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【J2:第7節 栃木 vs 熊本】プレビュー:今季初の連勝を狙う栃木と熊本。逆転勝利した前節の千葉戦同様、栃木は全力を振り絞れるかが焦点になる。(12.04.08)

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栃木の今季ホーム初勝利は千葉からの劇的な逆転勝利。終了のホイッスルが鳴り響くと、持ち前の勝負強さを発揮して難敵を沈めたサビアは神に祈りを捧げた。その側では充足感に包まれた脇役が大の字になって倒れ込んでいた。
「足は攣ったけど90分やり切って良かった。達成感もあったし、(勝って)嬉しかった」
全てを出し尽くした。ハードワークは嘘をつかない。棗佑喜は身を持って、それを証明した。アディショナルタイム、蓄積した疲労はリミッターを超える寸前だった。それでも、FKからの空中戦で相手DFに競り勝ち、サビアにボールを届けた。
「サッカーは楽に勝てない。諦めない気持ちがほんの少しの差を生み、それでゴールが生まれるかどうかが決まる」(棗)
結果を残したからこそ、言葉には説得力が伴う。どこが相手でも関係ない。今節の熊本戦でも余力を残さずに振り絞れるかが勝敗を分ける鍵となる。だからこそ、松田浩監督は「コミットメント(懸ける気持ち)」をテーマに掲げた。最後まで戦い抜く覚悟を持ち、栃木は今季初の連勝に挑む。

指揮官が最も恐れるのは心に生じるスキ。快勝後、気を引き締めるのは容易ではない。だが、高い授業料は既に払っている。廣瀬浩二は言う。
「4試合負けていないが、それは忘れた方が良い。今は締まった試合が徐々にできているけど、開幕2連敗した傷は大きい。あの悔しさやもどかしさを忘れないようにしたい」
少しでも慢心すれば、たちまち振り出しに戻る。その恐怖感に取り込まれることなく、苦い経験を戒めに使えば最大の敵である己に打ち勝てるはずだ。

「相手はかなり守備的。後の7人で守り、前の3人で攻める」
松田監督は熊本の印象をそう語る。3‐4‐3の熊本はポゼッション志向というよりも、ゴリゴリ前にロングボールを集めてくる。1トップが潰れ、そのセカンドボールを執拗に狙って来ることから、「セカンドボールワークが大事なる」(松田監督)。好戦的で球際の激しさが売りの熊本に対して後手を踏まなければ、歪なシステムだけにスペースは使い放題。菊岡拓朗のイマジネーションをフル活用するためにも、今や栃木のサッカーに不可欠となったボランチの菅和範には、文字通りセカンドボールに食らい付く作業の繰り返しが求められる。惜しみなく走り、ミスなくパスを繋ぎたい。

前節3―0で岐阜を退けた熊本も、栃木同様に今季初の連勝を目論む。熊本のキーマンを挙げるならば、昨季まで栃木に在籍していた1トップの崔根植。栃木との契約が満了した際、「来年もJ2でプレーする」と話していた崔の元には、複数のチームからオファーが届き、最終的に熊本を選択した。強さと巧さ。相反する2つの武器を兼備し、それを披露した岐阜戦では3ゴール全てに絡んだ。栃木は崔の弱点を知っているが、崔も栃木の弱みを熟知している。前節、栃木は千葉の1トップ藤田祥史を組織で封じ込め、攻撃力を殺いだ。2シャドーの五領淳樹と武富孝介を機能させるためにも、崔が踏ん張って起点を構築できるかが焦点になるだろう。熊本としては堅守で栃木の攻撃を跳ね返し、前線に質の高いボールを送り届け、セカンドボールを拾える確率を高め、得意のショートカウンターでゴールを取り切りたい。1点さえ取れれば守り倒せることは、昨季の同カードで証明済み。堅い守りと縦への推進力が勝点3を引き寄せる。

木曜日の紅白戦ではワールドクラスのパスを通し、金曜日のトレーニングでもJ2屈指のボール奪取力で好機を演出するなど格の違いを見せ付けた。松田監督は試合勘と体力が足りていないと話すが、スタメンは無理でもサブには入るサプライズがあるかもしれない。ここに書いたらサプライズがサプライズで無くなるが。長期間、実戦から離れているだけに多くを求めるのは酷だが、仮にスコアレスで試合が推移した場合には、4節の富山戦(0−0)で故障明けの菊岡を時間限定で投入し、雰囲気を一変させたような起用法も考えられる。熊本戦翌日のFC東京との練習試合で試運転させ、8節の町田戦、あるいはその次のホーム岐阜戦で復帰させるのが理想的なプランだが、怪我人が相次ぎ切れるカードが限られているだけに、キャプテンの帰還は有り得ない話ではない。胸を躍らせながらキックオフ2時間前のメンバー発表を待ちたい。

以上


2012.04.07 Reported by 大塚秀毅
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