10月8日(土) 第91回天皇杯 2回戦
湘南 2 - 1 岡山NE (13:00/平塚/1,251人)
得点者:40' 竹内 翼(岡山NE)、53' 巻 佑樹(湘南)、77' 坂本 紘司(湘南)
★第91回天皇杯特集
----------
「入り方は悪くなかった」と反町康治監督が振り返ったとおり、序盤はホームの湘南に分があった。2トップの一角に入った巻佑樹を経由し、アジエルや佐々木竜太ら攻撃陣が前を向く。高山薫が裏を狙い、山口貴弘と鎌田翔雅の両サイドバックがワンツーでそれぞれのサイドを崩しにかかるシーンもあった。ポゼッションで上回り、相手陣内での攻防が続く。
かたや、「ほんとうに高いモチベーションで臨んだ一戦だった」と、岡山NEの眞中幹夫監督は明かす。事実、主導権こそ譲ったものの、相手を上回るだけのボールに対する執着心を彼らは随所に示していた。ゲームの温度が高められたのは、それゆえに違いない。
両者の攻防の潮目が変わり始めたのは20分を過ぎる頃だった。左サイドでキープする竹内翼から小寺優輝にパスが渡ると、小寺は緩い圧力を尻目にドリブルで持ち込み枠を狙った。グラウンダーのシュートはポストを掠め際どくも外れたが、このあたりから岡山NEの攻撃にリズムが生まれてくる。「くさびのボールに行ききれず、ボールの奪い所がハッキリせずにずるずる下がってしまった」と湘南の福田健人がそう振り返ったように、岡山NEは相手のプレスをかいくぐり、スペースを突いてゴールに近づいていく。38分には湘南の攻撃を凌いでカウンターに転じ、竹内が裏へと抜け出した。そしてその先で得たコーナーキックを坂本和哉が流し、最後は竹内が押し込んだ。40分のことだ。
リードを許した湘南にとって大きかったのは、早い時間帯に追いついたことだろう。決めたのは、6月の第16節栃木戦以来およそ4ヶ月ぶりに公式戦のピッチに立った巻だった。53分、遠藤航のフィードからGKとの1対1に持ち込み、落ち着いてこれを沈めた。「試合を上から見ているときから航が前を見てくれているのは分かっていた。航に感謝です」。前半から攻守に体を張っていた巻の、待望の湘南初ゴールがゲームを振り出しに戻した。
追いついた湘南はさらにリズムを手繰り寄せていく。帰陣も速く、岡山NEにカウンターを許さない。奪われても奪い返し、パスを繋いでゴールに迫る。そうして迎えた77分だった。途中出場のルーカスが落としたボールを、同じく途中出場の坂本紘司が受ける。さらにアジエルから右サイドに流れた佐々木に渡ると、佐々木が仕掛けてクロスを送る。ゴール前に走り込んだのは契機となった坂本だ。「45分で勝負をつけたいと思っていたので、流れを引き寄せるためにも飛ばした。チャンスを逃さず前に出られたことはよかった」。後半開始から引っ張っていた坂本がヘッドを合わせてネットを揺らし、湘南が逆転に成功した。
岡山NEの眞中監督が悔しさを滲ませる。「ゴール前で体を張って最後の最後を防ぐ部分や、裏への一辺倒の単調な攻撃になった部分など、まだまだ力不足」。終盤には前に人数を割き、反撃を期した。だが湘南も奪い返し、容易に運ばせなかった。試合終了の長い笛が響くと、膝に手をつく選手の姿が両チームに見受けられた。力を尽くした清さがピッチに漂う。熱戦のほどは、両者に送られた声援と拍手が伝えていた。
以上
2011.10.09 Reported by 隈元大吾
J’s GOALニュース
一覧へ【第91回天皇杯 2回戦 湘南 vs 岡山NE】レポート:待望のゴールもあり、湘南が逆転勝利を収める。岡山NEは善戦も後半失速す。(11.10.09)















