12月3日(土) 2011 J1リーグ戦 第34節
山形 1 - 3 広島 (15:34/NDスタ/7,016人)
得点者:11' 宮崎光平(山形)、54' 森脇良太(広島)、76' 佐藤寿人(広島)、88' 山岸智(広島)
スカパー!再放送 Ch181 12/4(日)後02:30〜
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●小林伸二監督(山形):
「思った形ではないですけど、点が、ラッキーで入ったなという形で入りましたけど、2点目のうちのチャンスのところを決めれるか、一瞬の隙を突かれるかというところの違いが出たと思います。それぞれ違うタイプのチームで、守備としては随分バランスよく頑張ってくれたと思います。ですけどその先に、取ったあとのボールをキープするというところまでには、前半もう少し、奪うんですけどイージーミスで取られてしまう。そこをレベルアップしていけばもう少し変わるかなというところと、精度ですね。どうしても精度というところを磨いていくということを、今後は選手はやっていく必要があると思います。
シーズンを通して、なかなかイージーミスというか、ほんの一瞬でやられてしまうというところが今シーズンはなかなか修正できなかったなというところが、3点目の……。そういうところでいくと、教えてもらったなと。全体的には、守備についてはすごくうまく、前半もそうですけど、少し引いてくさびを奪うというところは予定どおりうまくいったと思います。後半の10分以内に点を取られたところからやっぱり、休むと馬力が足らないとか、それはフィジカルの問題なのか自信なのかというところから、なかなか解消できないシーズンだったなと思っています」
Q:4年間で一番思い出深かった試合を聞かせていただきたいと思います。
「どの試合というのはないですけど、やっぱり1年目に、だいたい基本的にJ2から上げたチームは2回目なんですけど、1年目というのは選手をそのまま、上げた選手を大事にして、1年目でJ1でどうだっていうところで相談するっていうところでいくと、上げた年に間違いなく降格だというところを、みんなの力で残してくれたということと、開幕のジュビロ磐田との試合でああいうふうに得点が取れて、ああいうふうにJ1のなかでもボールを回して機能的にやれるんだなというのを感じたいい入りだったので、あそこは忘れられないなというところですよね。
それがひとつと、去年のリーグの後半戦から天皇杯に向けて、少しずつ自分たちでボールを、奪うという作業が、守備的な作業が、ハードワークするってことがだんだんプレッシャーになってきて、自分たちがボールを持つ時間だったり、持ちたいということが出てきてたんですよね、実は。で、戦術的というよりも、プレーヤーのタイプ的なところでそういうことをごまかしながら、ストロングポイントが出てウィークポイントを隠していくというようなことをやってきてたんてずけど、それでは組織的に機能しなくなったというところが出てきて、今シーズンは少し高い位置でボールを奪えたり、高い位置でボールを維持するというところを。高い位置でボールを奪うということになると、ベタ引きじゃなくて、さらにアグレッシブにならなくちゃいけないことだったり、キープ力を少しずつ高めていくということを望んでいったんですけど、そこは裏目に出て。守備的にやれるので、少し落とせばなんとかなるだろうと考えてましたけど、逆にそこがうまくいかなかったなというのが今シーズンの思いですね。
J1、3年目なんですけど、(J2でプレーしていた)4年前の選手と一緒なんですよね。となると、ここにひとつの、私も含めて、『3年目だ』という盲点があったのではないか。1年目の残留と常に一緒だというところを描きながらいかなくちゃいけなかったところもあったのではないかなとは……。今日のメンバーも、4年前のメンバーとほとんど変わらない。というのはあり得ないことで、でも、J1で3年目だっていうところがあって、中身は検証されてなかったというのが少し、去年、ナビスコカップももう少し、リーグ戦も13位、天皇杯も8位(ベスト8)、みんなの力でそれなりのレベルの高いところまで行ってるんですよね。そこがちょっと落とし穴に自分のなかでもなったなというふうな、それが大きな問題ではないと思いますけど、それもひとつあったなということ。それと、やっぱりストロング、粘り強くというところの、厳しい、きついんだけど、そこをやり抜いて一瞬の隙を突いていったり、点を取ることによって相手のリズムを変えていくというたくましさだったりというところが、やっぱりきつくなる。3シーズンぐらいフル出場してる選手って、大きな怪我をして半年、1年ダメになるというのが多くある。ハードワークするのもなかなか厳しくなる。今年はキャンプが終わってやっと山形に帰ってきた。1週間しないうちに練習ができなくなった。移行期のキャンプもない。そのまま3月からリーグが始まって走り続けた。どこでも一緒だと思うんですけど、うちのチームはそういうところも厳しくなったのではないかなと思っています。なかなか検証って難しいんですけど、パッと考えた時にそういうところはちょっと……。自分の反省で、2シーズン、トップリーグが3チーム落ちるんじゃなくて2チーム落ちる時代のデータが多いと思うんですけど、1シーズン目、2シーズン目に多くのチームが落ちてしまうんですよね。3シーズンっていうのはなかなか乗り切れないところまで来ていたので、申し訳ないっていうのと、もったいない。すごくもったいないっていう気がしてならないっていうのが、自分の大きな感想ですね。ここまでやれたのにと私が思うぐらいですから、選手もそうだと思うんです。もう少し周到な準備が必要だったなというところが選手に申し訳ないなという。(今季目標の)7位をほんとにめざすの?っていうところで、もう1回検証する必要があったのではないかと思います」
Q:この山形がJ1に復帰して定着するには、何が必要かを聞かせてください。
「すごくいいところは、こんなに結果が出てないのに『頑張れ』と言ってもらってるところで、間違わないように、すごく愛をもらってて、積極的にハングリーでやらなくちゃいけない、ハングリーがなければなかなか勝ち取れないところがひとつ。
もうひとつは、選手のレベルが上がればいいと思います。選手が伸びればいいと思います。でも伸びて、J1のステージで、伸びる、イコール結果が出るのは無理なんです。J2ぐらいで経験させるのと、J1ではもうすぐ答えを出さなくちゃいけないんで、伸びるのはすなわち、そのJ1のリーグでやれるかっていうのはなかなか難しいと思います。となると、伸びた選手を引っ張っていける選手が要るんです。引っ張っていく選手はレベルが高いので金額も高いんです。そういうところの検証をもうしなければ、そんなに甘くはないと思います。
いい選手が出て、若い選手が育ってきて、でも事実としてそれで結果が出るかといったら、育ってきたというだけのことであって、J1で戦えるかというのはまた別の問題なんです。となると、その若い選手を伸ばす、利用する、使える選手が要るんです。生きた見本が目の前にいるような選手が要るんです。そういうのも必要になってきてるということです。それがスポーツマネージメントとしてお金が要るんです。お金の高い選手はいろんなことを要求するので、クラブの質も上がらなくちゃいけないんです。施設の問題からいろんな問題も併せて、いい選手が来ると、そういうのも整えなくちゃいけないんです。生産性のある会社で、ひとつの機械を入れると生産ができて、物が売れるとお金が上がるというふうにはならないことだってあるんです、スポーツでは。いい選手を獲ったって、その選手が機能するはわからない。その機能するための満足するための施設をつくらなくちゃいけない。となると、少しずつそういうところも必要になってきてると思います。
4年前のハード面からいくとはるかにいいです。グラウンドのレベルもそうですし、グラウンドも約3面ぐらいあるし、グラウンドもすごくよくなっているし、手入れしてもらっているし、環境としてはここにはいろんな施設があります。それも含めていいと思うんですね。そこを今度、育てる部分と、もうひとつ、プロスポーツ集団なんで選手を伸ばすというのと、クラブが伸びるというところでいくと、いかにして予算を伸ばすかというのも必要になってくると思います。それには、スポンサーもそうですし、私たちのサッカーがおもしろくなって、今日の観客の7000人が1万4000人だったら、全然違うわけです。そういうことも含めて、いかにそのへんを検証していくか。今年は震災の影響で、予算だったり、観客動員数が少ない。それは、自分たちが結果を出してないのが全てなのかというところも含めて、私たちも商品で、それに対してお金が入っているわけで、そのへんも含めてそういうところもひとつと、伸ばす部分ですよね。私たちからいくと、選手を伸ばすということと、質の高い選手が必要になってくるということですね。学校の施設だったら、いい選手から出ていきますよね。高校3年生でレギュラークラスが出ていきますけど、プロの選手はいい選手が残って、できない選手が去って、またそこにいい選手が入ってきてたくましくなっていくという縮図だと思うんですね。そこに少しずつ入っていくということは、第1回目としていろんな人が感じていると思うんですね。ですから、ぜひ次、使いうちにJ1に上がってくると思うので、その時には1年、1年を大事にしていくといいなあと思っています」
(ここで、メディア有志から青いパラの花束がプレゼントされる)
みなさんが、いつもいい映像といいネタを書いてくれてるので、最後までサポーターの方に応援のコールをいただきました。私の行動だったり私の発信したことが、みなさんといい関係であったと思います。ですから、マイナスの話がプラスになったりだとか、結果が厳しいのにも前向きな記事を書いてもらったりというのは、本当に感謝しています。いくつものクラブを歩いてますけど、なかなかそういうことがなくて、活字でプレッシャーを受けてなかなか仕事ができないということも経験しているので、すごく感じてます。本当にありがとうございます。
こういう現場の監督レベルなんですけど、うまくメディアの方と付き合っていける人が、僕はプロフェッショナルだと思っているんですね。電波にいいもを乗せてもらって、理解してもらうのが広ければ、それは考え方だったり、クラブの在り方だったりというのがあると思います。反面、マイナスな記事も書かれるので、それは受け止めなくちゃいけないと思っています。ですけど、やさしく書いてもらっているので、この4年間、楽しく仕事ができました。本当にありがとうございます。今日は初めて、青いバラは見たことがないんですけど、女性に赤いバラをプレゼントしたことはありません。どうもありがとうございました」
以上
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