■SDT CUP2011 Jリーグプレシーズンマッチ IN 愛鷹
2月20日(日) 2011Jリーグプレシーズンマッチ
清水 2 - 1 横浜FM (14:03/愛鷹/7,104人)
得点者:10' 太田 宏介(清水)、23' 渡邉 千真(横浜FM)、78' 大前 元紀(清水)
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開幕を2週間後に控えたプレシーズンマッチなので、どちらも完成度はまだまだのようだが、試合としての見応えは十分。とくに地元のサッカーファンにとっては、楽しくうれしいゲームとなった。
清水は4-2-3-1、横浜FMは4-4-2(中盤はダイヤ型)でスタートしたゲーム(スタメンはこちら)。清水にとっては、負傷中の右サイドバック、辻尾真二の代わりに、当初はセンターバックの平岡康裕がスライドすると思われたが、湘南から移籍してきた村松大輔が初めて右に入ったのが新しい試み。また、登録の関係で出場できなかったアレックスに代わって伊藤翔が左MFに入り、その他は最近の練習試合と同様の顔ぶれで臨んだ。もちろん、地元出身の小野伸二と高原直泰も揃って先発し、コンディションの良さを見せた。
横浜FMのほうは、完全復活はしていないものの中澤佑二が先発出場したのは大きなトピック。中村俊輔が欠場した中盤は、トップ下に長谷川アーリアジャスール、右に移籍加入の谷口博之、左に兵藤慎剛、ダイヤ型の底に小椋祥平という布陣を採用した。
立ち上がりを制したのは、試合への入り方をテーマのひとつとしていた清水。開始早々の左FKからボスナーがゴールに押し込んだシーンはオフサイドで無効になったが、これで流れをつかみ、高い位置からプレスをかけて主導権を握る。6分にも太田宏介のクロスから小野伸二が惜しいヘディングシュートを放つなど、伊藤が自由に動いてスペースを作り、そこに太田が上がっていくという左サイドの攻撃はよく機能した。右サイドのほうも、大前がよくボールに絡み、村松も堅実な守備を見せて、回数は多くないがときおり効果的な攻め上がりを見せるなど、初めての形としてはまずまずの成果を挙げた。
また、「だいぶボールを受けられるようになってきている」と本人も言うように、高原がクサビを受けるシーンがこれまでの練習試合よりもかなり増え、確実なボールキープとパスからサイド攻撃につなげるシーンが多く見られたことは、清水にとって大きな収穫だった。そうした清水ペースの流れから、10分には中盤でボールを受けた太田が、左足で思い切りの良いミドルシュートを放つと、それが糸を引くような弾道でゴール右に決まり、清水が先制点を奪った。
しかし、その後は清水が一息ついてしまったのに対して、横浜FMが徐々にリズムを作り、主導権を奪い返していく。「前半の15分過ぎぐらいからは、プレスもかかって中盤でボールも動いていた」(小林祐三)と、選手も手応えを口にした。そして23分には、左サイドバック波戸康広のクロスを右サイドバックの小林が頭で折り返し、エースの渡邊千真が右足できれいに決めて、同点に追いつく。
ただ、木村監督としては「ミスを恐れてしまうというか、どうしても(パスが)足下足下になってしまった」と、スペースや裏を狙う動きやパスが少なかったことを課題とした。
後半に入ると、横浜FMが中澤に代えて清水から移籍した青山直晃、谷口に代えて筑波大から新加入した森谷賢太郎、大黒将志に代えて中東遠征(U-22日本代表)帰りの小野裕二と、3人を一気に交代。この3人は、午前に行なわれたサテライトの練習試合に前半だけ出場していたため、コンディション調整が難しく、チームを活性化するには至らなかったが、先発メンバーと遜色ない力と戦術理解を備えていることは十分に示した。
清水のほうは、ハーフタイムにゴトビ監督から渇を入れられ、プレシーズンマッチといえども結果に強くこだわる意識をあらためて確認。アグレッシブな姿勢を取り戻して、サイドからクロスやセットプレーで惜しいシーンを何度か作った。
そして、後半22分にセンターバックのボスナーに代えて、FWの永井雄一郎を投入。ボランチの岩下がセンターバックに下がり、高原がひとつポジションを下げて小野と並ぶトップ下を務め、永井を1トップとする4-1-4-1のシステムに変更した。これが功を奏して清水が攻めの勢いを増し、後半33分に裏を狙った攻撃から太田のクロスを大前元紀が頭で決め、ついに勝ち越し点を奪うことに成功する。
清水にとってはリスクも伴う攻めのシステム変更だったが、それが結果に結びついたことは大きな収穫となった。その2分後には、清水がボランチにセンターバックの岡根直哉(早稲田大から新加入)を入れ、システムも4-2-3-1に戻して、確実な守りからカウンターを狙う戦い方に移行。それに対して横浜FMは反撃の迫力を欠き、流れを変えられないままタイムアップ。清水が2-1で横浜FMを下し、SDT(静岡第一テレビ)カップを手にした。
敗れた横浜FMにとっても、課題が明確になり、開幕に向けてのバネにできるという意味では収穫のあったゲーム。一方、清水にとっては、接戦を勝ちきったことが最大の収穫。これまでの練習試合でなかなか良い結果が出せなかっただけに、「勝たないとなかなか前に進めないし、勝ったからこそプラスαでより良くしていこうとできる。その意味ではすごく有意義な試合だった」と高原が振り返ったことが、選手たちの気持ちを象徴していた。
そしてスタンドをほぼ一杯に埋めた観客にとっては、地元出身の小野と高原のゴールこそなかったが、2人の活躍は十分に見られ、清水の勝利に結びついたことが最大のプレゼントとなった。
以上
2011.02.21 Reported by 前島芳雄
J’s GOALニュース
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