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19位の富山が首位・千葉に挑む。9戦勝ちなしで、勝利への渇望は高まっている。しかし、今回の相手はごまかしの利かない難敵だ。自分たちのスタイルで力を出し切り、はじめて勝機も見えてくる。千葉は3試合ぶりに白星を挙げた前節が好内容だった。ここから連勝街道をスタートさせて混戦のJ2をリードしたい。
鍛えて強くなる。この方針のもと富山は今季を歩み出した。安間貴義監督は今、失敗することも収穫と捉えている。課題が明らかになれば、克服するための道筋もはっきりする。だからこそ、実力がどの水準にあるのか、自分たちの戦い方を貫くことで把握したい。首位の千葉に対しても真っ向勝負を挑む。
前節、徳島に0−2で敗れて9戦未勝利。結果が出ないもどかしさと重圧から選手に迷いが生じ始めてもおかしくない。しかし、FW平野甲斐は「現状に満足はしていない。でも、やっていることは間違っていない」と言う。チームは前向きさを失っていない。その理由をMF谷田悠介はこう説明する。「監督をはじめとしたスタッフが、結果に左右されずプレーの良し悪しをはっきりと指摘してくれる。現実を受け止め、足りないものを自覚できているから選手もポジティブで練習熱心だ。逆境にあって、このチームの組織としての強さを感じる」。そして、「千葉は強敵だが、うちらしい積極性を出していく。シュートを狙うなど積極的なプレーでチャンスを引き寄せたい」と語った。
千葉は前節で湘南を2−0で下し、総得点で栃木を上回って首位を奪回した。チームリーダーMF佐藤勇人の意欲的なプレーが光り、8試合ぶりの無失点での快勝だった。リーグ序盤戦はJリーグ史上最長身204cmFWオーロイの破壊力が際立っていた。だが試合を重ね、彼に代わってFW久保裕一を入れて前線の流動性とスピードをアップするという新たなバリエーションを確立しつつある。湘南戦では前半がオーロイ、後半は久保が入ってチームとして1点ずつ奪っている。3連戦の最終となる今節も同様の起用法によるチェンジオブペースが富山を苦しめるかもしれない。
富山の安間監督は「オーロイ選手をペナルティーエリアに入れてしまうと地獄の苦しみを味わうことになる。うちは最近セットプレーで失点しているから、弱点を突こうとクロスをどんどん入れてくるはずだ。ラインコントロールでなるべくゴールから遠ざけるようにして守りたい」と話す。富山は前節もセットプレーから先制点を許した。オーロイという猛者と対峙し、ワンプレーへの厳しさに目覚めることを期待したい。
千葉がワントップにオーロイと久保のどちらを先発させるかで前半の様相は変わってくる。いずれにせよ富山には持ち味であるアグレッシブさと粘り強さを発揮することが求められる。ここまでの13戦で安間監督が高く評価している試合のひとつが第12節の京都戦。0−0で引き分けたが、前半に攻め込まれながらも耐え抜くと、後半は根負けした相手が自らリズムを崩した。自分たちのペースでプレスをかけ続けることで足は止まりにくく、逆に相手が攻め疲れてしまうのだという。そんな主体的な攻めの守備をしてなお、勝利を手にするためにはさらにひと押しが必要。FW苔口卓也ら攻撃陣が少ない好機を得点に結びつける集中力を発揮しなければならない。
■この試合注目のCOOL BALLER:苔口卓也(富山)
以上
2011.07.02 Reported by 赤壁逸朗













