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【J2:第35節 富山 vs 栃木】レポート:栃木が後半3発で昇格同期生に力の差をみせつける。富山は前半の得点機逃して失速(10.11.21)

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11月20日(土) 2010 J2リーグ戦 第35節
富山 0 - 3 栃木 (19:34/富山/2,584人)
得点者:58' リカルドロボ(栃木)、64' リカルドロボ(栃木)、84' 崔根植(栃木)
スカパー!再放送 Ch183 11/21(日)後00:30〜
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栃木が後半の3得点で貫録勝ちして8位に浮上した。今季の対戦成績は現在の順位を反映して栃木の2勝(1−0、3−0)に終わり、Jリーグ昇格同期の富山は水をあけられてしまった。富山の8月1日以来のホーム勝利は12月4日の最終戦へと持ち越された。双方とも残り3試合。それぞれのゴールを目指して歩みは続く。

前半は富山ペースで進んだ。高い位置からプレスをかけ、中盤のセカンドボール争奪でも優位に立った。ポイントだった栃木のツートップへの対応でも、初先発でアンカーに入った富山一高出身のMF森泰次郎とDF陣が相手に仕事をさせない。奪ってから縦に速いサイド攻撃や森からの大きな展開によって序盤から立て続けにチャンスをつくった。
3分に右サイドでFW苔口卓也が起点となり、最後は中央からFW関原凌河が狙ったが相手が体を寄せてしのぐ。15分には森のFKにDF堤健吾が頭で合わせたがゴール右へ外れた。24分にはDF裏に抜けたMF渡辺誠がループシュートを放ち、43分にもゴール前へ押し込んで決定機をつくるがゴールに結びつけることができなかった。
「前半から飛ばして点が取れる場面もあった。得点できていれば試合も変わっていたと思う」(渡辺)。前節の熊本戦も前半は似たような展開だったが、先制点を奪えたことで勝点を拾った。ここが1つ目のターニングポイントだった。

栃木は富山の「3−3−3−1」フォーメーションに対し、サイドハーフがワイドに構えて中央にスペースをつくろうと試みる。ツートップを起点に組み立てを図るが、富山が攻守のメリハリを利かせて守りを固めると効果的な攻めを繰り出すことができず、前半はシュート0本に終わった。
しかし、松田浩監督のプランでは前半は無失点で折り返すことが重要だった。「前半は富山のアグレッシブさが際立っていた。しかし、計画していたように相手を相当に動かすことはできたと思う。後半、ボディーブローのように効くと思っていた。我慢して守備に集中し、セカンドボールを拾えればチャンスが出てくると伝えた」と言う。思惑通りにハーフタイムを挟んで流れが変わり、後半13分に先制点を奪った。右サイドからDF大久保裕樹がロングスロー、MFパウリーニョが競ってこぼれたボールをFWリカルド・ロボが相手DFに寄せられながらもゴール右から突き刺した。

富山とすれば2つ目のターニングポイントがこの失点後。「今季の慢性的な課題でもあるのだが、1点奪われた後に金縛りにあったかのように動きが慎重になる」と富山の安間貴義監督。運動量が落ちることはある程度やむを得ないとしても、指揮官は「必要以上にガクッときてしまう」と感じており、今回も反撃に転じることができなかった。逆に栃木が勢いづいて同19分に再びロボに今季16点目となるミドルシュートを決められてしまう。直後の21分にはカウンターを止めようとしたMF舩津徹也が2つ目の警告で退場となってさらに苦境に陥り、同39分にはFW崔根植にダメ押し点を許した。
スタートからハイペースで突っ込んでいくのは好記録を求めるために試みるべきチャレンジ。失うものがない今の富山に似合う小気味のよい戦い方だが、レース途中に得点という弾みがなければ失速するのも急なのかもしれない。

長かったリーグ戦も残り2週間。中2日で18位の富山は再びJ2昇格同期の17位・岡山と対戦する。栃木の次節は水戸との北関東ダービーで、さらに上位進出を目指す。

以上

2010.11.21 Reported by 赤壁逸朗
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