☆ヤマザキナビスコカップ特集ページ
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静岡ダービーでの無念の敗戦から中3日。18日ぶりにアウスタに戻る清水が迎えるのは、ヤマザキナビスコカップ2回戦。リーグ戦での優勝が難しくなった中で、久しぶりのタイトルをつかむチャンスとして、この戦いにかける想いはより強くなっている。
2回戦まではホーム&アウェイ方式で、相手は新潟。どちらもホームで強いチーム同士であるため、ホーム&アウェイの醍醐味が存分に味わえるゲームとなりそうだ。過去の対戦成績(リーグ戦)を見ても、清水がアウスタでは4勝2分2敗、東北電力スタジアムでは2勝2分4敗と、お互いにホーム有利の結果を残している。つまり、初戦のホームゲームで清水がどれだけ優位に立ち、第2戦で新潟に精神的プレッシャーをかけられるか。逆に新潟は、このアウェイゲームでどれだけ粘り、自信を持つホーム勝負に持ち込めるか。その駆け引きが存分に楽しめる戦いになることは間違いない。
当然、ホームの清水としては、相手にアウェイゴールを与えないこと、すなわち無失点で90分を終えることが重要になる。仮にこの試合を0-0で終えたとしても、第2戦で1点でも取れば、かなり優位に立てるからだ。ただ、清水の選手やスタッフたちには、0-0で良しとする気持ちはまったくない。1点といわず2点3点と追加して完封勝ちし、2戦目に向けて決定的なアドバンテージを得ることだけを考えている。
先週急逝した眞田雅則GKコーチのためにも何としても勝ちたかった静岡ダービーに敗れ、サポーターを失望させてしまったことについても、選手たちは強く責任を感じている。「ここで連敗したらズルズルいってしまう可能性もあると思うし、絶対に勝たなければいけないと思っています」(村松大輔)というのが、選手たちの共通認識だ。
そのために重要なのは、次の2点。簡単ではないが、とてもシンプルなことだ。ひとつは、自分たちがいつもやろうとしているサッカーをやり抜くこと。もうひとつは、90分間集中力を保ち、ミスやセットプレーからの失点をなくすこと。
清水が目指しているサッカーは、確実にパスを回してボールを支配し、速くボールを動かしながら相手を揺さぶってスペースを作り、そこを突いてゴールを奪うというスタイル。その際、必要以上にポジションやバランスを崩すことがないため、ボールを失ってもカウンターを受けるリスクは少ないというサッカーだ。だから、うまくはまれば相手が攻撃する時間と回数を大幅に減らすことができ、今回のような試合には最適な戦い方と言える。もちろん、それは理想であって、現実はなかなか思い通りにできていないが、理想に近い状況や時間帯は徐々に増えつつある。その時間をどれだけ増やせるかが、この試合の大きな見どころとなるだろう。
ただし今回は、高原直泰、小野伸二、枝村匠馬といった主力がケガで欠場濃厚。連戦ということもあり、ゴトビ監督は「フレッシュな選手を2、3人使いたい」と語っている。このところベンチ入りが増えてきた鍋田亜人夢や竹内涼といった若手にも初先発のチャンスがあるだけに、その意味でも清水サポーターには楽しみなゲームとなりそうだ。彼らもゴトビ監督のサッカーは十分に理解しており、それをプレッシャーのかかる公式戦でどれだけ実践できるのか、不安もあるが、楽しみのほうがより大きい。
もうひとつのポイントであるミスからの失点を減らすという点は、今季ずっと継続している課題でもある。0-4で敗れた前回の新潟戦(第20節)も「われわれはシンプルなミスから悪い形で失点を重ねていた。(内容は)0-4の試合ではなかった」とゴトビ監督も語っているが、新潟はそのミスを突くのが得意なチーム。前述の通り無失点で終えることは非常に重要なこの試合は、失点につながるミスをなくすことが本当に重要になる。
そうして失点をゼロに抑え続ければ、たとえ0-0で終盤までいったとして、清水には頼もしい切り札がいる。もし出場すればアウスタ・デビューとなるフレドリック・ユングベリだ。静岡ダービーでも限られたプレー回数の中で惜しいシュートを2本放っており、本人もある程度の手応えはつかんでいるはず。決定的なシュートやラストパスという面で、試合ごとに期待が高まる存在と言える。
対する新潟は、東北電力スタジアムでは過去2試合で清水から4点ずつ取っており、ホーム勝負に持ち込みさえすれば……という意識は高いはず。そのため今回のアウェイゲームでは、戦い方をはっきりさせることができる。初めから引いて守るつもりはないだろうが、清水の攻撃を組織でしっかりと守り、良い形でボールを奪えれば、得意のカウンターも大いに生きてくる。したがって、守備さえ安定すれば、精神的にも優位に立てるだろう。
メンバー的には、チョ ヨンチョルがU-22韓国代表で一足先にチームを離れるが、清水ほど休ませるべき選手は多くない。新潟にとっても、チームの初タイトルが欲しい大会だけに、それほど実験的なメンバーを組むということはないだろう。ただ、清水から期限付き移籍をしたばかりのGK武田洋平が出場することがあれば、ひとつ大きな注目点となる。また、このところ先発が増えてきたアンデルソンは、前回の対戦で数分しか出場しておらず、清水のDFにとっては未知の存在。お互いに手の内がよくわかっている中で、試合を左右する存在となる可能性もある。
というわけで、清水にとってはホームながら難しい面も多い試合。それを乗り越えて結果を出すには、気持ちの強さも欠かせない。天国で見守る眞田コーチを安心させるためにも、今度こそ熱き勝利を捧げてほしい!
以上
●追記:眞田雅則GKコーチへの献花台設置について
清水エスパルスは、今回の新潟戦でアウスタの場外に献花台を設ける予定です。
場所と時間は以下の通りです。
【場所】アウトソーシングスタジアム日本平 当日券売り場横
【時間】15:00〜20:00(ハーフタイム終了まで)
ただし、献花・手紙以外のもの(香典・お供え物など)は控えてほしいとのことです。また、18:50頃にはスタジアム内大型ビジョンにて追悼映像が流され、キックオフ前に黙祷が行なわれます。
2011.09.13 Reported by 前島芳雄













