12月17日(土) 第91回天皇杯 4回戦
横浜FM 4 - 0 松本 (13:00/富山/10,120人)
得点者:28' 小野 裕二(横浜FM)、73' 小野 裕二(横浜FM)、75' 小野 裕二(横浜FM)、87' 中村 俊輔(横浜FM)
★第91回天皇杯特集
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雄大豪壮な立山連峰を遠くに望む富山県総合運動公園陸上競技場は、朝10時前まで降った雪が積もり、気温5℃と底冷えする寒さだった。
しかし、選手たちがウォーミングアップに入ると、スタジアムの“熱”は上昇。特に松本山雅FCは、選手全員が故・松田直樹選手の背番号「3」入りの練習着をまとい、この一戦に賭ける想いが伝わった。また、1万人以上を集めたスタンドは、ざっと見て6対4の割合で、松本のファン・サポーターの数が多い。試合前からボルテージの高い応援で、ホームに近いような雰囲気をつくり上げていた。
そんなムードが伝播したのか、キックオフから松本の威勢がいい。開始50秒に木島徹也がミドルレンジから、この日のファーストシュートを放つ。13分には大橋正博の縦パスに走り込んだ木島徹が、チャージに来た中澤佑二を振り切ってシュート。だが、ゴールから飛び出したGK飯倉大樹に阻まれる。18分にも大橋が、鋭いアウトフロントキックのパスをフリーの木島良輔へ。だが、懸命に足を伸ばした中澤にパスカットされた。
いきなり冷や汗をかいた横浜FMだったが、慌てることはなかった。徐々にパスを回し出し、ボール保持率を上げ、28分に先制点を奪取。小野裕二がゴール前のこぼれ球を、右足で冷静にゴール右隅へ流し込む。37分には、小椋祥平の柔らかいダイレクトパスが、相手DFの裏を突き、走り込んだ渡邉千真がポスト直撃の強シュート。小椋は試合全体を通しても、縦への配球が的確で精度も高く、守備以外でも貢献。影のMVPだったのではないか。渡邉は後半頭にもクロスバーを叩いており、この日は残念ながら運に見放されてしまう。
後半、ペースは完全に横浜FMのものに。松本は相手のパスワークに振り回され、体力を奪われ、前半は割と高めだった守備ラインも次第に下がり出す。すると、必然的に相手ゴールから遠ざかり、カウンターの効力も弱まる。また、疲れからくる集中力、判断力の欠如で、ビルドアップの段階でのミスが増え、守備の時間がどんどん長くなった。そして辛抱し切れなくなり、73、75分に小野の連続ゴールを決められ、勝負あり。ハットトリック達成の小野は、87分には相手DFを引き付けてからパスを出し、中村俊輔が決めた4点目のゴールを丁寧にお膳立てした。
試合後のミックスゾーンで印象に残ったのは、完敗した松本のDF飯田真輝が見せた、晴々とした笑顔。「久しぶりに楽しかったです」と、レベルの高いサッカーに触れられたことを率直に喜ぶと同時に、「FWとのマッチアップでは、そこまでやられなかった」と自信もチラリ。そこに、サッカーを楽しむ半面、人一倍プライドが高く、負けず嫌いだった“松田イズム”を感じる。
「松本の選手もすごく頑張っていたし、サポーターの応援もすごかった。やはりマツさんの力って、すごいなと思いました」
横浜FM・長谷川アーリアジャスースが言うように、松本が『松田直樹』から継承したDNAを知ることができた一戦だった。
以上
2011.12.18 Reported by 小林智明(インサイド)
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