中盤の選手がクサビに放った縦パスが通らずに、そのまま相手GKまで転々としていく場面が目立った。ただ、懐の深さを利用したキープ力、そしてフィジカルの強さが発揮されれば、個の力だけで甲府の守備網を打破することができる選手だ。陽気な性格で、積極的にチームメイトともコミュニケーションを図っており、初ゴールも生まれて、気持ちはだいぶ楽になったことだろう。期待したい選手の一人である。
また、パク ドンヒョクの復帰は頼もしいが、それを考えても甲府の攻撃陣、ハーフナー マイク、パウリーニョ、大西容平、あるいはマラニョン、金信泳という顔ぶれは、柏にとって脅威以外の何物でもない。柏にすれば、甲府攻撃陣を警戒してラインを下げてしまえば、ポゼッションの要である選手同士の距離間に影響を及ぼす。かと言って、柏のサイドバック、村上佑介、橋本和が前に出ようという意識を過度に持つのも危険だ。事実5月の対戦では、橋本とのマッチアップで優位性を誇った片桐淳至がサイドを躍動し、しかも甲府の先制ゴールは柏の右サイドで起点を作られたものだった。「守備ではサイドだったり、ボケる部分や気の緩みがあった点は、今後は命取りになると思う。そういうプレーをしていると失点は減らないし、スローインから1対1になったり軽さも見えた」と、菅野孝憲は愛媛戦後に話しており、悪い流れを断ち切ったとはいえども、守備面に時折綻びが見られる点に関しては克服できたとは言い切れない。愛媛戦のようにサイドでの甘さを見せれば、間違いなく甲府に突かれる。ボランチを含め、全体のバランスには気をつけたい。
甲府は、第20節の東京V戦で14戦続けてきた無敗がストップしたが、第13節に2位へ浮上してからは、その地位を明け渡すことなく首位の柏を追走している。前節は福岡と2−2のドローも、前半に見せた攻撃には畳みかけるような迫力があった。特にハーフナー マイクの2点目は、彼が以前とは全く別人であることを裏付けるゴールだったように思う。数年前までは、体のサイズの優位性を生かし切れず、足元の技術に頼るプレーが多かった彼も、今季の戦いの中でスケールアップし、そのパフォーマンスは「成長」というより「覚醒」という言葉の方が相応しい。福岡DF丹羽大輝の決死のディフェンスを体でブロックしながら、倒れながらのボレーでゴールへねじ込んだ一連のプレーは、まるで海外のストライカーのプレーを見ているかのようだった。柏の近藤直也も、5月の対戦時には「(ハーフナーの)体が大きすぎて、競り合う時にボールが見えない」と語っており、今回の頂上決戦でも、彼がキーマンであると見て間違いないだろう。
冒頭でも述べたように、柏と甲府の間には数度の対戦しかないにもかかわらず、すでに深い因縁が取り巻いている。日立台では3度目となる今回の対戦は、勝点差わずか4で迎えたJ2の首位攻防戦となった。この一戦もまた、後に「2010年の甲府戦が……」と語り継がれるような、濃厚で記憶に残るような好試合を期待したい。
以上
2010.08.20 Reported by 鈴木潤













