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【J1:第5節 仙台 vs 磐田】プレビュー:堅実な者同士の上位対決は、クロスを巡る攻防が熱い。(12.04.06)

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4月7日のJ1第5節、ユアテックスタジアム仙台に仙台は磐田を迎える。開幕からここまでともに無敗、しかも4試合を戦って失点はどちらも2と手堅さが目立つ。中央の守備的ポジションの選手が適切な距離感を保って守備ブロックを作る両チームにとって、互いの守備をいかにしてこじ開けるかがこの1・2位対決の勝負を分ける。

ひとつ、このカードで相手の守備ブロックを揺さぶって崩す手段として考えられ、見どころになりうるのがクロスを巡る攻防だろう。昨季の例を挙げれば、磐田の右サイドバックの駒野友一と仙台の左サイドバックの朴柱成が火花を散らしていた。2011年第11節では朴が菅井直樹と角田誠のゴールをアシストしてそのクロスの脅威をアピールしたが、第23節では駒野のクロスが朴に当たってオウンゴールを誘発するというかたちでお返しが為されている。

磐田は森下仁志監督のもと新しくチームを作り、仙台の手倉森誠監督は5年目ながらより攻撃的な戦術をチームに植え付けようとしている。両チームが新しいことに取り組んでいる中でも、クロスの出し手と受け手、そしてそれに対抗する選手の攻防が熱くなる。

磐田は必殺技の域に達している駒野から前田遼一へのホットラインの鋭さは勿論のこと、左のサイドバックで台頭している宮崎智彦も決定機につながるクロスをねらう。今季は松浦拓弥の突破からのラストパスも冴えを見せており、これを公式戦4戦連続得点中の前田が確実にゴールに結びつけることが磐田の勝点につながっている。仙台は最終ラインに渡辺広大、鎌田次郎、上本大海、ボランチに角田とクロスの撃墜を得意とする面々が揃っているが、球種豊富なクロスを上げられる磐田の選手達の工夫が見どころになる。

では、迎え撃つ仙台はどうか。昨年活躍した朴がまだここまで活躍する場が少ないのが気になるが、彼の復調を期待しつつ、こちらもクロスの受け手と出し手が好調であることに期待したい。「一対一になったときにいいかたちで仕掛けることができている」と自らのコンディションを語るのは太田吉彰。この元磐田のアタッカーは現在絶好調で、相手の裏に抜けだしてのシュートを決めたかと思えば、迫力の突破からのクロスでゴールを演出する。前節のC大阪戦も、相手陣内でスピードアップしてDFを置き去り、赤嶺真吾の得点をアシストした。クロスの出し手としても、昨年見せたようにクロスに合わせる側としても、ゴールにからむ予感がする選手だ。

もう一人の受け手候補、赤嶺は昨年も2戦2発と磐田戦に強いことで有名だが、クロスボールを点で合わせるかたちを得意とする選手。特に磐田戦だからと強くは意識していないようだが、「勝利を重ねるためのゴールを決めたい」と得点への意欲を口にする。

彼ら仙台のアタッカーの前に立ちふさがるのは、昨年に仙台の一員として多くのクロスを跳ね返してきたチョ ビョングク。昨季のJリーグヤマザキナビスコカップ2回戦で赤嶺をおさえた藤田義明とともに今季の磐田の堅守を支える人材だが、仙台にとっては特徴をよく知るDFでもある。こちらもタイミングや早さなど、クロスを送る側の工夫が問われる。

相手の堅守を揺さぶり、ゴールにつながるクロスを上げるのは誰か。ピッチを横切るボールの行方に注目したい一戦だ。

以上

2012.04.06 Reported by 板垣晴朗
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