スカパー！生中継 Ch184 後00:50〜
☆totoリーグ第４ターン開催中！
★J2シーズン表彰 投票受付中!!
----------
※水戸側プレビューはこちら
今季掲げた最大の目標であるＪ１昇格には届かず、天皇杯では初のＪ１撃破の夢も叶わなかった。次々と厳しい現実を突きつけられている栃木だが、「いつでも目標は設定できる」（松田浩監督）。今、栃木の目の前にある目標は、２連覇中の水戸を下して北関東ダービーのタイトルを獲得すること。「水戸戦は決勝戦。内容よりも勝利を意識したい」と河原和寿が言えば、大久保裕樹も「タイトルを取ることでサポーターの気持ちに応えたい」とクラブ初のタイトルに向けて熱っぽく語った。
一昨年は最後までダービー制覇の可能性を残しながら草津に敗れて最下位に沈んだ。昨年はダービーで一勝も挙げられずに、またしても最下位の屈辱を味わった。思い出すだけで悔しさが込み上げてくる。そんな経緯もあり、「昇格するためには、まずダービーを取らなければいけない」と、「脱・北関東」を果たさずして来季に再びＪ１昇格を口にできないと松田監督は言う。水戸の３連覇を阻めるのは、絶対王者に君臨する防衛を阻止できるのは栃木だけだ。来季、北関東王者として堂々と昇格争いに加わるために、北関東頂上決戦を落とすわけにはいかない。
結果的に敗れたものの、リーグ戦の徳島戦（０-１）も、天皇杯３回戦の横浜ＦＭ（０-３）も試合内容は悪くなかった。悲観することはないが、水戸戦は「いい試合では不十分。なんとか結果を持って来ないといけない」と松田監督は語る。だが、「特に秘策や魔法はない」と続け、「戦う気持ちを持って栃木らしいサッカーをやるしかない」と話した。当たり前のように聞こえるかもしれないが、泥臭く、若さに任せた勢いのあるサッカーを展開する水戸には、「負けん気に負けないこと」（松田監督）が最大のポイントになる。サッカーの本質で負けなければ、運動量でも、球際でも相手を凌駕できる。サッカーの本質さえしっかり押さえておけば、結果は総合順位通りに落ち着くはずだ。気持ちで負けないことが、意地と誇りを懸けたダービーでは最重要視される。
「体が強いし、経験値もある。あそこへ預ければゴールへ向かうプレーができると思っているので、水戸の拠り所になっている。ただ、思うようにプレーさせなければ、水戸の勢いを殺すことに繋がる」
ＤＦリーダーの大久保が警戒を払うのが、前回の対戦では不在だった鈴木隆行。Ｇ大阪との天皇杯３回戦でもアップセットに多大な貢献を果たしているだけに、水戸のキーマンであることは間違いない。鈴木の加入により水戸は推進力を増した。悔しいがポストプレーは全盛期から衰えを見せていないし、ゲームの流れを読む力も健在だ。味方の信頼を得ていることでボールが集まる、元ワールドカップ戦士を抑え込まなければ勝機は手繰れない。「小回りが利くし、ゴールへ向かう姿勢がある」（渡部博文）小澤司と共に鈴木を、栃木のコンパクトな守備陣形に閉じ込め、自由を奪い去りたい。鈴木と小澤を封じることはビクトリーロードへの近道となる。細心の注意を払って起点を潰し、横浜ＦＭ相手にも通用したショートカウンターとサイドアタックからチャンスを演出できれば、最後は必ずリカルド・ロボがゴールという仕上げの作業をしてくれるはずだ。栃木にはあって水戸にはない、最大の武器を生かし切りたい。
栃木県民からすればケーズデンキスタジアム水戸は目と鼻の先。１人よりも２人、２人よりも３人、３人よりも４人。喜びは皆で分かち合った方が断然気持ちいいし、倍増する。歴史が動く瞬間に立ち会える機会は滅多にない。貴重な体験ができる機会を逃さないために、栃木のファン・サポーターにはスタジアムに集結して欲しい。そして、アウェイ席を黄色に染め上げ、ダービーに相応しい雰囲気を醸し出した上で、歴史的な瞬間の感動と興奮を共に味わってもらいたい。
北関東新時代は１１月２０日ｋｓスタで、栃木が優勝カップを掲げた瞬間に華々しく幕を開ける。
以上
2011.11.19 Reported by 大塚秀毅
