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【J2:第38節 岡山 vs 徳島】岡山側レポート:今季の集大成を見せた岡山が、昇格のかかった徳島を破る。しかし徳島の戦う姿は、カンスタの地にも刻みこまれた(11.12.04)

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12月3日(土) 2011 J2リーグ戦 第38節
岡山 1 - 0 徳島 (12:33/カンスタ/8,833人)
得点者:90'+5 久木田紳吾(岡山)
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試合終了の笛が鳴り、徳島の選手はピッチに倒れ込んだ。立ち上がれない彼らを起こそうとしているのは、ゲーム終盤に入った衛藤裕だ。その同じ場所で、岡山・久木田紳吾は満面の笑顔で植田龍仁朗を指さし、抱き合い、そこに岸田裕樹が加わる。今季、戦国時代ともいわれたJ2の昇格争いに加わり、最終戦に望みをかけた徳島は敗れ、この1年で着実にチームとしての歩みを進めた岡山は、勤勉謹直なチームスタイルを出しきって勝利した。

徳島は決定的シーンを作りながら、決めることが出来なかった。それは昇格への最後の壁だったのか。まず前半終了間際に、柿谷曜一朗のシュートがゴールポストに弾かれた。そして、後半立ち上がりにはPKがあった。徳重隆明の蹴り込んだボールは、岡山GK・真子秀徳が弾き、バーに当たって地面に叩きつけられたが、ゴールラインを割ることはなかった。真子は、前半いくつかのピンチを凌いだことで、波に乗りつつあった。また、徳島の前節・鳥栖戦の徳重のPKを見ていたため、「同じキックはしないだろう、でも結構強いシュートだろうと予想していました。方向の読みは合っていましたが、ボールが速かった。手を持っていけたことで防げました」。

このゲームで生まれたゴールは、後半アディショナルタイムの岡山・久木田紳吾の歓喜のゴールひとつだけだった。久木田のゴールは、ボランチ・千明聖典とDF植田のワンツーから生まれた。「あんなおしゃれなパスがリュウジロウ(植田)から、って思いました(笑)」と千明。「びっくりしましたね。あの時間帯に上がっていけるリュウジロウもですし、千明にしてもここぞというところで出て行ったことを評価したい」と影山雅永監督。この日の岡山は、前半はハードに効果的に動き、狭いスペースを切り拓く細かなパスは鮮やかだった。カウンターの応酬になった後半は、身体を張ってハードワークで守り、チャンスを作った。岡山は試合前の宣言どおり、自分たちのやるべきことをやって、1年間の集大成を観客に披露した。

ゲーム終了後の会見で、今季のベストゲームを聞かれた岡山・影山雅永監督は、しばらく考えた後、「今日の試合がよかったんじゃないでしょうか」と答えた。「キックオフから最後まで気を抜かず戦い続けた、ずっと戦ったということでは今日が一番だったと思います。これはもちろん、徳島が緊迫したゲームを仕掛けてくれて、お互いに最後の最後まで緊迫してやったおかげだと思います」。徳島は、3位を争う札幌のゲーム経過を確認しながら激しく戦い、昇格への希望が消えかけても走るその姿は、壮絶かつ清冽に、岡山・カンスタの地にも刻みこまれた。

岡山はこの勝利で、今年からスタートした、鳥取、愛媛、徳島、岡山の4クラブによる中四国ダービー「PRIDE OF 中四国」の無敗(3勝3分)の初代王者となった。「ホームはもちろん、鳥取、愛媛、徳島、近隣のどこに行っても、我々のサポーターがいい雰囲気を素晴らしい雰囲気を作ってくれた。それがこの地域を制することが出来た理由のひとつだと思います」と影山監督。

DF後藤圭太は、前節・熊本戦では「伸び伸びとプレーが出来ていなかった」と話していた。今回はどうだったか。「難しいことですが、遊び心のようなものを、試合中に何度か見たと思います」(後藤)。岡山はJ加入から3年目にして最終戦初勝利。来季への期待を大きく膨らませる、最高の形でシーズンを終えた。

以上

2011.12.04 Reported by 尾原千明
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