9月5日（日）第90回天皇杯2回戦 岐阜 vs 栃木（18:00KICK OFF/長良川球）
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チケット情報 ｜天皇杯特集
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何と言う巡り合わせだろうか、昨年と同じカード（岐阜が1−0で勝利）となった。ただ、昨年とは訳が違う。それは栃木の持つ力だ。栃木は今年、松田浩監督の下、一気に力を付け、上位争いに食い込んでいる。FWリカルド・ロボ、ボランチの本橋卓巳、CB大久保裕樹とセンターラインが固まり、ここに岐阜からやってきたMF高木和正がインパクトを加えている。

いまや栃木の10番を背負う高木は、昨年までは岐阜の主軸だった。地域リーグの頃からチームの中盤のプレーメーカーとして君臨し、昨年は一気に若返ったチームを経験と高い技術で牽引し続けた、岐阜にはなくてはならない存在であった。しかし、昨年のオフに栃木へ移籍。別れを惜しんだサポーターも多かった。
彼の武器は高い技術とパスセンスでチェンジ・オブ・ペースが出来ること。試合の流れを読み取って、ペースアップで攻めるところ、ペースダウンでいなすところをわきまえている。彼が入ったことと、得点力のあるロボが入ったことで、もともと堅守速攻がウリだったチームの精度は一気に高まった。

昨年とはまったく別のチームとなっている栃木。この栃木を迎え撃つ岐阜も負けてはいない。岐阜も今、猛烈な勢いで栃木に迫ろうとしている。リーグ戦の直近の3試合で2勝1敗と、徐々にリーグ戦における栃木との順位差を縮めてきている。シーズン途中に加入したMF池上礼一とDF新井涼平がレギュラーに定着し、チームに新しいアクセントをもたらすと、MF橋本卓、左MFの押谷祐樹、右MFの西川優大のトライアングルが機能し、中盤にリズムをもたらしている。

不安要素があるとすれば、前節の敗戦をどう引きずっているかにある。栃木は熊本とのホーム戦において、前半のリードを守りきれなかった。前半こそFW林祐征をターゲットに、鋭いショートカウンターが機能していたが、後半は逆に熊本の猛攻に合い、ミスがらみの失点を含めて、試合をひっくり返されるという、不安定な戦い方を披露してしまった。
岐阜も前々節に千葉を下して波に乗りたいところだったが、東京Vの勢いの前に、主導権を握れず、苦しい90分を過ごすこととなってしまった。
お互い、力を出し切れなかった感のある前節をどう切り替えて、この試合に生かしてくるか。互いのチーム状態は決して悪くは無い。しかも、松田監督と倉田安治監督は、神戸、福岡で師弟関係にあり、お互いシンパシーも感じあっている仲。果たして今季2度目の対戦はどのような結末を迎えるのか。リーグ戦では2−0で栃木が勝利しているが、今の状況を見ると、前回大会のように1点を争うゲームになると予想され、自分達のサッカーを徹底できた方に軍配が上がるだろう。

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2010.09.04 Reported by 安藤隆人