スカパー!生中継 Ch173 後06:50〜
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今年、鳥取のJ2参戦を機にスタートした『PRIDE OF 中四国』は、中四国でJ2を戦う徳島、愛媛、岡山、鳥取の4クラブが、地域の誇りを懸けて争うもの。その中で鳥取と岡山の対戦には、山陰地方の鳥取と、山陽地方の岡山から、『陰陽(いんよう)ダービー』という名前がつけられ、まずは鳥取のホームゲームが行われる(岡山のホームゲームは10月19日)。
鳥取は前節、J2での1試合最多得点タイ記録となる9得点が乱れ飛んだ乱戦の末に、鳥栖に3‐6で大敗。序盤の2失点を後半立ち上がりまでの3得点で逆転しながら、その後に4失点を喫してしまった。これまでなら反撃までに時間がかかっていたはずの展開で、前半のうちに追い付いたところは成長した点と言えるが、逆転した後に不用意にカウンターで攻め込み、逆にカウンターを浴びて再逆転を許した試合運びや、開幕からの課題であるセットプレーの守備が乱れ、CKから3点を奪われるなど、現状の課題の多くが浮き彫りになっての敗戦だった。
ただし、いつまでも大敗を引きずってはいられない。ましてや今回は『陰陽ダービー』であり、クラブ史上最多の観客を目指す『1万人プロジェクト』も行われている重要な一戦。松田岳夫監督も「常に目の前の相手を倒しにいく、ということは変わらないけど、ダービーということで、特別な思いを持ってやっていく一戦になるんだな、と感じている」と語っており、仕切り直しという視点に立てば、特別な舞台はタイミングが良かったと言えるかもしれない。
鳥取は今季、東日本大震災による中断期間中の4月10日に、アウェイで岡山とチャリティーマッチで対戦し、0‐2で敗れている。現在採用している4‐3‐3を初めて導入した一戦だったが、3‐4‐2‐1の岡山に終始主導権を握られ、内容は非常に悪かった。特に、相手の2シャドーがバイタルエリア付近でプレーしたとき、つかまえることができずに守備が後手に回る場面が目立ったが、試合後に松田監督は「システムのかみ合わせを考えれば、苦しい状況になることは分かっていた」と語り、苦戦は承知の上で、新しいシステムの熟成を優先させたことを明かしている。岡山は顔ぶれが変化しているとはいえ、現在も当時と同じ3‐4‐2‐1で戦っており、どのように対応するかはポイントの一つになるはずだ。
もう一つ、カギを握りそうなのは両サイドの攻防。相手の両アウトサイドに高い位置でプレーさせれば、1トップ+2シャドーとの連係で、より難しい状況に陥ることが考えられるだけに、できるだけ押し込みたいところだ。ただし、そうやって5バック状態にしても、リトリートした相手の守備をなかなか崩せないという、別の課題が浮上する。攻撃の初期段階でのミスで相手にボールを渡してしまい、リズムを崩すことも多いだけに、カウンターのリスクを管理しながら、どれだけ攻撃のアイディアを出せるかが問われるだろう。
磐田時代に静岡ダービーを経験している服部年宏は「お客さんがたくさん入ってくれる試合になりそうなので、ぜひ勝ちたい」と意欲的に語った。2008年のJFLでの対戦は1勝1敗。J2に舞台を移したライバル対決が、Jリーグのダービー史に新たな風を吹き込もうとしている。
以上
2011.09.09 Reported by 石倉利英













