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【J2日記】千葉:取材で感じた思いやりの心(10.11.17)

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千葉・東京V両チームの選手が喪章を付けて試合を行った。

千葉サポーターへの感謝の言葉を述べるとともに、東京Vへの感謝の言葉を述べた江尻監督。

11月13日、千葉のオフィシャルサイトの新着情報のコーナーに『訃報について』というタイトルで、江尻篤彦監督のご尊父が11月13日にご逝去されたというリリースが掲載された。(江尻監督のご尊父様のご冥福をお祈りいたします)

報道関係者用のリリースにはJ2リーグ戦第34節東京V戦が行なわれる11月14日にお通夜が行なわれるとあったが、江尻監督はお通夜には出ず、東京V戦の指揮を執るため試合会場の味の素スタジアムに向かった。そして、味スタに集まった千葉サポーターは、江尻監督の胸中を思いやるように大音量の『江尻千葉』コールを送った。その光景に筆者は胸がジーンとしたが、試合が始まるとまた感激で胸の奥が熱くなる光景が見られた。

その試合で千葉の選手が喪章をつけるのはごく当たり前のことにも思えるが、東京Vの選手までもが喪章をつけていたのだ。この日の味スタでの一戦は、第33節終了時で4位の東京Vと、東京Vに勝点差1の5位の千葉が戦うという、J1昇格争いの行方を左右する重要なものだった。また、千葉と東京Vは2008年シーズンでは最後までJ1残留を争い、最終節で勝った千葉が17位から15位に順位を上げてJ1に残留し、最終節で敗れた東京Vが17位となってJ2に降格したという因縁もあった。試合前から互いにピリピリとしたムードになってもおかしくないところだが、そんな中でも傷心の江尻監督を思いやる東京Vの心が東京Vの選手がつけていた喪章に込められていたように思う。

試合後の記者会見で、江尻監督はまず千葉サポーターへの感謝の言葉を述べると、東京Vへの感謝の言葉を述べた。ピッチでは(場合によってはピッチ以外の場所でも)戦うライバルのJクラブであっても、『人と人』という関係では相手を思いやり、その思いやりへの感謝の気持ちを言葉できちんと伝える。取材をしていて、人としての在り方、Jクラブとしての在り方などを改めて考えさせられた一戦だった。

ちなみに、江尻監督が現役を引退してすぐの頃、ある席で江尻監督を知人に紹介した際、「赤沼さんはこっちが聞かれたくないことをズバズバ聞いてくる、厳しい人なんですよ」と言われた(苦笑)筆者だが、江尻監督の現役最後のシーズン(1998年)の雑誌の取材で、試合や練習の取材時とはまた違った江尻監督の思いやりを感じたことがあった。

それは選手と奥様、時にはお子さんも一緒の取材で、取材場所がご自宅だとよく飲み物やお菓子などでのおもてなしをいただいてしまったのだが、その日は江尻監督が自らケーキを買いに行ったとのこと。取材が一段落してケーキをいただくことになった時、江尻監督は筆者とカメラマンに先に好きなケーキを選ばせてもらったのだが、2人が取り終わると嬉しそうに「チーズケーキが残ってよかった。俺、チーズケーキが一番好きなんだよ」と言った。筆者もカメラマンもチーズケーキがそれほど好きではなく、江尻監督の好みを知らなかったため偶然の結果だったのだが、自分が大好きなチーズケーキを前もって取っておかずに2人の選択肢に残しておいたところに、江尻監督の思いやりを感じた。

そんな思いやりのある江尻監督に、筆者は取材で相変わらず聞かれたくないことを聞き、言われたくないことを言っているかもしれないが、大目に見ていただけると嬉しいです。
以上

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2010.11.17 Reported by 赤沼圭子
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