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【J2:第22節 愛媛 vs 東京V】レポート:システム変更を機に、積極性を取り戻した愛媛。東京Vの快進撃を止め、連敗も3でストップ。(11.07.25)

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7月24日(日) 2011 J2リーグ戦 第22節
愛媛 2 - 1 東京V (18:34/ニンスタ/7,634人)
得点者:48' 齋藤学(愛媛)、77' 阿部拓馬(東京V)、84' 齋藤学(愛媛)
スカパー!再放送 Ch186 7/25(月)後10:30〜
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3連敗中の愛媛と、6試合負けていなかった東京Vとの一戦において、その数字は全く意味を持たなかった。「今日は久しぶりに前半が悪かった」と川勝良一監督は憮然として試合を振り返ったが、その一方でバルバリッチ監督は「試合が始まってから最後まで、集中して規律だったプレーをしてくれた」と愛媛の選手たちが見せた戦う姿勢を評価。前半、両者の入り方には大きな違いが出てしまったわけだが、ひとつの要因は愛媛のフォーメーション変更だった。

5月14日の四国ダービー以来、愛媛は11試合ぶりに4−4−2の布陣で臨んだ。「4−4−2のほうがより基準が持ちやすい」とバルバリッチ監督はその意図を語ったが、それぞれの役割が明確になり、迷いがなくなった選手たちの動きには積極性が戻っていた。特に「彼の守備への負担を減らし、攻撃で自由を持ってもらいたかった」という齋藤学のプレーは、久々に輝きを取り戻していた。「(1.5列目から)2トップになって吹っ切れた」と齋藤は振り返ったが、石井謙伍との2トップはその機動力を生かし、何度もディフェンスの背後を狙った。チームとしても、いつものポゼッションに固執し過ぎることもなく、この2トップの持ち味を最大限に生かした前に行く姿勢が、東京Vの推進力を奪う意味でも有効だった。

さらに「今日は全体的に触発されながら、勝とうという気持ちを出していた」と関根永悟は振り返ったが、愛媛は2トップだけではなく全員が前に行く積極性をプレーで見せた。「あのフォーメーションなら、アンカーの時よりも人に対していけるので自分の持ち味が出せる」と振り返ったのは、越智亮介と並んでボランチに入った渡邊一仁。彼がボールホルダーに対してガンガン体をぶつけることで、東京Vがやむなく最終ラインまでボールを戻す場面も少なくなかった。「コンパクトにして愛媛の強みが出せた」と齋藤はその戦いぶりに胸を張ったが、愛媛は攻守に持ち味を発揮。得点には至らなかったが前半25分、石井のスルーパスに対して齋藤が抜け出し、GKと1対1になった前半最大の見せ場など、愛媛は前半を通じて得点の可能性を感じさせていた。そして後半3分、赤井秀一が縦へのスイッチを入れると、ペナルティエリアの正面で前を向いた石井は大外に回りこんだ齋藤へラストパス。これを齋藤はキッチリとゴールへ流し込み、先制点を叩き出した。

ただ、試合が動いたあとに愛媛の運動量が衰えを見せ始めると、主導権は東京Vへ。しかし、そこから東京Vは愛媛のカウンターに苦しんだ。「追いついた後もこれから、というところで相手に得点を入れられてしまった」と阿部拓馬は肩を落としたが、CKから試合を振り出しに戻した後も畳み掛けることはできず、最後にはPKで勝ち越しゴールを許してしまった。結果として、土壇場でドローに追いつかれた前節の嫌な流れを断ち切ることができず7試合ぶりの敗戦。「簡単ではないリーグを簡単にいこうとする選手は、グループからから外したい気分だ」と、川勝監督は試合後に厳しい口調で選手に奮起を促した。次節、3試合ぶりのホームゲームとなる大分戦(7/31@味スタ)は昇格へ向けた再スタートを図る一戦となる。

その一方で、愛媛は再び立ち直るきっかけをつかんだ。昨季は夏の到来と共に9試合勝利から遠ざかってしまったが、今季は5試合でトンネルを脱出。トンネルを抜けた後、昨年のように反撃に転じるためにも重要になってくるのが次節の水戸戦(7/31@Ksスタ)だ。1つ勝ってもまだ10位ではあるが、5位の北九州まで勝点差はわずかに3。順位を上げるためにも、そして昨季のようにトンネルを抜けた後の反撃につなげるためにも、愛媛にとって次の水戸戦は今節に増して重要な戦いになりそうだ。

■この試合のCOOL BALLER:齋藤学(愛媛)

以上

2011.07.25 Reported by 近藤義博
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