11月23日(火) 2010 J1リーグ戦 第32節
G大阪 2 - 1 湘南 (14:04/万博/11,347人)
得点者:1' 橋本英郎(G大阪)、27' 馬場賢治(湘南)、75' 佐々木勇人(G大阪)
スカパー!再放送 Ch181 11/25(木)後09:00〜
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G大阪にとっては幸先のいい滑り出しだった。G大阪が戦った今季の公式戦では最速となる、24秒。10試合ぶりの先発出場となるDF下平匠が左サイドから上げたクロスをニアでFW平井将生が競り、右ポスト前にこぼれたボールをMF橋本英郎が右足でねじ込んだ。
だが、西野朗監督が「あまりにもいいスタートだったので逆にリズムが完全にとり切れなかった」と振り返ったように、この先制点が逆にチームとしての攻撃力にチグハグさを生んでしまう。その後もゲームも、ボールも支配こそするものの、「色気が出て、出せばいいところを出さずに自分が、自分がとなってしまっていた」とMF橋本。個人で強引に行くことは決して悪い訳ではないが、より優位な体制でボールを受けられる選手がいても、それを巧く活かし切れないシーンが目立つなど、攻撃に連動性が感じられない。しかも、そうした攻撃のばらつきが見られる中で27分には湘南FW馬場賢治にゴールを許し1−1。直後の28分にはMF遠藤保仁が好位置で得たFKを左ポストに当てるという惜しいシーンもあったが、それ以外には全くと言っていいほどビッグチャンスを見出すことが出来ずに前半を折り返す。
攻撃の活性化を図るべく、FW平井将生に代えてFWルーカスを投入して迎えた後半も、立ち上がりからガンバがポゼションをとり、優位に試合を運ぶ。FWルーカスが入ったことで、ボールが前線でおさまるようになり、連動した攻撃を仕掛けられるようになったこと。また、この日J1リーグ史上6人目となる『400試合出場』を達成したMF明神智和に代わって投入されたMF佐々木勇人が得意のドリブルで積極的な仕掛けをみせたことで、前半以上に、パワーアップした攻撃が見られるようになる。
これに対し湘南も、反町監督がハーフタイムに出した「特に守備はしぶとくやること。我々に残されているのはそれしかない」との指示に従って、集中力の感じられる守備を展開。防戦一方になったものの、相手のパスサッカーに落ち着いて対応しゴール前にG大阪の攻撃陣を寄せ付けない。一方の攻撃に対してはその分、物足りなさを感じたがアウェイで、3位を走るG大阪に対して明確に『勝点』を獲って帰ろうという姿勢は十分に感じられる内容だったといえる。
だが、75分。均衡は破られる。
DF山口智からのパスを受けたMF遠藤が、右ポスト前に絶妙なクロスボール。このボールを受けたMF佐々木勇人が右足シュートでゴールネットを捉え、再び湘南を突き放す。となれば、残りの15分間をG大阪が心身両面でより安定し、優位に試合を運んだのは言うまでもなく。時折、鋭く仕掛けるシーンも何度かは見られたが、ボールを保持するエリアによっては落ち着いてボールをキープすることに専念して時間を過ごし、危なげなく試合終了を迎えた。この結果、勝点を59に伸ばしたG大阪は鹿島が敗れたことで、単独で2位に浮上。次節、ホームでの横浜FMに白星を挙げれば、ACL昇格圏内の『3位以内』を確定できる状況に。とはいえ、G大阪が目指すのはあくまでも自力で獲れる『2位』の座。そのために、最後まで気の抜けない戦いが続く。
以上
2010.11.24 Reported by 高村美砂
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