7月23日(土) 2011 J2リーグ戦 第22節
富山 2 - 0 水戸 (18:04/富山/3,310人)
得点者:90'+4 福田俊介(富山)、90'+6 平野甲斐(富山)
スカパー!再放送 Ch182 7/24(日)深02:30〜
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後半アディショナルタイムに入ってからの2得点で富山が5月4日以来のホーム勝利を飾った。クラブのJリーグ100ゴール目となる1点目を決めたのはDF福田俊介。移籍して2試合目で今回がホーム初登場だった。あいさつ代わりの一発は自身のJ初得点。ゴール裏のサポーターに向かって両拳を突き上げて胸を張った。直後にチームのムードメーカーFW平野甲斐が今季初得点。控え選手らの歓喜の輪の中でもみくちゃにされて笑顔が弾けた。
試合後、両監督が「良い試合だった」と互いの健闘を称えた熱戦だった。富山の安間貴義監督は「水戸はアグレッシブにボールを動かして攻撃してきた。僕らもスピードを生かしてアグレッシブに戦った」と話し、水戸の柱谷哲二監督は「夏に向けて練習してきたポゼッションサッカーをある程度はできた。富山には頑張りと縦への速さがあった。お互いに目指しているところを発揮した」と振り返った。
水戸はMF村田翔らが起点となり、富山の3バックを両サイドに揺さぶった。DFラインから逆サイドに入れるロングフィードなども交え、その戦術は徹底されていた。対する富山も縦横にコンパクトな陣形を保って厳しくプレスをかけ、ボールを奪うと縦にスピーディーな攻めでゴールに迫った。1カ月前の対戦では水戸のMF小池純輝らにサイドを切り崩されたが、今回はサイドを変えられても素早い集散で数的優位をつくってスピードアップを許さなかった。
富山は3分にMF大西容平がミドルシュートを放つが水戸のGK本間幸司が好セーブ。38分には左CKからの福田のヘディングシュートがポストに弾かれた。一方の水戸は21分に相手DFのパスミスからMF島田祐輝が絶好機を迎えたが決めることができなかった。
後半になっても一進一退の攻防が続く。ともにパスミスは散見されたが根気強く自らのスタイルを貫いてゴールを目指した。ホームの富山は同22分過ぎに切り札であるMFソ ヨンドクとFW黒部光昭を相次いで投入。守りでも「逆サイドは捨てながらサイドチェンジには予測とスライドで対応する」という約束をこの時間帯になってもしっかりと実行した。MF谷田悠介が同28、32分にサイドチェンジのパスをカットするなど、相手のミスから切り返すかたちで攻撃機会を増やしていった。同37分にはワンツーで抜けたMF朝日大輔が決定機を迎えたが阻まれた。
水戸も同38分の好機で小池のシュートがGK正面を突いて得点できず、アディショナルタイムに突入した。そこで生まれたのが福田のゴール。ソの左からのセンタリングをヘディングで押し込んだ。福田は足がつる症状が出始めていたがチームは交代枠をすでに使い切っていた。安間監督は同40分過ぎ、リスクも考慮してやむなく福田を前線に上げたという。けがの功名で2点目も彼がスルーパスでアシスト。抜け出した平野がDFを振り切って左足でゴール右隅に沈めた。
富山は10戦未勝利(3分7敗)後の3戦無敗(2勝1分)。安間監督は「今後もこれまで通り一歩一歩やっていきたい」と言う。水戸は今季初の3連敗となったが、柱谷監督は「春先の『守ってカウンターを仕掛けるチーム』から次の段階に進んでいる。新しいことにトライするにあたり停滞する時期はある。勝てない試合が続いているが予定の範囲内」と語った。両チームの今季の直接対決は1勝1敗に終わったが、成長度を競う戦いはこれからが本番だ。
■この試合のCOOL BALLER:福田俊介(富山)
以上
2011.07.24 Reported by 赤壁逸朗













