10月16日(土) 2010 J2リーグ戦 第30節
東京V 1 - 0 岡山 (16:04/味スタ/4,464人)
得点者:16' 福田健介(東京V)
スカパー!再放送 Ch182 10/18(月)前10:00〜
☆新機能/試合速報一覧はここをクリック!!
☆クラブサポーター対抗totoリーグ投票受付中!
----------
1−0というスコア以上に、内容には差があったのではないだろうか。それでも、現実的な数字は「1−0」。
終始主導権を握り続けた東京Vと、防戦に負われた岡山、結果の受け取り方は、それぞれだった。
勝った東京Vにとっては、絶対条件の“勝利”こそクリアしたが、前半に挙げた1点のまま試合終了のホイッスルを聞いて、イマイチ消化不良な感を抱いたサポーターも少なくないのではないだろう。
それぐらい、内容的には東京Vの主導ゲームだった。
だからこそ、「2点目、3点目が欲しかった」(富澤清太郎)。選手たちも、勝点3だけを手放しで喜んでいる者はいなかった。
試合開始から、ボールは非常によく回っていた。
特に高木俊幸、河野広貴、飯尾一慶、高木善朗ら前線のところでよくボールが収まったため、それぞれが流動的に動き回りながら、アグレッシブに前にボールを運べていた。
また、東京Vが好ゲームをするバロメーターの1つとして、ボランチの柴崎晃誠がいかに攻撃参加しているかが挙げられるが、この試合でもそれは顕著で、高木善がカバーに下がって柴崎晃を前線に上げる場面もあった。視野の広い柴崎晃によって、大きなサイドチェンジを織り交ぜながら左右バランスよく攻撃展開していくことで、岡山DFを困惑させた。
そして、先制ゴールも柴崎晃から生まれる。
前半16分、左サイドでボールを持った柴崎晃は、逆サイドのペナルティエリア内にフリーで上がっている福田健介へと大きく振る。「トラップが全てだった」。絶好のポイントに落とすと、右足で強烈なライナーを叩きこんだ。
福田にとって、これがプロ入り初ゴール。「引退するまでに一度は決めたかった」という念願の“1”点は、公私にわたって四六時中を共にする大親友・柴崎晃のアシストを受けてのものだったこともまた、喜びを深めてくれたに違いない。「良いボールをくれた。嬉しい」初のパフォーマンスは、迷いなく、昨年の湘南戦で柴崎晃が披露したものと同じ『サザエさん』を真似た。
その後も、河野のドリブル、高木俊の突破、高木善の抜け出し、両サイドバックの攻め上がり、佐伯直哉、柴崎晃のミドルなど、多彩な攻撃アイデアは見せるが、「全部シュートで終われたら良かったけど・・・」(河野)フィニッシュで終われないことも少なくなかった。中途半端なところで奪われて招いた、カウンターのピンチを河野は大きく悔やんだ。
また、試合前から「サイド、特に深い位置を使いたい」と、高木俊が語っていたが、先制するまでは有効に使えていたものの、徐々に中央での崩しパターンが増えていった。
川勝良一監督も、「点が入ってからは、中央に偏りができて、自分たちで難しくした。足が止まっているわけじゃないけど、少し中央が崩しやすかったように選手が感じて、サイドを使うなど、あまり変化をつけられず単調になった。今度のゲームまでに直したい」と、今後の修正点として語っている。
圧倒的なボールポゼッションをしながらも、1得点に終わっただけに、攻撃面での課題は残したが、一方で、収穫は無失点で抑えた守備だろう。佐伯、柴崎晃の両ボランチも含めたDF陣の安定に加え、河野、高木善の前線からの守備は、非常に貢献度が高かったのではないだろうか。ボールを奪われると自ら追い、周りの選手と3人で相手を囲んで奪い返すなど、特に潰し所での守備は実に徹底されていた。
また、やはり大きかったのは、福田の初ゴールだろう。残り10試合を切ったこの時期、最も大切なのは「チームワーク」と川勝監督は語っていたが、その意味でも、新しいヒーローが誕生することは、チーム全体にも大きな喜びをもたらし、ムードを盛り上げてくれる。
残り7試合、「チーム、スタッフ、ファン、みんなと1つになって、絶対にJ1昇格を果たしたい」キャプテン・富澤清太郎は改めて誓っていた。
岡山は、前節の鳥栖戦からの連勝を目指したが、叶わなかった。
過去の対戦や、スカウティングから、東京Vは個々の技術が長けているため、ある程度ボールを支配されるだろうことは覚悟していたという。だが、それでも「特に前半は、ちょっとボールが取れないなという感じ。正直、『上手いな』って圧倒されました」(小林優希選手)予想以上だったようだ。
影山雅永監督も、「試合の初めから徐々に徐々に、寄せることができないという恐怖に陥って、それが失点につながってしまった」と、敗因を述べている。
後半は、相手のボール回しにも慣れたところもあり、さらにハーフタイムでボールへの寄せの徹底を再確認したことで、自分たちの時間帯を作り出すことに成功した。
それでも、
「押し込まれながらも、決めるチャンスがありました。そこでしっかりと点を取ることがこれからの課題」(田所諒)
「今日も何回かは決められるチャンスはあったので、そこで決めていればと思うと悔しさが残ります」(白谷建人)
決めきれなかった。
ただ、一方で、これだけ押し込まれた中で、1失点に止めたことをプラスに捉える声も少なくなかった。
それらも含め、岡山にとっては、今後の残り試合を、来季へつながる確かなベース作りのための有意義な期間としたい。
以上
2010.10.17 Reported by 上岡真里江













