9月5日(日)第90回天皇杯2回戦 熊本 vs 愛媛(17:00KICK OFF/熊本)
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チケット情報 |天皇杯特集
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J2リーグはシーズン後半に入ったが、上位数クラブを除いて順位争いは未だ混沌としている。先週末に行なわれた24節、勝点差1で背後に迫っていた栃木に逆転勝ちを収めた熊本は現在5位。Jリーグに加盟して初めて昇格争いに加われる位置につけているが、まだまだ6位以下との勝点差は小さく、目の前の1試合1試合で勝点を積み重ねていかなければならないことに変わりはない。そうした時期に迎える天皇杯で1つずつ勝ち進めば、リーグ戦にも弾みがつく。
とはいえ、愛媛FCにとってもそれは同じで、3年前の87回大会で浦和などを破って準々決勝にまで進んだ実績もあって、リーグ戦とは違ったモチベーションで臨める今大会を浮上のきっかけにしたい思いもあろう。前節の札幌戦では立ち上りに先制を許したものの、倍以上にあたる19本ものシュートを放つなど、アグレッシブな姿勢を貫いて10試合ぶりの勝利を手にした。積極的に裏を狙う姿勢を見せる石井謙伍と内田健太の関係も良く、第1クールの対戦後にバルバリッチ監督が「足りない」と嘆いていた「ゴール前での“血の気”」も戻りつつある。13位ながらリーグでも6番めに少ない失点24という数字に表れている通り守備は堅く、前への姿勢がゴールに結びつけば、より自信を深めることにつながる。
ともに守備が土台にあり、リーグでの得点はそう多くないことから、終盤までスコアが動かないようだとジリジリとした展開となる可能性も否定できない。だが引分けがない以上、どちらかにゴールが生まれればリードされた方が攻めに出ざるを得なくなるのも必然。ノックアウト方式独特のそうした緊張感はもちろんあるにせよ、だからと言ってリーグ戦の戦い方からあえて何かを変えるのではなく、むしろ今までの軸をブラさずにやれるかどうかがひとつのポイントとなる。
高木琢也監督も「リーグと同じ」と言い、DF矢野大輔も「同じJ2だし、いつもと同じように、自分たちのやりたいことができるかどうか」と話しているように、基本的な布陣や戦い方を大きく変えるとは考えにくい。熊本が3日のトレーニングで主眼を置いていたのは、前後のゾーンをコンパクトに保ってできるだけ高い位置でボールを奪うこと、そしてボールを保持した時に愛媛のディフェンスをどう崩すかという点。紅白戦では、その前のメニューで意識したサイドへの展開から松橋章太や藤田俊哉がゴールを決めてスタンドから拍手が起きる場面もあったが、優位にゲームを進めるためにも、守備を意識しつつもしっかり動かしてチャンスを作り、それを確実に決めることが求められる。まして、昨年は横浜FC、一昨年は当時JFLの栃木、さらに3年前には当時北信越リーグのツエーゲン金沢と、ここ3年、いずれも先制しながら延長やPKにもつれ込んだ末に敗れていることを考えれば、熊本はなおのこと90分で決着をつけたい。
2日に行なわれた1回戦では、熊本学園大付属高、愛媛FCしまなみがそれぞれ勝って2回戦にコマを進めており、奮闘する県代表に話題をさらわれないよう、地域のJクラブとしてお互いに負けるわけにはいかない一戦。3回戦ではJ1でも上位を争う鹿島との対戦が濃厚だが、「実際に戦うことで成長できる」(原田拓)J1クラブへの挑戦権を得るのは、果たしてどちらか。
以上
2010.09.04 Reported by 井芹貴志
J’s GOALニュース
一覧へ【第90回天皇杯2回戦 熊本 vs 愛媛】プレビュー:リーグでは明暗が分かれている熊本と愛媛。J2同士の2回戦を制するポイントは、普段通りに戦えるかどうか。(10.09.04)
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