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【J2:第32節 大分 vs 京都】レポート:両者の決定機は共に多かったが、個の能力で勝る京都がスコアを動かし勝利。(11.10.24)

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10月23日(日) 2011 J2リーグ戦 第32節
大分 1 - 3 京都 (14:05/大銀ド/8,522人)
得点者:36' 宮吉拓実(京都)、49' 工藤浩平(京都)、56' 三平和司(大分)、81' 宮吉拓実(京都)
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どちらにも勝利を手にするチャンスはあった。

決定機を創出した数はともに多く、得点の匂いも漂っていた。特に試合序盤の大分は冴えていた。「京都はボールサイドに人が寄っていたのでチーム全体でそこを狙っていた」(永芳卓磨)と明確な意図を持ち、勝利への糸口を見いだすべくディフェンスラインの裏のスペースを狙った。11分には藤川祐司のタテパスに、イ・ドンミョンが合わせ早くも決定機を迎えたが得点機には至らない。

さらに、大分は中盤に下がってボールを受けるFWの前田俊介を経由しながら、効果的なパスが前線に送られ幾度もチャンスを演出した。21分には、この流れから空いたスペースを抜けた森島康仁にパスが通り、DFを交わした森島がシュートを狙ったが枠を捉えることができなかった。32分にも同じような形でチャンスはあったが、ネットを揺らすことができなかった。

決定機を逃したことで、必然的に流れは京都に巡ってくる。まずは36分に宮吉拓実がルーズボールを奪い、そのままドリブルで持ち込み、豪快なミドルシュートを叩き込んでみせた。その後も流れは、攻勢に回ることで相手にペースを掴ませなかった。後半に入っても巧みなパスワークと連動性の高い人の動きは継続し、大分を自陣に押し込んだ京都は49分、ダイレクトでパスをつなぎながら相手をおびき寄せ、サイドへ展開。右サイドの高い位置に上がっていた酒井隆介が狙いを定めてラストパスを供給する。グランダーのクロスは大分のGKとDFの間を抜け、走り込んできた工藤浩平が合わせ加点。81分には久保裕也のスルーパスを受けた宮吉がダメ押しの3点目を挙げ、ポテンシャルの高さと決定力の違いを見せつけ、チームを勝利に導いた。

冒頭の言葉通り、大分にはチャンスがあった。56分には、途中出場の三平和司が前田とのワンツーで抜け、1点差に詰め寄るゴールを決めた。69分にも京都DFの裏を狙い、藤川、前田とつなぎ、チェ・ジョンハンのシュートは阻まれたが、そこに至るまでの過程は紛れもなくチームの狙いとする攻撃が生み出したものだった。

結果的には、数多くのチャンスを生かしきれなかった末の敗戦。「球際にしても、攻守の切り替えにしても、選手たちはいま持っている力を十分に発揮し一所懸命にしがみついた」と田坂和昭監督は健闘を称えたが、プレーの質、個の能力の差がそのまま結果として表れた試合となった。

以上

2011.10.24 Reported by 柚野真也
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