9月5日（日）第90回天皇杯2回戦 Ｇ大阪 vs 大体大（18:00KICK OFF/万博）
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チケット情報 ｜天皇杯特集
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前々回、前回と２連覇を達成したガンバ大阪が大会史上初の『３連覇』をかけて、天皇杯の舞台に登場する。

その初戦の相手は３日に行われた１回戦でアルテリーヴォ和歌山を８−３で下して２回戦に駒を進めて来た大阪体育大学（関西学生リーグ２部）だ。その天皇杯１回戦では和歌山に先制点を許しながら、川西翔太の2ゴールをはじめとするゴールラッシュで逆転して前半を終了。後半に入ってからも勢いは止まらず、その川西が開始早々１分に『ハットトリック』達成となるゴールを奪ったのを皮切りに得点を重ね、終わってみれば８−３と圧倒的な攻撃力をみせつけて２回戦へと駒を進めてきた。今回の２回戦を戦うにあたっては、中１日しかないハードスケジュールとなるが、07年まで流通経済大学に所属したG大阪のMF武井択也によると、自らの経験をふまえ「大学生なら、中１日の日程はものともしないはず。それにJリーグのチームと戦えるというモチベーションは疲れを吹き飛ばしてしまうくらい、かなり高いと思う」とのこと。実際、そのモチベーションの高さこそが近年、天皇杯で見られる『ジャイアントキリング』、つまりは番狂わせを起こしているとも言える。G大阪にとってもヤマザキナビスコカップ・第１戦広島戦から中３日、しかもこの戦いを終えれば、更に中２日で、再びカップ戦を戦わなければいけないというハードスケジュールの最中の戦いになるが決して油断することなく好スタートを切りたい。

「連覇をしている大会ですが初戦は毎年苦しんでいますから。天皇杯独特の難しさを感じるし、特にガンバのみならず、J1クラブに対する相手のモチベーションは相当高いし、いろんなハイリスクを負ってでも思い切り良く戦われると思う。我々としてはそれを受けて立つのではなく、それ以上のモチベーションで試合に入れるか。そこさえしっかり意識した中で普段通りの力が出せれば順当に勝ち進めるはず。というより勝ち進まなければいけない。気のゆるみのない集中した戦いを目指したい」（西野朗監督）

注目はMF遠藤保仁、MF橋本英郎の両選手が日本代表選出で離脱する中、またハードスケジュールを考慮して多少メンバーの入れ替えが予想される中で、チャンスを得るであろう選手たち。中でも1日の広島戦で、W杯での中断あけ以降、初めてスタメンを外れたFW平井将生はポジション奪回に意欲を示す。
「広島戦は久しぶりにベンチスタートになった中で、改めて欲が強くなった。得点への意欲、ピッチに立ちたいという意欲、その両方が沸々と自分の中に湧いて来たので、それをプラスに変えて戦いたい。コンディションもすごくいいし、疲れもない。決して簡単な試合にはならないと思うけど、早い段階で『プロ』はこれだけやれるんだ、ということを見せつけて自信喪失させるくらいの展開に持っていけたらと思う。ルーカスも戻って来た中でFW争いはより熾烈になっていますから。それを勝ち取るにも目に見えた結果を残したい」（平井）

また先に名前を挙げた、ボランチでの出場が濃厚なMF武井も注目したい選手の一人だ。今季は右サイドバックという新境地も開拓した武井だが、本人にしてみれば、当然本職のボランチで結果を残したいという意欲は強く、今ゲームは絶好のアピールチャンス。代表戦士２人が離脱という状況の中で、しっかりと存在感を示し、熾烈な中盤の争いに名乗りを上げたいところ。また先に書いた通り、大学時代には日本代表やJクラブと練習試合等を数多く経験してきた中で、この一戦にかける相手の意気込みは十分に理解しているはず。それを踏まえた中でG大阪の攻撃サッカーの軸となる『中盤』をしっかりと落ち着かせて欲しい。
「過去の経験から踏まえても、当然やりにくい試合になるとは思いますが、受けて立つと悪い入りになってしまう。相手に関係なくガンバらしく攻撃的に入っていければと思う。といっても毎年、どこかバタバタしてしまうのがこの天皇杯初戦ですからね。そうならないように中盤でしっかり締めたいと思う」（武井）

冒頭にも書いた通り、今大会で９０回目を迎える『天皇杯』において、過去３連覇を達成したクラブは１つもない。と同時に、そのことが「新しい歴史を作るチャンス」（西野監督）という意味で、今大会を戦う上でG大阪の大きなモチベーションになっている。その前人未到の高みへと到達するために、チーム全体に漂う意欲を、王者としてのプライドを見せつけたスタートを楽しみにしたい。

以上

2010.09.04 Reported by 高村美砂