7月17日(日) 2011 J2リーグ戦 第21節
横浜FC 2 - 2 大分 (18:03/ニッパ球/4,770人)
得点者:36' 前田俊介(大分)、41' 森本良(横浜FC)、68' カイオ(横浜FC)、75' 前田俊介(大分)
スカパー!再放送 Ch185 7/19(火)前05:00〜
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試合前に横浜FC・岸野靖之監督は「先制点が鍵」と述べていたが、この試合の展開としては、ポゼッションする横浜FCに対して守りを固めてしたたかにカウンターを狙う大分の構図、ロースコアの勝負になることが予想されていた。終わってみれば、2-2のドロー。試合をヒートアップさせたのは、前田俊介を中心とした3トップの躍動だった。
鍵となる先制点を目指して、横浜FCは試合の立ち上がりから高い位置でボールを奪う守備を見せる。一方の大分は守備の時には5バックになり、ブロックを作って守備を固める。予想された構図の中で試合は進むが、横浜FCのプレッシングで大分のボールホルダーを囲むが、大分がそのプレスをかわして前にボールを運ぶシーンが出てくる。15分にカウンターから前田がシュートに行くシーンなどがその象徴的な場面だった。安定した守備から3トップのコンビネーションを生かしたカウンターを繰り出す大分が主導権を取る。そして36分、素早いリスタートからフリーになっていた前田ボールが入ると、前田は緩急をつけたドリブルで横浜FC守備陣を翻弄。最後は西弘則とのワンツーで抜け出しゴールを決める。大分の狙い通りの形での先制に、試合は大分ペースとなる。しかし41分、横浜FCも高地系治のコーナーキックから森本良がニアで合わせて同点。ホームのニッパツ三ツ沢球技場で負けられない意地を見せて、ハーフタイムに入る。
横浜FCの左サイドで起点を作られていたことから、藤田祥人を左サイドにポジションチェンジして臨んだ後半、徐々に大分の動きが遅れ始め、65分に5バックが敷かれていたはずの右サイドを崩してからのクロスで決定機を掴むと、その1分後に西田剛が収めたボールがカイオに渡ると、そのまま裏に抜け出す。カイオはペナルティエリアで倒されPKを得ると、そのPKをカイオが決める(68分)。「粘りの横浜FC」を象徴するような逆転劇になるかと思われた。しかし、再び前田が輝きを見せる。バックパスのミスを拾うと、そのままドリブルでペナルティエリア内に持ち込む。横浜FC守備陣は、緩急をつけた独特の間合いに対応できずPKを与える。このPKを前田が決めて同点。この同点で息を吹き返した大分が運動量を回復すると、横浜FCの反撃ムードを押さえ込む。逆に横浜FCとしては、ホームでの勝点3のために猛攻を仕掛けなければいけない場面で勢いを出すことができずに、追加点ならず。前田の個人技を前に粘りきれなかった横浜FCが勝点2を失う形の引き分けとなった。
横浜FCにとっては、狙いとするプレッシングを主体とする守備がうまく機能しない中で、いかに自らのペースに持ち込むかという点で課題が残る試合となった。前田、森島康仁などがうまくボールを収めてバイタルエリアを撹乱し、一方で守りを固める相手に対して、ボールの奪いどころ、動かし方、フリーランのタイミングなど、その精度をさらに高めることが必要となる。一度は逆転する粘りを見せたことにはチームの成長を感じるだけに、チームとしての戦い方の精度を挙げていくことが、この試合のような勝点2の失い方をしないために重要となる。
一方の大分は、宮沢正史が「内容的には支配できたし、トリニータらしいサッカーができた。守備だけでなく攻撃にも色が出るようになった」と振り返るように、3-4-3にして以来安定してきた守備に加えて、攻撃に入るパターンが増えてきていることに大きな手応えを得る試合となった。特に、その個人技で横浜FC守備陣の腰を引かせた前田が今後も同じような活躍ができれば、大分の勝ちパターンになっていく予感をさせた。
横浜FCの粘りに対して、大分はカウンターにおける個人技と、お互い持てるポテンシャルを出し合った試合。共に勝てるチャンスはあっただけに、分け合った勝点1は痛み分けの格好となった。
■この試合注目のHOT BALLER:前田俊介(大分)
以上
2011.07.18 Reported by 松尾真一郎















