今日の試合速報

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第35節 愛媛 vs 大分】レポート:鮮やかなサイド攻撃で大分の守備を破った愛媛。今季2度目の3連勝を飾り、ホームで6戦負けなしと好調を維持。(10.11.21)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
11月20日(土) 2010 J2リーグ戦 第35節
愛媛 2 - 1 大分 (17:04/ニンスタ/4,170人)
得点者:14' ジョジマール(愛媛)、35' 内田健太(愛媛)、45' 井上裕大(大分)
スカパー!再放送 Ch185 11/21(日)後03:00〜
試合速報一覧 | クラブサポーター対抗totoリーグ | Jリーグ中継に関するアンケート実施中
J2シーズン表彰 投票受付中!!
----------
関根永悟が右サイドをえぐり、赤井秀一のゴールを演出した前節の北九州戦。そのまま試合が続いていたかのように、今節も愛媛は綺麗にサイドを崩して得点を重ねた。まずは前半14分の先制点。ボランチの越智亮介を起点に、中に絞っていた石井謙伍から左サイドの三上卓哉へと小気味よくボールが動いた。すると最後は「あわせるだけだった」というジョジマール。「得意ではないけど」というヘディングで押し込むと、愛媛が早々と大分からリードを奪った。

サイドから相手を崩すお手本のようなゴールだったが、愛媛の追加点は右サイドから。最終ライン、アライールからの縦パスでスイッチを入れると、関根はニアサイドに駆け込む内田健太を確認。ディフェンダーよりも一歩素早く体を入れた内田があわせ、愛媛が追加点を奪って優位に立った。しっかりとボールを支配し、チャンスと見れば一気にゴールへと向かうダイナミックな攻撃でもあった、前半の2得点。シーズンの序盤、「血の気が足りない」と繰り返し語っていた指揮官からその言葉を聞かなくなって久しいが、それもそのはず。殊勲のツートップだけでなく、赤井や石井、田森大己といった2列目からも勢いよく選手が飛び出し、サイドバックは機を見てオーバーラップを仕掛ける。その攻撃からは、「堅守・愛媛」という代名詞では語り尽くせない、今季の愛媛の成長ぶりが感じ取れる。

一方で、大分にとってはこの立ち上がりが悔やまれる。先制点が入るまでは、愛媛も大分のブロックに手を焼いていた。愛媛にとって最初のビッグチャンスがゴールに結びついたために、大分は前半の苦戦を招いた格好となった。しかし、序盤こそ大分も攻撃面でミスが目立ってしまったが、2失点のあとにようやくリズムを取り戻した。追撃弾は45分、井上裕大のミドルシュートだったが、伏線はその前にもあった。前半40分、左からのクロスに森島康仁がフリーでシュートを放ったシーン。シャドーの土岐田洸平と河原和寿がゴールへと向かい、愛媛の最終ラインを下げたところで森島がひとつ落ちてフリーの状態を作っていた。その直後の得点シーンも似たような状況。今度は森島と土岐田がゴールへと突っ込んで愛媛の最終ラインを下げ、ゴール前に飛び込んできた井上にフリーの状況を作らせた。

試合後、皇甫官監督も「次へ向かえる内容」と悲観していなかったように、大分も狙いを持ったサッカーはできていた。それだけに、次節のホーム熊本戦(11/23@大銀ド)では立ち上がりに注意して「バトルオブ九州」を制したい。逆に、愛媛にとってはホームで実に5試合ぶりとなる失点は、改善しなければならない課題。バルバリッチ監督も指摘したように、最終ラインと中盤との協力関係を欠けば相手にチャンスを与えてしまう。「いい結果が出ているこの12試合の前、9試合は4分5敗だったということも意識しないといけない。調子がいい時でも、少しでも気を落としたらまた同じような罠にはまるということを、選手たちはケアして欲しい」という指揮官の言葉は重い。

それでも、愛媛が残した直近の12試合で7勝4分1敗という結果は素晴らしい。この12試合だけでみれば、柏と同じ勝点25を積み重ねている。だからこそ、今節が終了した時点で、まだ一桁の順位に手が届かないのはもどかしい。今節、シーズンの目標でもある8位以内という順位に届くかどうか、他会場の結果を気にしていた愛媛のサポーターも多いだろう。昇格争いをしているわけではないが、シーズン前に設定された絶妙な目標が、今は愛媛の選手にも、サポーターにも心地よい緊張感をもたらしている。しかし、これからどんなに気を揉んだとしても、今季は残り3試合。運命の『ゴール』に向けて、愛媛のサポーターはホームゲーム1試合を含む、残された試合を大いに楽しもう。

以上

2010.11.21 Reported by 近藤義博
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着