7月23日(土) 2011 J1リーグ戦 第6節
G大阪 2 - 2 磐田 (19:03/万博/11,364人)
得点者:7' 山口智(G大阪)、37' 金園英学(磐田)、55' イグノ(G大阪)、70' 山田大記(磐田)
スカパー!再放送 Ch185 7/25(月)前07:00〜
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立ち上がりから30分までは完全な、G大阪ペースの試合だった。
MF明神智和が戦列復帰を果たしたこの日のG大阪は、そのMF明神をアンカー的役割に1ボランチに据えて中盤をダイヤモンドに。ここ数試合、得点こそ奪ってはいるものの、一方で失点の多さも顕著なことから、MF明神に『4バック+1』の役割を与えることでチームとしても、やや守備に重心を置きながら危なげのない戦いで優位に立つ。しかも先制は7分という早い時間帯。MF遠藤保仁による左コーナーキックをファーサイドでDF山口智がゴールにおさめ、幸先良くリードを奪う。その後も落ち着いてボールを支配しながら、攻勢に試合を運ぶG大阪。アタッキングサードまで侵入した思い切りのいい攻撃で磐田を苦しめる。だが、ゴールを割れない。28分、左サイドのDF下平匠からの鋭いグラウンダーのクロスには、キックオフからキレのいい動きをみせていたFWイ グノがあわせて飛び込むものの、磐田GK川口能活の好判断もあり、シュートを打たせてもらえない。更に29分にはFWイのパスを受けたMF武井択也がやや遠目から左足で思い切りシュートを放つが、これはわずかにバーを超えてしまう。
30分を過ぎたあたりから、G大阪の運動量が目に見えて落ちたこともあってだろう。ここから磐田が反撃に。立ち上がりの時間帯は完全にG大阪の攻撃を受けにまわっていた印象だが、G大阪の守備ラインが落ち始めたこともあり、うまくボールを両サイドに散らしながら緩急のあるサイド攻撃でG大阪ゴールににじりよる。33分のFW金園英学のシュートはバーを叩きゴールこそならなかったが、得点の予感を漂わせ始めると、その4分後の37分。右サイドでMF山本康裕から縦に出たボールをMF山田大記がゴール前に持ち込み、絶妙のタイミングで中央にパス。走り込んだFW金園がきっちり決めて、磐田が同点に追いつく。
試合を振り出しに戻されたG大阪は、終了間際の42分、左サイドのDF下平からの絶妙のクロスに中央でFW平井将生が頭であわせるもこれは浮いてしまいゴールならず。1-1で前半を折り返すと、後半はスタートからそのFW平井に代えてFW川西翔太を投入。攻撃の活性化を試みたG大阪は、30分過ぎからの動きの悪さから一転、立ち上がりからペースを掴み攻勢に出る。そんな中、待望の勝ち越し点は55分、FWイ。相手DFのボールカットからそのまま自らゴール前に持ち込むと、GK川口の位置をしっかりと見極めてゴールマウスの右隅へ。プレビューにも書いた試合前の宣戦布告通り、古巣からゴールを奪い、逆転に成功する。
ホーム・万博で、2度に渡るリードとなれば『勝ち』を意識したG大阪ファンも多かったはずだが、ここからまたしても磐田が驚異的な粘りをみせる。60分過ぎからサイドでうまく溜めを作ることで中盤にスペースを作り、そこを2列目の選手が巧く突いて攻撃を仕掛けるシーンが続く。70分にMF山田大記が奪った同点弾もG大阪のDFラインの前のスペースを活かして奪ったもの。右サイドのDF駒野友一からパスを受けたMF山田大がやや中に流れながら思い切り良く左足を振り抜きゴール。同点に追いつくと、その後もペースを掴んだのは磐田。前線でボールがおさまらず、MF遠藤にもうまくボールが入らない状況での攻撃が続くG大阪を尻目に、磐田は相変わらず得意のサイドアタックで揺さぶりをかける。85分のMF山田大のシュートはバーを叩きゴールに繋がらなかったが、ここからは磐田がいつ逆転してもおかしくない形勢に。G大阪ファンにとってはヒヤリとさせられるシーンが続く。
という後半の戦いからすれば、ホームながら、それ以上の失点は許さずに2-2で試合を終え、『勝点1』を手にできたことは、G大阪にとってプラス材料という見方もできる。但し、『失点』という観点から見れば、時間帯や試合の流れに応じて共通理解を深めることは早急に改善が求められる課題の1つ。1週間後には、19節として同カードによる対戦が磐田のホームで行われるが、その一戦では同じ轍を踏む事のないようしっかりと修正を図った中で白星を引き寄せて欲しい。
■この試合のHOT BALLER:山田大記(磐田)
以上
2011.07.24 Reported by 高村美砂













