8月13日(土) 2011 J2リーグ戦 第24節
岐阜 0 - 2 千葉 (18:04/長良川/4,842人)
得点者:50' ファンゲッセル(千葉)、68' 青木孝太(千葉)
スカパー!再放送 Ch185 8/14(日)深01:30〜
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先手必勝。前半、主導権を握ったのは最下位の岐阜だった。岐阜には確かなイメージが残っていた。前節のFC東京戦、岐阜は0−2のリードを許した状態ではあったが、後半全体的にラインを押し上げて、縦に早いショートカウンターを繰り出すと、5回の決定的なチャンスを作り出した。
「リスクを負って、全体が前に仕掛けることが出来れば、相手を脅かすような攻撃が出来る。それが再確認できた」とFW西川優大が語ったように、これまでの消極的な攻めから、積極的な攻めを前半からやり切ることの重要性を、この試合で再認識することが出来た。
この試合で得た収穫をすぐに実践に移すことが出来た。岐阜は立ち上がりから西川と嶋田正吾の2トップを軸に、果敢に前線からのプレスをかけると、染矢一樹と押谷祐樹の両ワイドも、いつもよりも中に絞って、2トップと一定の距離感を保ち、両サイドバックの攻撃参加を引き出した。
10分には左からドリブルでカットインした押谷のパスを、ボランチの三田光がミドルシュート。16分には染矢がGKと1対1になるが、これはGK岡本昌弘のファインブロックに阻まれる。17分、左からの染矢のスルーパスに、ニアサイドに走り込んだ西川がダイレクトで反転シュート。これもGK岡本のファインセーブにあう。さらに24分には左サイドバックの菅和範のクサビを、西川がワンタッチで前に出し、追い越してきた押谷がシュート。岡本にはじかれたボールを西川が押し込むが、すぐに起き上って反応した岡本に足でブロックされた。立て続けのビッグチャンス。しかし、いずれもGK岡本のビッグセーブに阻まれてしまった。
その後も岐阜の猛攻は続く。43分、右サイドを突破した染矢のセンタリングを、ファーサイドで押谷がダイレクトボレー。これも岡本の神がかり的なセーブにはじかれる。さらに44分には押谷のスルーパスから、西川が素晴らしい飛び出しで抜け出すが、またもGK岡本が絶妙な飛び出しを見せ、シュートはバーの上を外れて行った。
神がかり。まさに岡本は何かに取りつかれたように、決定機を防ぎまくった。これが今の岐阜の現状を表しているのかと思いたくなるほど、普段なら絶対入っているだろうと思うシーンも、すべて岡本に阻まれた。だが、前半の岐阜のサッカーはかつて、相手に脅威を与えていた一昨年のショートカウンタースタイルそのものだった。メンバーがそこまで大幅に変わっていないのだから、再現することなど、実にたやすいことであった。様々な理由が絡まって、これまでまったくと言っていいほど影を潜めていたが、FC東京戦の後半がきっかけとなり、ついに前半からそれを見ることが出来た。
前半45分で掴んだ大きな手ごたえ。これを無駄にしないためにも、何とか勝点3を…。だが、あれだけのチャンスをものにできなかった代償はあまりにも大きかった。後半、こういう流れでは典型的ともいえる展開を迎える。
50分、右サイドでFKを得ると、FW深井正樹のキックを、中央でMFファン・ゲッセルにヘッドで合せて、千葉が先制した。痛すぎる失点。この1点が岐阜に与えた影響はあまりにも大きかった。ショックからか足が止まりだした岐阜に対し、ハーフタイムにしっかりと修正を施してきた千葉が襲い掛かった。
千葉はDFラインの前のスペースを西川、嶋田、押谷、染矢、そして三田に有効活用されていたことを警戒し、孤立気味だったMF林丈統に代えて、FW青木孝太を投入。青木孝のポジションを中に絞り気味にして、ブロックディフェンスから素早くカウンターを仕掛け、ボールが下がったら一気に前線からのプレスを仕掛けて、一気に前に出る。青木孝も「相手はDFラインとボランチで持つことが多くて、前半はベンチから、『あの位置でボールを奪えたらいいな』と話していたんです。なので、出たらそこを狙っていました」と語っていたように、前半の反省を生かし、修正を施してきた。
しかし、岐阜はセットプレーで失点を許すと、サイドを丁寧に活用していた攻撃から一転し、中央偏重の縦に蹴り出すサッカーを展開。そして、68分には青木孝の狙いに見事にはまった。DFラインで橋本の不用意なボールキープに襲い掛かると、そのままボールを奪って独走。手痛い2点目を奪われる。
これで勝負は決した。それ以降は攻撃はさらに中央偏重になり、サイドに振っても、サイドは縦一辺倒の仕掛けのみとなり、最終的には拙いサッカーで、0−2のタイムアップ。試合は6試合連続無得点、開幕から続く連続失点を更新しての6連敗。先手必勝だった試合展開で、先手必勝をできなかったことが岐阜の現状を如実に表している。
試合後、選手、木村孝洋監督は「前半はよかった、後半は前半のサッカーを継続できなかった」と異口同音するが、この負けは単純にそれで終わらすのは危険な試合だ。GK岡本が神がかっていたことが大きいが、この展開で勝てなかったことをもっと真摯に受け止めるべきだ。事の深刻さから目を向けてはいけない。「よくなっている」という言葉はもう聞き飽きた。
以上
2011.08.14 Reported by 安藤隆人















