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【J1:第26節 湘南 vs 鹿島】レポート:勝点1に潜む明と暗。ラストプレーで湘南が同点に追いつく。鹿島は痛い足踏み。(10.10.17)

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10月16日(土) 2010 J1リーグ戦 第26節
湘南 1 - 1 鹿島 (13:03/平塚/11,200人)
得点者:9' マルキーニョス(鹿島)、90'+5 阿部吉朗(湘南)
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左サイドからのジウトンのロングスローを湘南がクリアする。クリアボールはゴール前にこぼれ、マルキーニョスが左足を確実にヒットさせた。DFに当たり角度の変わったシュートは、第19節京都戦以来の先発となるGK都築龍太をその場に釘付けにしてゴール左隅に吸い込まれた。9分、鹿島の先制ゴールの場面である。

早々に先制した鹿島はさらにポゼッションを高め、湘南陣内でゲームを進めた。対して湘南は、「リードされてから0−1でいかに我慢できるかもひとつテーマだった」と坂本紘司が語ったとおり、最近の課題である連続失点を防ぐ。かたや攻撃面では、縦に繋ぐ意識が随所に見られた。ただ反面、ミドルサードで奪われるシーンが多く、なかなかラスト3分の1まで持ち込めない。だが20分を過ぎ、エメルソンが裏へ抜け、続いて島村毅がインターセプトしたあたりから風向きが変わっていく。ハン・グギョンのボール奪取を機に阿部吉朗が強烈なミドルで枠を捉えれば、村松大輔はルーズボールに食らいつき、身を挺して相手のカウンターの芽を摘んだ。

湘南はこの日、4−4−2のシステムで鹿島に挑んだ。ダブルボランチの一角を担った坂本は言う。「うちはバイタルを使われてミドルを決められることが多いので、ダブルボランチでスペースを消してバイタルで相手に攻撃をやらせないよう意識した」。事実、カシマスタジアムでの対戦では、野沢拓也に鮮やかなミドルを許している。だが今節はDF陣のラインコントロールと2トップの裏への動き出しもあり、しっかりとブロックをつくり、ボールにも厳しく寄せた。ラインをキープしていればこそショートカウンターも効く。また、これまでは奪っても奪い返されて再び守備に回る展開が多かったが、奪い奪われても、さらに奪い返して攻撃に繋げた。パスミスなどでリズムを失した相手を尻目に、湘南が流れを手繰り寄せていく。一方の鹿島もこぼれ球に反応した興梠慎三がシュートを狙うなど前半終盤にチャンスをつくるが、しかし、いずれも決定機を決め切れない。

後半に入り、再び鹿島がマルキーニョスや興梠、フェリペ・ガブリエルを軸に圧していく。対して湘南も坂本やハン、阿部らが身を挺して跳ね返し、DFラインを坂本が埋めれば、ハンはボール奪取から攻撃へと繋げた。相手の素早いリスタートにもチーム全体が鋭く反応し、あるいはコーナーキックの競り合いからゴール前に興梠が入り込んでも村松が放さずクリアしたように、高い集中力は押しこまれても途切れなかった。そして、粘り強いディフェンスは反撃の呼び水となる。馬場賢治と三平和司、そして中村祐也と、攻撃のカードを切るのとあわせてフィニッシュまで至るシーンが湘南に増えた。鹿島もこれを凌ぎ、ときにカウンターを繰り出して応戦する。時間は刻々と経過し、キープして時計の針を進める王者がこのまま逃げ切るかと思われた。しかし――

オズワルド・オリヴェイラ監督は振り返る。「我々には前後半ともに多くのチャンスがあった。決めるべきところで決めていなかったことが最後に大きなダメージになってしまったのではないかと思う。湘南さんにとっては、最後まで諦めずにやろうとしたことが結果に繋がったのではないか」。一方、反町康治監督は言う。「鹿島さんは100%の力を出していなかったと思う。心の隙が逆にこちらにプラスになったことは間違いない」。

アディショナルタイム、キープする相手にハンが寄せ、湘南が自陣深くでフリーキックを得た。もう時間はほとんどない。素早く都築が山口貴弘に出し、持ち上がった山口が前線へ送る。パワープレーに出ていた島村が前線で競り合いを制す。こぼれたところに待っていたのは、阿部だった。自身この日5本目のシュートがついに鹿島ゴールに届く。平塚競技場が歓喜に揺れる。時計は49分を回っていた。

岩政大樹が唇を噛む。「全体としていいゲームができなかった。サッカーの神様はそう甘くはない。僕自身を含め、一人ひとり胸に手を当て反省し、厳しくプレーに入っていかなければならない」。実際、この日の鹿島はパスが合わず自らボールを失うなど、相手に隙を与えぬらしさが欠けていた。次節のホーム横浜FM戦に向け、立て直したい。

一方の湘南は、内容を伴う勝点を手にした。ただ、準備していたかたちでやられた立ち上がりの失点そのものはいただけないし、勝利を掴んだわけでもない。反面、それぞれが球際厳しく連続失点を防ぎ、奪い奪われてもさらに奪い返して攻撃に繋げた。鹿島の出来はともかくとしても、前進は見られている。だからこそ、勝点3という結果を掴んで真に喜びたい。「平塚劇場」を演出したアディショナルタイムの同点弾と、95分のまさにラストプレーで手にした勝点1をつぎに繋げなければならない。「みんなの意思が統一されていた。今日の攻撃のかたちを今後も徹底していけば結果は付いてくると思う」と都築は語り、村松は「失点しているのでもっと突き詰めていきたい」と話した。この日つかんだ手応えと勝点1を意味づけるのは、つぎに他ならない。次節、湘南は広島に飛ぶ。

以上

2010.10.17 Reported by 隈元大吾
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