スカパー!生中継 Ch181 後04:50〜
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今季リーグ戦で、鹿島が残した成績に4分1敗という数字がある。マルキーニョス不在時の成績だ。前半で退場した仙台戦と、負傷交代した清水戦を加えると4分3敗。どちらにせよ勝った試合はひとつもない。清水との決戦を前にして、そのエースが右大腿部裏の疑いで練習を回避した。
ここまでの得点数は9点ながら、その存在感はやはりエースと呼ぶに相応しい。得点王など個人タイトルを総なめにした08年のような決定力の高さは薄れつつあるものの、ボールキープやチェイシングなど、求められる仕事を高次元でこなしている。いるときにはそれほど感じないのだが、いなくなったときの欠落感が大きな選手のひとりなのだ。
代わりに期待されるのが興梠慎三と大迫勇也の若き2トップだ。大迫は、前節の広島戦でアディショナルタイムに起死回生となる強烈なミドルシュートを決め、波に乗っている。「まだ、出られるかわからないけれど、出たら結果を出したい」と、意気込みを語った。もうひとりの興梠は6試合連続でゴールなしと不調続き。「ボールが足に付かない」という状態だ。二人とも、シーズン前の目標は背番号と同じ得点数だったにも関わらず、大迫が4点で、興梠が6点と半分に届いていない。マルキーニョスの出場が微妙なだけに、逆にこうした機会を契機にしたいところだ。
ただ、今季、鹿島は3トップ系のチームに苦戦することが続いている。そのことを問われた新井場徹は「利点もあるだろうけどマイナス面もある。絶対的に不利になる訳じゃない」と、うまく対応して勝点3をたぐり寄せる狙いだ。しかし、そのためには全体の「運動量」が必要だと岩政大樹は訴える。
「DFラインは4対3でマークは確認しやすいけれど、中盤の真ん中は2対3で不利になる。全体の運動量が増えればその状況も消せるけど、運動量が上がらなければズレてしまう。中盤のズレがチーム全体のズレになる」
つまり、ボランチの2人が2対3の劣勢になることで、チーム全体も押し込まれてしまうため、それを跳ね返すには運動量が必要になるのだ。
残り10試合で首位の名古屋との勝点差が7。直接対決が控えている第29節までに勝点5差まで持っていければ、優勝の行方はまだわからない。ただ、主将の小笠原満男は「算数みたいなことをやっても意味がない。次の試合、次の試合を勝っていくしかない」と、目の前の試合に集中することを強調していた。3季連続で優勝してきた鹿島だが、その道のりは決して楽なものではなかった。「いままでやれたからといってやれるもんじゃない。勝っていくしかない」と小笠原。その難しさも、経験した者にしかわからないだろう。
対する清水は、第17節で鹿島に勝って以来、一気に失速してしまった。あれ以降1勝1分5敗。前節の名古屋との直接対決では、先制しながらも5連続失点で大敗してしまった。水曜日に行われたヤマザキナビスコカップでは先発を6人入れ替え、試合前々日には鹿島に入り、試合に備えた。この試合にかける意気込みは強い。
どちらにとっても勝点1でなく勝点3が必須となるため、熱い試合展開が期待できる。激しい肉弾戦に加え、試合の流れを変える采配の妙など、見所の多い試合になりそうだ。
以上
2010.10.01 Reported by 田中滋













