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【J2:第35節 千葉 vs 北九州】レポート:攻守にミスが多く内容は悪いながらも、欲しかった『勝点3』を得た千葉。北九州は収穫の多い内容で千葉を上回るものの、結果は無念の惜敗。(10.11.21)

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11月20日(土) 2010 J2リーグ戦 第35節
千葉 2 - 1 北九州 (19:33/フクアリ/8,381人)
得点者:9' 谷澤達也(千葉)、73' 冨士祐樹(北九州)、90'+3 佐藤勇人(千葉)
スカパー!再放送 Ch185 11/21(日)後08:30〜
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フクダ電子アリーナのホーム側ゴール裏スタンドには『残り4試合エジさんを漢にしよう』という横断幕が掲げられた。前日に江尻篤彦監督の今季限りでの退任を知った千葉の選手もまた千葉サポーターと想いは同じだった。今節の試合後、MF佐藤勇人は「千葉をJ1に昇格させた監督として、千葉の歴史に名前を刻んでもらいたい」と話している。だが、その達成にまず必要な今節の千葉の勝利は、薄氷を踏むようなギリギリの試合展開だった。

立ち上がりは完全に千葉ペースだった。試合開始わずか17秒、今節は出場停止のMF山口慶に代わってスタメンのMF中後雅喜とダブルボランチを組んだMF佐藤勇が、ペナルティエリアに飛び込んでシュートを打つ。その後、5分にはFW青木孝太、MF谷澤達也がシュートを打ち、9分、千葉のこの試合4本目のシュートが先制点になる。MF工藤浩平とのワンツーからDFアレックスが入れたクロスボールにヘディングで合わせたのは、「今日はトップ下というわけでも2トップの1人というわけでもなく、流動的だった」という谷澤。前節はクロスボールの対処に難があり、人に付くのがうまくないという情報があった」(青木孝)北九州のウィークポイントを突くように、その場面では青木孝がファーサイドから谷澤と交差してニアサイドに走ってDFを引きつけていた。

だが、千葉にとっての誤算は、北九州が前節までとは違い、失点を引きずってリズムを崩すことなく立て直したことだ。左サイドハーフのMF関光博は、時には右サイドハーフのFW宮川大輔とポジションチェンジをしながらサイドを果敢に攻め上がり、前半だけで1人で7本と積極的にシュートを打った。チームとしても前から激しくボールを追い、ダイレクトパスをポンポンとつないだり、速攻を仕掛けたりと攻撃も多彩だった。
ミスもあって思うように追加点が取れない千葉は、特に後半はクリアミスで北九州にチャンスボールを渡すなど、守備が北九州の勢いに押されていた。くさびのパスを受ける北九州の2トップのFW大島康明とFW中嶋雄大を潰せず、前線で起点を作られた。73分の北九州の得点シーンは、ボールを奪えない千葉の守備のまずさ、ダイレクトパスで中央を崩した北九州の攻撃のうまさが際立っていた。大島からパスを受けたDF冨士祐樹が中嶋とのワンツーからシュートを決めたもので、北九州の2トップが得点をお膳立てした。

4位の千葉にとっては今節の引き分け、そして負けは、J1昇格への希望の光が薄れることになる。決勝ゴールを狙う千葉のロングボールは前節までの課題を修正した北九州守備陣に跳ね返され、千葉はセカンドボールを拾えず、プレスをかわされて、北九州の猛攻に脅かされた。だが、4分と表示されたアディショナルタイムも半ばを過ぎた時だった。工藤のロングパスは跳ね返されたが、こぼれ球を拾った佐藤勇がグラウンダーのシュート。ボールは前節の佐藤勇の決勝ゴールとは逆サイドのゴールポストに当たり、ゴールマウスに転がり込んだ。「最後まであきらめない、みんなの気持ちのゴール」(佐藤勇)だった。

北九州は逆転のチャンスをモノにできず、手中にしかけていた勝点1も失って6連敗。Jリーグの連続無勝利記録を31試合に更新してしまった。だが、勝利を欲する強い気持ちが感じられ、今季わずか1勝の最下位チームとは思えない内容は次節につながるはずだ。
相変わらず攻守両面で課題の多い千葉だが、何よりも欲しかった勝利という結果は出した。現在3位の福岡の結果次第とはいえ、選手たちが話したように「今節からの4連勝がなければJ1昇格はできない」だろう。最終節まで内容はともかくとして勝ち続けるしかない。

以上

2010.11.21 Reported by 赤沼圭子
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