J1昇格内定を決めたヴァンフォーレ甲府を相手に一歩も引かず、互角に試合を進めながらも、最終的に0−2で敗れてしまった栃木SC。試合後、歓喜に沸いたアウェイ側のゴール裏を見つめ、悔しさを噛み締める栃木SCの選手の姿が印象的でした。
もうひとつ印象的な、というよりは珍しい光景を、リカルド・ロボ選手と甲府のダニエル選手がお互いのユニホームを交換するというシーンを目にしました。国際試合ではよく目にする光景ですが、Jリーグではあまり見かけることがないので、ロボ選手にユニホームを交換した理由を聞いてみました。
「相手をリスペクトする姿勢を見せるためです。ブラジルではほとんどのチームがやっています。日本ではあまり見かけないですよね。だから、ユニホーム交換をしたことを不自然に思われたかもしれません」
小林直己マネージャーの話によると栃木としては初の出来事で、甲府側も初めてだったとか。「ユニホームが1枚なくなってしまうから補充しなきゃね」と冗談を言うと、ロボ選手は真剣な眼差しで、「もしも、自分でお金を払うことになっても構わないですよ。ダニエルも異国で戦い、いいプレーをしたいと思っているはずだし、ブラジル人同士でリスペクトの心を忘れてはいけません。もっと日本人もユニホーム交換をした方がいいのでは?」。健闘を称え合うひとつの形として、ユニホーム交換は確かに素晴らしいな、と。普段はおちゃらけることが多いロボ選手ですが、真面目な話にほっこりさせられたのでした。
寒さも幾分か和らぐ心温まる話を聞き、帰り支度をしていると、マネージャーの井上貴太さんに呼び止められました。
「裕樹さん(大久保)が、大塚さんの取材に関して話があるらしいですよ」
なにか気まずい事でも言ったかなと思いつつ、いや言ってないはずだと自分に言い聞かせ、副キャプテンからの呼び出しに直立不動で待機。マッサージを終えた大久保選手がロッカールームの扉を開けた瞬間、心拍数は急上昇。「怒られると思った?」と大久保選手の言葉に、「いや、別に」と強がってみましたが、実は心臓はバクバク。こちらの焦りを見て取ったのか、悪戯っ子のような笑みを浮かべた大久保選手。その瞬間、「あぁ、怒られないんだ」とホッと胸を撫で下ろしました。大久保選手からの用件は、コメント取りをした際の言葉のニュアンスに関する修正でした。井上マネージャーの思わせぶりな発言に腹を立てつつも、とりあえず何事もなくて良かったと安堵し、練習場を後にしたのでした。
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2010.11.19 Reported by 大塚秀毅
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