常々、「大人のチームになりきれていない」と話す田坂和昭監督は、第13節の東京V戦で数的有利になりながらもアドバンテージを生かし切れなかったチームに少なからずショックを受けていた。「ビックリした。相手が1人少ない状態でのサッカーを、選手たちは全く知らない」と驚きを隠さなかった。そして、「実際に(退場者が出るアクシデントなどが)起きないとわからないことがいっぱいある」と若いチームを指揮する難しさを感じたようだ。
開幕時の選手平均年齢が22.3歳とJ38クラブで最も若いクラブを、「大人のチームになる前に成人にもなっていない。まだまだ成人式を迎えられる状況でない」と田坂監督は表現する。「ただ、それは最初からわかっていたことなんで」と話し、「もちろん経験を積んでいる選手は何人かいるが、基本的には経験のない選手ばかり。1年通して試合に出ていた選手なんてほとんどいないが、ネガティブになるのではなくチームとして試合を通して出た課題を1つずつ解消して、大人になっていけばいい。最初からすぐなれるわけではない」と、一歩一歩着実に年齢を刻む覚悟だ。
田坂監督が理想とする「大人のチーム」とは、主導権が握れて、どんな相手でも自分たちのサッカーができるチームである。
「そういうチームは世界を見てもそんなにいない。バルセロナとかレアル・マドリード(スペイン)、マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)とかは熟成された大人のチームだと思う。Jのチームは毎年チーム力が変わるし、どのチームも試合をして成長しているわけで。完全に大人のチームはいないんじゃないかな。成人のチームは名古屋とか鹿島とか横浜FMとか。でも監督が代わって、サッカーが変わり、選手が代わればそのチームは変わっていく」
大人のチームへの道のりは長い。味のあるダンディーな大人なんて一朝一夕になれものではあい。ほろ苦い経験と成功体験を繰り返しダンディズムは醸し出されるもの。まだまだ時間がかかりそうだが、田坂監督の頭の中ではシーズン終了後には成人式を終える予定だ。
その2につづく…
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2011.05.26 Reported by 柚野真也
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