11月16日(水) 第91回天皇杯 3回戦
C大阪 3 - 0 岡山 (19:01/金鳥スタ/3,631人)
得点者:52' 播戸 竜二(C大阪)、90'+2 杉本 健勇(C大阪)、90'+3 播戸 竜二(C大阪)
★第91回天皇杯特集
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C大阪サポーターが「お・お・さか!」と叫べば、岡山サポーターも「お・か・やま!」と返す。そんなコール合戦から始まった天皇杯3回戦、C大阪対岡山の一戦は、後半の3得点でC大阪が勝利。2季連続ACL出場権獲得に向けて、また一歩前進した。一方の岡山は終盤まで健闘したものの、アディショナルタイムに2失点。クラブ史上初の4回戦進出はならなかった。
「非常に厳しいゲームだった」とレヴィークルピ監督も振り返ったように、C大阪としては苦しみ抜いた末での勝利だった。清武弘嗣、キム ジンヒョンの日韓代表組が不在で、さらには顔面骨骨折からの復帰が見込まれていたキム ボギョンも、12日の練習試合で足を傷めた影響で欠場。1トップに杉本健勇、3シャドーの一角に大竹洋平といった若きタレントを起用してこの試合に臨んだが、立ち上がりこそチャンスをつかむも、時間が経つにつれて岡山の組織だったプレスの前に攻め手を失っていく。
前半をスコアレスで折り返すと、後半最初からC大阪は2枚替えを敢行。大竹とファビオ ロペスに代えて、指揮官曰く、「非常にスピードのある」村田和哉と、「経験があり、かつ、ボールもしっかりキープできる、フィニッシュに絡める」播戸竜二をピッチに送り込む。すると、この交代が見事に的中。52分、左サイドバックの丸橋祐介から大きなクロスフィードを受けた右サイドの村田が、縦への突破を仕掛け、ゴール前にセンタリング。これにニアで合わせたのは、播戸。「試合前に『なんも考えずに突破して上げてくれたら中でオレが取ってやるから』と(村田に)言っていた」という前線のリードオフマンは、右足で軽くあわせてお洒落にゴール。貴重な先制点をチームにもたらした。
先制後も、岡山の攻勢を浴びるシーンもあったC大阪だが、GK松井謙弥をはじめ、最後まで身体を張って凌ぎ、岡山に得点を許さない。そして、追加点のチャンスが訪れたのは、終了間際の90+2分。マルチネスに代わって途中出場していた山口螢の攻め上がりから、最後は杉本がこの日6本目となるシュートをしっかりと枠に決めきり、岡山の息の根を止めた。さらに終了間際には村田の右クロスにまたしても播戸が右足ボレーで合わせ、駄目押し。終わってみれば「最後で底力というか、C大阪の力を証明できた」(茂庭照幸)試合となった。順当に次へと駒を進めたC大阪は、12月17日の4回戦で仙台と対戦する。
一方の岡山は、最後に力尽きたものの、格上との対戦で善戦が目立った。序盤はC大阪に主導権を与えたが、「途中からスピード感にも慣れてきた」と、田所諒。「J1相手でも臆することなく、しっかりボールを動かして、1人1人が走る距離を多くしてとやっていた」と言うように、シーズンを通して実戦している岡山の戦い方を披露。前半には久木田紳吾がゴール前でフリーになってボレーシュートを試み、後半にはCKからあわやというシーンも作った。しかし、「そこで決めきれなかったのが最大の敗因」(田所)と、チームは最後までゴールから遠かった。「選手はよくやってくれたと思うが、0−3という結果だけを聞けば、J1とJ2の力の差が出たのかと思われることになってしまったのは反省しつつ、中3日で来るJ2の試合に準備したい」と、影山雅永監督は残りのリーグ戦へと気持ちを切り替えていた。
なお、試合後、C大阪のレヴィークルピ監督が来季の契約を更新しないと発表。5シーズンの間、チームに攻撃的なサッカーを植え付けつつ、J2からJ1、そしてACLへと導き、さらには香川真司や乾貴士をはじめ若手を数多く育てた名将が、大阪の地を今季限りで去る決断を下した。レヴィークルピ監督は「最高のスタッフ、そして選手に恵まれた。さらに、セレッソのサポーターの皆さんというのは、僕の長いサッカーキャリアのなかで、一番温かいサポーター。非常に多くの友達に恵まれて、マイホームとも思えるような雰囲気で、常々仕事をさせてもらった」と、記者会見の場で感謝の意を述べていた。
試合前も、試合が終わってからも、スタジアムではC大阪サポーターからの「レヴィーセレッソ!」というコールが鳴り止まなかった。ただ、別れを惜しむにはまだ早い。サポーターが、「国立へ行こう!レヴィーと行こう!」と言うように、また、杉本が「このチームのみんなで天皇杯を勝ち取りたい」と想いを強くするように、C大阪は今季最後まで、来年の元日まで、このチーム、このスタッフで天皇杯制覇へ全力を傾ける。「タイトルを、できることなら置き土産にしていきたい」。レヴィークルピ監督の言葉を現実にすべく、「レヴィーセレッソ」最後の戦いはまだまだ続く。
以上
2011.11.17 Reported by 前田敏勝
J’s GOALニュース
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