スカパー!生中継 Ch184 後07:20〜
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柏のJ2優勝の条件は、2位・甲府との勝点差を7に広げることである。そして、今節の勝利でその条件をクリアできる(※甲府は今節試合なし)。昇格内定を手にした今、もうひとつの目標だった「J2優勝」に王手をかけた。
前節の鳥栖戦は、ほとんど柏らしさが見られない試合だった。「パスワークができなかった。選手たちの体が重く、集中が切れたプレーが続いた」とはネルシーニョ監督の弁であるが、そこには両サイドバックの欠場、澤昌克の長期戦線離脱、レアンドロ・ドミンゲスと近藤直也の出場停止、そして天皇杯4回戦はG大阪と延長戦までもつれ込み、120分間を戦い抜いた後の中2日、そういった様々な要因がパフォーマンスに影響したのは否めない。ただし、同じく過密日程を強いられていたG大阪が、その中でも選手をやり繰りしながらリーグ・天皇杯を合わせて3連勝を飾っていることを考えれば、柏がJ1で上を目指すためには、まだチーム力が不足していると言わざるを得ない。コンディションが100%に達せず、ベストメンバーを組めずとも、今季の柏が掲げてきた『勝ち切るメンタリティ』を今一度発揮できるか。今節のJ2優勝だけでなく、来季以降の高見を目指すためにも、勝負にはこだわっていきたい。
幸い、出場停止の近藤とレアンドロ・ドミンゲスが復帰、そして鳥栖戦ではサブに回った林陵平、北嶋秀朗もスタメンに戻ると思われる。最終ラインからクサビのパスを出せるセンターバック、それを受け、2人の関係で攻撃を展開できる2トップ、さらに代えの利かない攻撃の核が戻り、センターラインを形成することによって、柏らしさが戻る条件は整ったと見ていい。
対する横浜FCもメンバー構成については非常に苦しい状況にある。負傷で武岡優斗、早川知伸を欠き、今節はホベルトの出場停止が解ける反面、エデルと高地系冶が累積により出場停止となってしまった。ただ、そういった状況下でも札幌に勝ち切った点は見逃せない。試合展開自体もリズムを掴めず、逆に札幌の術中にハマった感はあったのだが、寺田伸一と久木野聡というカードを切ってから手繰り寄せた試合の流れ、そして終盤のゴールで勝ち切るあたりに横浜FCの真の強さが垣間見られた。第18節の対戦でも、柏は2−1とリードしながら試合終了間際に同点ゴールを許し、さらに遡れば2006年の日立台でも3−1の状況から残り8分で2点を奪われ追いつかれるなど、幾度となく横浜FCには煮え湯を飲まされている。柏はサイドバックに不安を抱えているため、スピードのある久富賢、タレント性のある寺田といったアタッカーにカウンターから背後を突かれることも脅威ではあるが、指揮官譲りの熱きメンタリティを持つ戦う姿勢こそ、柏にしてみれば最も警戒すべきポイントなのかもしれない。
柏のJ2優勝条件は勝利だが、同様に横浜FCも残り試合全勝で3位以内の可能性が残る。いわば勝利を目指す者同士の真っ向勝負だ。したがって、このところの柏を苦しめた極端な守備シフトを横浜FCが敷いてくるとは到底思えない。柏は前述したようにセンターラインが整うことによって“柏らしさ”は戻るはず。今季、チームが積み上げてきたもの、プレーのクオリティ、勝ち切るメンタリティ、それらを集大成としてホームのサポーターの前で誇示したうえで、戴冠を見届けたい。
以上
2010.11.22 Reported by 鈴木潤













