11月23日(火) 2010 J1リーグ戦 第32節
大宮 2 - 2 神戸 (17:03/NACK/8,979人)
得点者:14' 朴康造(神戸)、67' マト(大宮)、77' オウンゴ−ル(神戸)、85' 石原直樹(大宮)
スカパー!再放送 Ch308 11/24(水)後05:00〜
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大宮は坪内秀介、神戸は北本久仁衛、お互いに守備の要のセンターバックを欠いての残留争い直接対決は、お互いにその最終ラインの綻びから失点し、神戸にとっては痛恨の、大宮にとっては大きな勝点1を分けあった。
大宮の2つの失点は、連係ミスと集中不足から起きた。
14分、神戸はコーナーキックの流れでボッティが右サイドからクロス。攻撃に残っていた河本裕之がヘディングで流したボールは、大宮GK北野貴之がイージーキャッチするかに見えたが、その前でマトが無理な体勢からクリアを試みる。そのボールが真横へ飛んでしまい、そこに居合わせた朴康造がフリーで無人のゴールに押し込んだ。河本をマークしていた深谷友基が足を滑らせるミスに、坪内に代わって出場したマトと北野の連係ミスが重なった。
77分の2失点目は、大宮にとっては一瞬のエアポケットのようだった。神戸陣内左のフリーキックから、大きな対角線のボールがコーナー付近へ飛んでいく。慌てて対応する鈴木規郎をかわしたイ ジェミンの速いクロスに、戻りながら足を出した深谷がオウンゴール。深谷が足を出さなければポポが待ち構えており、それを責めることはできない。ただ、最終ライン全体が、ロングボールに対してあまりに無警戒だった。
神戸の2つの失点は、ポジショニングの混乱から起きた。
北本に代わって出場した右センターバックの小林久晃と、右サイドバックの石櫃洋祐。試合の序盤から、この2人の距離感が重なったり、離れすぎたりと、微妙な場面が目立った。後半、李天秀が左サイドにポジションを移すと、石櫃は単騎で距離を取って対応せざるを得ず、ドリブル突破やクロスを易々と許した。マトが挽回の同点ゴールを挙げた67分のコーナーキックは、李天秀の右からのクロスによるものだった。
また2失点目は、村上和弘がサイドを駆け上がったとき、小林は中央で李天秀のマーク、石櫃も石原のマークに付き、神戸の右サイドはがら空きだった(このとき左サイドでは2人余っていた)。そして村上がグラウンダーのクロスを送った瞬間、小林はマークを捨ててボールの軌道に入ろうとするが果たせず、石櫃はマークを見失って石原の同点ゴールを許したのである。
お互いに相手の不安材料を見逃さず得点に結びつけたともいえるが、より監督の采配が光ったのは大宮だった。後半から「サイドに突破口を見出す」(鈴木淳監督)ために李天秀を右サイドに出した4-2-3-1に布陣を変更。しかし「相手の左サイドバックの茂木の守備がはがせない」と見るや、石原を投入して李天秀を左に移す。さらに「監督からはチョンスがボールを持ったら外を回れと言われていた」という途中出場の村上が、指示を忠実に実行し、同点ゴールをアシストした。
神戸も、マト、深谷の両センターバックの弱点とされる、背後にボールを送ってのスピード勝負のねらいは徹底していた。しかし最後は個人能力と偶発性に頼るところが大きく、攻め込むものの決定的なチャンスの数はそう多くない。ここ3試合、良い内容のサッカーをしながらも勝ちきれない理由はそこにあるだろう。
しかし改めて、試合としては素晴らしかった。速い攻守の切り替えと、戦う姿勢をむき出しにした神戸のアグレッシブなサッカー。それに触発されたかのように、大宮もアグレッシブに攻めた。お互いにミスは多く、お世辞にもレベルの高い試合とは言えないが、非常に気持ちの入った、見る者を感動させるに十分な試合だった。
大宮と神戸との勝点差は、残り2節を残して6のまま。負けに等しい引き分けに、タイムアップの笛が鳴った瞬間、神戸の選手たちの多くはその場に倒れ込んだ。一瞬静まり返った神戸ゴール裏から拍手と、選手を鼓舞するコールが響く。負けに等しい結果、そしてサポーターたちはF東京の勝利を知っていたにもかかわらず、である。この90分間の激闘がいかに素晴らしいものだったか、それが物語っている。
以上
2010.11.24 Reported by 芥川和久
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